『~最高のラストパス、 その1冊が人生を変える~』
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ギャラクシーブックスの栢木ですサッカー

ブログを見て頂きありがとうございます照れ

このブログではギャラクシーブックスの取り組みや

私個人の取り組みをちょこちょこアップしていきたいと思いますチョキ

少しでも多くの方にギャラクシーブックスを

知っていただければと思いますので宜しくお願いします!!

 

galaxy株式会社 

代表取締役社長加戸昌哉の書籍『音色』を紹介!!

 

『音色』にはギャラクシーブックスが

これまで歩んできた全てが書かれております照れ

 

良いとき、悪いとき、きつかったこと、楽しかったこと

包み隠さず全てを書いてますので

ギャラクシーブックスを知りたい方は是非見てください目目

 

毎週月曜日、水曜日、金曜日に

アップさせて頂きますので、宜しくお願いします!!

 

 

-音色- 目次
  0.「まえがき」  

第1章 始まりの音    第2章 揺れ動く音    第3章 崩れる音 
1.「原点」          5.「巣立」          9.「MBO」
 2.「拡大」           6.「始動」          10.「崩壊」
 3.「売却」          7.「難局」          11.「絶望」
 4.「M&A」          8.「宣告」          12.「希望」

第4章 願いの音     第5章 軌跡の音 
13.「再起」          17.「応援」
14.「不覚」          18.「創案」
15.「前進」          19.「結実」
16.「夢中」          20.「出発」

 

第1章 始まりの音

「原点」

―2012年―

「Amazonに申請したから本を売ってくれないか」

 当時の代表に何げない顔で言われたのを鮮明に覚えている。今まで数々の商材を売ってきた。ネット回線、携帯電話、コピー機、ウォーターサーバー、求人広告……。そんな中、今回は本を売る。しかも誰かの本をどこかに売るのではなく、本を書く人を探して出版するというもの。

 もちろん出版ノウハウなんて一切ない会社である。まずは書き手を探し、そこから制作担当を採用し制作フローをつくる。ありえない考えというのはわかっていたが、今までの流れからすると前に進めばなんとかなる。そう思って書き手を探す営業活動が始まった。

 見本すらない状況で、他社から出ている書籍とAmazonの画面だけを持って営業。そんな会社に誰が依頼をするのか。そう思いながらも営業をしていると、自分たちのようなベンチャーを応援してくれる人たちが「とりあえずやってみよう」と著者になってくれる。

 わからないことだらけの中、他社の書籍を参考にしながら著者の想いをカタチにしていく。できた原稿をチェックし、レイアウトを完成させAmazonに入稿、そしてリリースする。

 一般的に出版をしようと思うと多額の費用と在庫を抱えることになるが、Amazonプリント・オン・デマンドという仕組みにより在庫はなし、注文が入ってから印刷、梱包、配送するという今までになかった出版モデルだった。もちろん紙の書籍として販売されていく。
 
 決して悪くない商材。いや、誰かの想いを世に放てるいい商材だと思う気持ちが強くなり、この営業を一気に進めた。早いタイミングで需要があることに気づき、2013年8月には求人広告営業からbooks営業がメインに切り替わっていった。

 

―2014年春―
 
 2014年4月、社内で新規事業「akippa」(この時点では「あきっぱ!」という名称でスタートしたが、のちに英語表記へと変更となる)がスタートすることをきっかけに、半数以上の社員が異動することになった。

 新しいことに人の視線はいく。当たり前かもしれないが、新しいサービスに日が当たるのは当然のことである。

 一気にbooks営業が少人数制になったことをきっかけに、この営業部は暗黒期に突入した。暗黒メンバーで結成されている、そんな話も社内で飛び交っていた。特に気にしていたわけでもないが、毎月の目標もミニマムになり、だんだんと存在感が薄くなっていったことは事実である。

 一方で新規事業はまだまだ売上は立たないものの、世間を騒がすほど期待感が高まっていた。同じ社内でも日の当たる事業とそうでない事業。どの企業でも起こり得ることかもしれないが、少しだけ寂しい気持ちはあった。

 

―2014年12月―

 冬の寒さを感じはじめるころ、代表含め役員たちが集まる経営合宿が東京で行われた。東京といっても都会の真ん中ではない。田舎といったほうがピンとくる、そんな場所にある大きな貸部屋のような施設が今回の会場だった。

 集まったメンバー全員が新規事業で役割を担い手分けして進め、今後の展開に期待していた。

 合宿のアジェンダ(検討課題項目)は今後の方向性について。役員それぞれの将来の夢なんかも話し合ったのを覚えている。メインはもちろんakippaについて。それと同時にbooks営業のこの先について、これもこの合宿の軸だった。
 
 新規事業で勝負をかける姿勢を見せるこの会社でbooks営業をどうしていくのか。残すか、残さないか。極端ではあるがそんなようにも捉えられ、沈黙の瞬間もたびたび訪れた。

 

 続けるならとてつもなく稼げる部署にしよう。無理なら……。

 

 そんな選択を迫る内容となった。この場にいる全員がakippaを担っている。今のbooksメンバーでとてつもなく稼ぐとはどれくらいなのか想像がつかなかった。代表の口から小声で答えが出る。

 

「1.8億」

今の5倍の数字だった。過去に1.8億なんて稼いだことはなかった。

 それを可能にするのであれば、まず人員が必要となる。4名の既存books社員に加え、ざっと25名の社員やアルバイトを新規採用して積み上げていくしかない。
 
 営業チームの採用と制作チームの採用、両方が必要である。しかもかなりの短期間で行わなければならない。まもなく年末を迎える、来期スタートは2月と目の前に迫っていた。

 翌年4月には一定の採用を完了していないと1.8億は不可能である。採用だけではない。すぐさま教育し、営業数字を上げてくれる人材に仕上げないといけない。
 
 未知すぎて役員全員の思考は半信半疑だったのではないだろうか。この瞬間のことはあまり記憶にない。要は、このbooks営業を誰かがアップデートしないと近い将来にはなくなるかもしれないということだった。

 akippaをやりたい。
 booksも続けたい。

 葛藤はかなりあったが一呼吸おいて手を挙げた。元々営業部でメンバーとも親交があったこともあり、books営業に戻ることを決めた。そしてこの1.8億に挑戦してみる。自分がbooks営業に戻ることに役員全員が賛成してくれた。
 
 どうやって翌年、1.8億に持っていくか。予想どおりとてつもないプレッシャーが一瞬で襲ってくる。その反面、ここで成果を上げることができれば成長につながると確信していた。人はやったことのないことに怖さを感じる。久々にこの感覚になっていた。

 緊張感のある合宿はあっという間に終了した。終わったころには全員がホッとしていた。
 
 夕方になり帰宅準備をする。建物を出たところに大きな壁が立っていて、なにかの拍子に野球の壁当てのような遊びが始まった。子どものころにやった記憶がある。みんな童心に戻ったように笑っていた。

 ひとつ、この会社の進む方向が明確になった瞬間だったかもしれない。やるしかない。それぞれの役割でそう感じていた。