ホテルにチェックインしてからマッハ15のスピードで軽装になり、
ホテルの船でサンマルコ広場に向かう。
サンマルコは地球の歩き方やマップル、試験に出る英単語、傾向と対策など、どの参考本を見てもヴェネツィア散策の起点としてに上げられている観光名所だ。(一部ウソ)
 

 
サンマルコは"新丸子(しんまるこ)"(…という地名が東京にあるのです) と一文字違うだけなのだが大いにちがうので要注意である。
もちろん"ちびまる子ちゃん"とも違う。
因みに、さくらももこさんの「世界あっちこっちめぐり」というエッセーによると彼女はベネチアングラスをこよなく愛したという。
 
精巧で美しいベネチアンガラスはミニカーと同じくアンティーク時計やフィルムカメラと一緒に飾るととても絵になるんだな、これが。
私もお土産に持ち帰ってきたので、いつか綺麗に装飾できた暁にはここでご披露したいと思う。結局、いつまで経っても宝箱の中に眠っているだけで使わないんでしょ…という声が聞こえてきそうだが(本当は聞こえている)、今はまだ綺麗に飾ろうという決意は固い。 
 

船が接岸されて喜び勇んで船を降りるとバシャっと海水がくるぶしの上くらいまで来ていた。
「これが噂のアックアアルタ現象か…。」・・・満ち潮で海面が上がり一部が水没する異常潮位現象のこと。
ご存知の通りヴェネツィアは地球温暖化が進むに連れて海に沈みつつあり深刻な状況におかれている。私も靴下まで濡れて結構深刻な状態に置かれており、見渡すと少し離れたところで土産物屋のオヤジが右手に赤、左手に緑のビニール長靴を掲げてこっち向いてブラブラしている。おぉ、あれが噂に聞いたベニスの商人か。瞬時にユーザーニーズを捉えソリューションに繋げることでビジネスチャンスを逃さない。流石である。敬意を表して近くまで寄っていき、濡れた靴下で長靴をはくのも気持ち悪いので靴下も置いてないのか聞いてみたら無いという。ふっ、まだまだだなベニスの商人と思ったら、大丈夫、靴の上からはく簡易長靴だと言われ再び感動した。でもよく考えたら濡れた靴下問題は解決されないので、そのまま歩いて自然乾燥を待つことにした。

話を戻すと、今回タイトなお忍びスケジュールにムリクリこの島を訪れることにしたのは、
水没する前にこの目で見ておきたいと思ったからである。
 

 
悠久の歴史を刻むこの水の都。
遥かなる時の流れを越えた邂逅に身を委ねようと、ある種の使命感を感じ、何かに導かれるようにやって来たわけなのである。決して例の同僚から「ヴェネツィアのイカスミパスタは世界一美味しいっすよ」とヒトコト言われたからではない。
そもそも私くらい舌が肥えてしまうと、イカスミパスタの味なんかどこで食べても同じということを知っている。チコちゃん並みに知っている。味の違いは値段の差、レストランの雰囲気や評判の違いで錯覚を起こして美味しいと感じるだけなのである。
 

あれ?待てよ…どうでもいいが、同僚はどんな仕事があって出張でここに来てイカスミパスタ食べてんだ??
そこが問題ではないか???
…う~ん、しかし仕事のことは綺麗サッパリ忘れるのが旅の約束。

 イカスミだけに…ま…イ~カ!
おあとがよろしいようで。。m(_uu_)m

 先を急ごう。

つづく
 
赤ワイン  白ワイン  赤ワイン  白ワイン  赤ワイン  白ワイン  赤ワイン  白ワイン  赤ワイン  白ワイン  赤ワイン
 
ではではパー