オススメ度:★★★☆☆
理系度:★★★☆☆
ジャンル:工学、生物学(?)
(現代ではそのような分類は意味を成しません、とミチルに言われそう。)
百年シリーズの一冊目。
近未来の現在でいう中国のあたり。
エンジニア・ライタのミチルが小型飛行機で不時着したのは女王デボウが統治する隔絶された都市国家。
理知的で穏やかな住人と平和で豊かな生活。一見理想郷に見えるこの都市の城で、ある事件が起きる。
ミチルは、自らの凄惨な過去と対峙しながら、パートナーでウォーカロンのロイディと謎に迫る。
とあらすじはこのような感じですが、この小説の雰囲気をうまく伝えるのは難しい。。
最初からこの都市は違和感ありありなのだけど、事件が起きてからですら背景ではどこか牧歌的な雰囲気が続いている感じ。
四季を先に読んでいたので、楽しめないかな、と思ったら、とんでもなかった。
そうきたかー!!と心で叫びました笑
でもミチル、生まれたときから不運のひとだなあ。。。
その最後の驚き以外でも、近未来的な装備や武器、ウォーカロンのロイディ(可愛い!)、国家の成り立ち、女王が若々しい秘密等々楽しめるポイントがたくさん。
個人的には、同じように国家を作ったとして、たとえ食料もエネルギーも十分あったとしても、数十年で破綻すると思った。マノのような人が外から入ってくるまでもなく、内部からそのような人が出てくると思う。わたしたちが考える性質を受け継ぐという特性としての遺伝とは別で、そのような仕組みが人間含む生物全体で組み込まれている気がする。
そういえば子供の頃は大人になったら車は空を飛んでいると思ってた。
思ったより、科学って進まないものなんだなあ。。。
森博嗣が描く未来(戦争は科学の力でエネルギー問題が解決してからほとんどなくなっている)のようにあらゆる問題を科学が解決するのが先か、争いがすべてを破壊して振り出しに戻るのが先か。
現実には四季もいないし結構絶望している。。
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