天然のアフロのミーマ。
この間まではピンクの綿菓子みたいだった。
見た目はふわふわだけど触るとごわごわ・・・

アフロウィグデザイナーの記事を読んでミーマ写真を撮りにゆきたくなった。
10周忌を迎えたこともあって私の尊敬する亡き恩師の著書「髪型の知性」をゆっくり読み返していたところでもあった。
現代のヘアーファッションの中でアフロ・スタイルが取り上げられている。

「60年代半ば、アメリカにおける公民権運動は、黒人の屈辱からの開放の運動であった。この運動で注目すべきことは、長い間いわれなき差別を受けた肌の色と縮れた髪を、逆に美しいものとして反逆のシンボルとしたことであった。アフロ・ヘアスタイルは、20世紀初め、髪を切ることによって男女平等を叫んだ婦人解放と同様、明確な主張を持ったヘアースタイルである。 
 それまで黒人たちは、こってりとポマードをのせた縮た髪に、良く焼けた平たい形のアイロンで、ジューと音をさせて油の焼ける匂いとともに一束人束、真直ぐに毛をのばしていたのである。この技術は、まさに聖者の苦行にもたとえられる危険をともなった作業であった。アフロ・ヘアーは、この縮れた髪を、くせのない髪に仕立てる作業からの開放をもたらすものであった。そのことは、いわばアメリカにおける黒人のいわれなき受難の歴史にピリオドを打つものであった。 
 現代において象徴性を持つ特定の髪が、流行の髪形として一般の人々の間に受け入れられるためには、象徴性が弱められ、美的抑揚が加えられなければならない。つまりその髪型を、社会的に個人の好みのままに選択できる段階に至って、はじめてそれが普遍的な流行の髪形として社会に受け入れられることになる。 
 アフロ・スタイルのソウル歌手ジェームス・ブラウンがTVショーで、彼の18番「でっかい声で」を、こぶしを空に突き上げ、「俺は黒人だ。それが誇りだ」と歌ったのはようやく1969年の初めであった。 
 アフロ・スタイルと呼ばれた髪が、ロンドン、パリの人々を魅了しはじめた背景には、ソウル・ミュージックの爆発的な流行があったことは明らかである。」
宇野久夫著/髪型の知性より

アフロウッグデザイナー、
奇抜さでいえばアフロ以上のヘアースタイルが山盛り存在する今、
アフロ・ヘアを選ぶその人、に会って見たい気がする。



アーティスト: James Brown
タイトル: Love Power Peace