1978年1月13日金曜日の読売夕刊で

お正月映画第2弾

 

香港のゴールデンハーベストが作ったスペクタクルアクション映画

(まだジャッキーチェンの酔拳は公開前)東宝東和配給「スクランブル」はオリビアハッセーとクリスミッチャムというハリウッドスター共演作品であったが覚えている人も少ないだろう。

まったくヒットしなかったわけではないが、見に行った人自体が少数だと思う。

あとでゴールデンハーベストは「メガフォース」という似た雰囲気の映画も撮っている

が「死亡遊戯」よりこちらが先の公開だったようだ。

 

新聞広告には

映画史上初SLと特急列車が正面衝突とある。(まったくそのシーンを覚えていないどういうことだろうか)

香港人女性スパイの名前が確か「ユキ」でそれって日本人の名前じゃねえかよと

思った。パンフもポスターも購入。

 

エンディングは今でいうCGのような合成で作られたロケットの発射台の大爆発で終わるよくわからぬ映画であった。

 

下には「カプリコン1」は上記の5劇場および渋谷文化、江東キンゲキも本日まで!

とかいてある。テアトル東京~渋谷文化まで使ったとはよほど客が入ったと思われる。

 

「スクランブル」を横須賀プラ座に中学生の時に見に行ったことは間違いない。

しかしこの作品を見に行ったわけではないことは明白で同時上映作品がどうにもわからない。

「フェラーリの鷹」ではないことも明らかになった。

 

しかしこの新聞広告を見ると

松竹洋画系で公開の「スーパーウェポン」が同日公開とある。これをプラ座で見に行ったことも確かでありパンフが¥350もするのに中の写真がどれも汚かったのはよく覚えているうえ

更に映画自体がいまいちだった。横浜での上映は広告には書いていないが1週間か2週間だけ横浜ピカデリーでやっていた。テレキャスジャパン(日本テレビ系列のドキュメンタリーなどを作っていた会社でジャンクなどもここだった)と松竹が製作し富士映画が配給=洋画系列ではあるがこの作品は日本映画である。

 

これがもしかしたら横須賀オリジナルかもしれないが併映作品だったのではないだろうか。

このように松竹と東宝の洋画を2本立てにするということはたまにあるがその場合製作会社が同じ場合が多い(東宝洋画系のミッドウエイと松竹洋画系のヒンデンブルグは同じユニバーサル作品だったからか横須賀ではこの2本立てであった)がこの2本は関係ない。

 

このスーパーウェポンのほうがスクランブルより話題であったものの米国海軍の空母ニミッツの艦内を見せるシーンはTVのそれとほぼ同じでわざわざ劇場で見るようなものでもなかった。

 

この広告で面白い点は毎週土曜日はオールナイトで丸の内松竹以外はロジャームーア主演の「ゴールド」(ロードショー時は70ミリ作品)の併映があると書いてある。当時で約1年前の

作品であるがスーパーウェポンがあまりにもつまらないからそうしたのだろうか?

絶対に「ゴールド」のほうが面白いと断言できてしまうなあ。