70年代以降の邦画というと、今のようにシネコンはまだなくて、
東宝は新宿コマ東宝や千代田劇場を旗艦とした東宝直営劇場が全国の大都市にあって、
東映や松竹もまたにっかつ(既にロマンポルノ路線になっていた)もあった。
 
オイラの住んでいた横須賀では直営があったのは東映、にっかつのみで松竹も東宝も直営は
閉館してかわりに地場産業のヨコビルをやっているインペリアルという会社がその2つの会社の映画を上映していた。
 
ウチのおばさん(いま82歳)によるとヨコビルができる前は松竹の直営館がそこに建っていたというのだが真偽はわからない。
 
 
当時は高校生くらいでも
 
①邦画は金が勿体ないから見ない
②東宝の百恵友和や東宝の邦画だけをみる
③松竹の邦画だけを中心に見る
④東映のトラック野郎シリーズや東映系邦画中心に見る
 
などと自分に合う色合いのものをみにいっていた人が多かったかと思うが
おいらはオールマイティで、全部の会社のを見ていた。がそうはいっても割合的に
多かったのはやはり東宝の邦画だった。
ゴジラや市川コンの横溝シリーズも基本東宝だし、
連合艦隊のような巨大戦争ものも基本は東宝の十八番だった。
 
同じお金を払うなら、東宝の金のかかったものを
見た方がお得だと単純にも考えていた。
 
小学校高学年の時は加山雄三の若大将シリーズのリバイバル3本立てもヨコビルの4Fでいっていた
(これはヨコビルが独自にやっていた3本立てだと思われる。百恵シリーズのみの、3本立てやダーティーハリーの2本立てなども
都心でやっていないのにやっていたからだ)
 
松竹は寅さんをのぞくと、皇帝のいない八月とか、愛と誠シリーズ3作、エラリークイーンの配達されない3通の手紙(エラリークイーンを読んでおらず)、事件、震える舌、など見に行ったがやや
面白さに欠けるというか・・。
八つ墓村とかそのくらい話題性がないとね。
 
 
だから横須賀にほど近い大船に撮影所があるというのは知ってはいたが興味がなかった。
 
 
 
 
 
 

泥が蓄積していたのでよけ写真を撮る。
しょうちく大通橋と読める。
ここに来るのは撮影所が閉館して
鎌倉シネマワールドに2回目きた以来だから20年以上は来ていなかった。
 
 
土地はいまも松竹の物っぽい。
 
 
この辺りは横浜市栄区と鎌倉市がまたがっている
 
 
 
撮影所落成記念の石碑は公園内に移設?されてある。
 
裏面
 
 
 
この夕霧ろうもだが、
 
何てったって名作砂の器のスタジオ撮影シーンははここで撮影されたわけだから。
 
 
これは見るからに戦前からあるね。
 
松竹第五号橋と書いてある。
 
この日は帰ってから勉強もせず、このブルーレイを再生。これは松竹蒲田の時代の話だが、この映画自体の撮影はここ大船で行われている。
これの前の「蒲田行進曲」は作品自体は松竹だが監督が深作欣二というのもあってか東映京都で撮影されている。
まだおいらが22歳の時に封切られたものだからほぼ興味なしだった。
この作品自体ヒットせずだったっポイが、浅草にまだあった「東京クラブ」で劇場の外景や中も撮影されたっポイので
(自分が見る限り劇場はセットではなく本物にみえる)本物だと思う。
東京クラブ、自分の持っている写真はもうアップしてしまったので他の人がアップしている
ページを貼ります。
 
 
映画キネマの大地によれば、松竹蒲田撮影所にも
松竹橋というのがあったらしく映画にも出てくる。この場所は現在は蒲田 大田区民ホールアプリコという劇場になっていて、ブルースブラザースのミュージカルを見に行ったなあ。

 

 

鎌倉シネマワールドオープン時のCMをあげている人がいるのでここに貼っておきます。