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 この船は海上保安庁が保有している巡視船で九州南西海域工作船事件によって一躍有名になった巡視船です。この事件では多数の銃弾を操舵室に浴び蜂の巣にされました。この際「あまみ」は保安官の64式小銃によって反撃しています。
 当初は第十管区海上保安本部の名瀬所属でしたが現在は佐世保の第七管区海上保安本部の所属となっています。通常巡視船は所属が変わると船名も変わるのが常ですが、九州南西海域工作船事件で活躍したこともあって当時の船名のままとなっています。


 PM型と呼ばれ350t型とも呼ばれている巡視船で「あまみ」型のネームシップです。中型巡視船として分類されるPM型ですが、その中でも特に小さいクラスの船です。
 速力は25ktで護衛艦ではDEクラスの速力です。ただ、一般の船としてみた場合それなりの速力といえるでしょう。この船の次に建造されたとから型巡視船では30kt以上と速力が大幅に強化されています。その後の巡視船は舷側排気を採用していますがこの型は煙突を有しています。

 主武装は目標追尾型遠隔操縦機能つきの20mm多銃身機関砲です。操舵室の前についているのがそうでFCSに連動し高い命中精度を誇っているようで、同じ物を積んでいるみはし型巡視船の「いなさ」が九州南西海域工作船事件の際に荒れた海面の中見事標的に命中させています。ものとしては海上自衛隊のミサイル艇1号型に搭載していたものと同じもので、掃海艇などに搭載されているJM61を無人砲塔化したものです。
 ただし、九州南西海域工作船事件までは掃海艇が装備しているのと同じ人力操作タイプのJM61を装備していたようです。