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90-0050 所属:北部方面隊第7師団第11普通科連隊重迫中隊


 この車両は陸上自衛隊が保有している96式自走120mm迫撃砲と呼ばれる兵器です。陸上自衛隊では珍しい自走迫撃砲です。わずか24両しか製造されていないため北海道の第7師団第11普通科連隊に集中配備されており、この車両も第11普通科連隊の車両です。第7師団が機甲師団であるため戦車やその他装甲車に追随するために自走化されたものと思われます。
 車体は73式装甲車や60式装甲車とも異なった形をしていますが、92式地雷原処理車のものを流用したもので形状はオリジナルな点が前任の60式自走107mm迫撃砲との違いです。手前側のハッチが操縦手、奥が車長席のハッチになります。

 搭載している迫撃砲は全国の普通科が装備しているものと同じフランスで開発され豊和工業がライセンス生産している120mm迫撃砲RTです。これを車両後部に1門搭載しています。また、車体左右のラックには砲弾が50発搭載されており高機動車で牽引する120mm迫撃砲RTにはない利点でしょうか。また、自衛用には12.7mm重機関銃M2が搭載されており、最大で分隊支援火器程度の120mm迫撃砲RTに比べて強力です。
 射撃時にはこの写真のように車両後部のハッチを開きます。基本的に迫撃砲は露出しておりいざというときはカバーをかけるのでしょう。

 なお、120mm迫撃砲RT自体は普通科が装備する最大の火砲で射程は通常弾で8km程度、ロケット補助推進弾で13km程度と81mm迫撃砲の倍、FH70の3分の1程度の射程となっています。