テディ・ウィルソンのジャズ・ピアノ | 弦楽器工房Watanabe・店主のブログ

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仙台は最高気温が2度。昨日より雪が降り始め、路上にも薄く粉のように積もりました。日中でも往来に出ると、地表から冷気が全身に凍み渡って来るようでした。こういう寒気に見舞われた日に、街中の明々としたショーウィンドウを目にすると、暖炉の火にでも触れるような心持ちになって、いつもながらの人々の営みにも郷愁を感じてしまいます。

店で作業をしていると、窓越しに、家具の街通りを過ぎる人々の姿が見えます。風に舞い降る雪に顔を顰めながら、皆が気忙しく、足早に歩くさまがよく分かります。

暖房の効いた店内で往年のジャズ・ピアニスト、テディ・ウィルソンのトリオ・アルバム『アイ・ガット・リズム』を掛けていました。伝統的な4ビートの端正なスタイルで表題曲や『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』などの名曲を聴かせます。スリリングなジャズを期待して聴くと物足りない印象を受けるかも知れませんが、繰り返し聴くうち、スタンダードで手堅い味があることに気付きます。自我を押さえ、聴き手を心地良くさせるアンサンブルには人肌の温もりを感じます。


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