今季も勝ち点0か!



【六大学】東大、リーグワースト38季連続の最下位 三木が7回3失点力投も法大に惜敗

◆東京六大学野球第7週第2日 ▽法大3―1東大(23日・神宮)

 東大は、先発したアンダースロー右腕・三木豪(4年=県多摩)が7回6安打3失点(自責2)と奮投したが、法大に惜敗。1勝10敗で今季の全日程を終了し、リーグワーストを更新する38季連続の最下位が決まった。

 最後のマウンドで、4年生サブマリンがすべての力を出し切った。3点ビハインドの7回2死一、二塁。三木は相手打者を左飛に打ち取ると、マウンド上に倒れ込んだ。右ふくらはぎに激しいけいれんを起こし、自力で立ち上がることができない。チームメートに抱きかかえられ、一塁側ベンチへ。その裏、味方が1点を返したが、反撃はそこまで。「チームの目標が勝ち点を取ることだったので、悔しいです」と唇をかんだ。

 今春までは中継ぎが主な役割で、この日がリーグ戦通算4度目の先発だった。「6回から足がつってましたが、7回までは絶対に投げるつもりでした」。最上級生の意地で、左肩痛で離脱したエースの150キロ左腕・宮台康平(3年=湘南)の穴を埋めて見せた。

 今季は8試合に登板し、0勝2敗ながら防御率3・14はリーグ5位。「これまで以上に制球力を磨いたことと、打者を研究したことがうまくいったと思います。練習している時以外は、ずっと相手打者の動画を見てましたから」。110キロ台の直球と変化球のコンビネーションで、他校の強打者と互角に渡り合った。

 リーグ戦通算26試合目の登板で4つ目の黒星がついたが、デビューした1年秋の防御率は81・00だった。「能力は高くないけど、考えて、工夫してやっていくことで、少しずつ成績を上げられたことはよかったと思います」。来春から大学院への進学を希望。後輩たちに努力の大切さを教え、静かに神宮のマウンドを後にした。