お久しぶりです。凪のような一週間を送っていて、何の報告もない学歴厨のサバ缶です(ああ、全統小の結果を取りに行くのヤダなあ)。


突然ですが、


「キミが大学で学ぶことの国家にとっての意味。これは実にストレート。安価で良質な労働力を生み出すこと。大学によってはこれに、イノベーションをバンバン生み出す人材を生産することがつけ加わる。こういう人たちが一定数いないと、国力は低下しちゃうからね。だから、大学には多額の税金がつぎ込まれているし、就職率と就職先が大学評価の指標になる。

大学教育の「受益者」はキミじゃない。お国なのだ。でも、こういったくだらんことは文科省のお役人にでも考えさせておけばよいことだ。キミたちの貴重な頭脳を使うことはない。」


唐突に引用しましたが、これは最近読み始めた戸田山和久さんの『教養の書』という本の冒頭部です。




これを読んだ時に、ハッとしましたよ。


サバ缶は憧れの京都大学に入学した後の2年間くらい、

親や周りの人の評価や期待に反して、ずっと落ち込んでいました。心療内科に通ったら鬱の診断が出たはずです。40年の人生で最も暗い時期でした(比べるのもおこがましいですが、ヒャダインさんもそんなことを言ってたな)。


その一因に、いわば自分が畜産業の牛や豚にでもなった気がしたこともあったと思います。畜産で例えるなら「安価で良質な労働力」はさながら黒毛和牛で「イノベーションをバンバン生み出す人材」は「選ばれし」種牛のようなものでしょうか。



また、どうにも好きになれなかった著名な民法のY教授がこんなことを言っていました。「君たちはサッカークラブで例えるなら、選ばれたユースなんだから頑張りなさい」と。それを聞いたとき、なにか違和感を覚えたんですが、サッカー(あるいは法学)なんかしたくなかったんですね。


まあ、それもこれも結局は選んだ自分のせいなんですが。


今日の一言

学内での外資の証券会社の就職説明会で「年収が2000万も可能だ」という話を聞いた時に、色めきだった女子学生と冷めた表情をした男子学生のことを思い出す(結局、その会社は経営破綻しました)。