「うっかりハイマツにビレイしたらポキン!」ではないらしい | みいさんのブログ・・ヘリコプターが好き

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四国香川を拠点に、撮影したヘリコプターの写真。
備忘録として。たまには固定翼も。
写真データは「フォト蔵:http://photozou.jp/photo/album/1164280」

「この世界の片隅に:http://konosekai.jp/」を応援中。

北海道警による積丹岳での救助失敗事故。

この件に興味を持つほぼすべてのかたが、遭難者を見失うキッカケの滑落の原因は「うっかりハイマツにビレイしたらポキン!@豊後ピートのブログ 富士山の遭難で機内収容直前に要救助者が落下 その3」」だと思っていたのですが、そうではないようです。

ハイマツが折れたのではなく結び目が解けてしまって(たんに巻き付けていたのが解けた?)の滑落だということです。

遭難者の救助活動における過失 長尾英彦
中京法学 巻3・4号 (2014年)
判例研究 札幌地裁 平成24年11月19日判決(判例時報2172号77頁)
http://www.chukyo-u.ac.jp/educate/law/academic/hougaku/data/48/34_p099.pdf
2度目の滑落は, (略)縛り方が不十分だったため発生したもの, と判決は認定している (新聞記事中では, 結びつけた枝が 「折れた」 と記されているが, 実際にはロープが枝から抜けてしまったもので, 「折れた」 というのは誤りと思われる)。
しかし, 判決は, Aの死亡の直接の原因は, 最初の滑落によって健康状態を著しく悪化させたことだと見ているため, 2度目の滑落については詳しい検討を加えていない。


ちょっとどう言っていいのかわかりませんが、残念ながら山の世界でも報道がすべてではないようです。

(誤りと思われる)ってのも・・。
記者は救助隊員:道警の発表を垂れ流しただけでしょう。当初から道警に責任逃れの意図があったのではないのでしょうか?

こんな基本的なことさえ知らされずに、ネットや報道では「登山者の自己責任」のみ喧伝されるのでは本職の救助隊員の方も事故事例を研究することができないでしょう。
救助事故が頻発するのも当たり前なのではないのでしょうか。

そしてネットや報道では徹底して「社会の敵」扱いされる遭難者の遺族の方が裁判に訴えるのも、当然なのかもしれません。