「PLANET MOUNTAIN COM:Himalayan helicopter rescues」より。
勝手訳
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ヒマラヤで行われたヘリコプター救助活動について「Air Zermatt」の「Gerold Biner」にインタビューしました。
2010年4月。マナスル、ヒマラヤ山脈。 ヘリコプターが6500mから7人の登山家の命を救いました。
数日後にヘリコプターはもう一度離陸しました、アンナプルナ6950mから3人の登山家を救いました。
その後、ダウラギリから遭難した7人の登山家を救いました。
これらがヒマラヤにおけるヘリコプターによる遭難救助の最初の例ではありません。
このような事例はここ数年でゆっくりと確実に増加しています。
すぐに思い浮かぶ主要例が、ナンガパルバットのルパル壁からのスロベニア登山家「Tomaz Humar」の救出と、ナンガパルバットにおける「Walter Nones」「Simon Kehrer」の事例です。
しかし残念なことの去年11月のランタンリルンからの「Tomaz Humar」救出の試みは失敗しました。
現在まで、航空救難組織はネパールにありませんでした。これは確かにヒマラヤ世界の本当のニュースです。
ネパールの「Fishtail Air」とスイスの「Air Zermatt」との試みは、まだ一歩を踏み出したばかりで試行錯誤の状態です。そして、ネパール人パイロットのトレーニングの為のスポンサーはまだ見つかっていません。
しかし、彼らの試みが既に獲得した重要な結果を見て、遭難者を救出することが可能だという希望をもつことができました。
世界一薄い空気の中でヘリコプターによる救助活動を敢行する「Gerold Biner」。「Air Zermatt」の運用管理者に話を聞くことも興味深いことだと考えました。
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Binerさん、まずお聞きしなければなりません。これらの任務においてパイロットと救助隊員の危険性についてどのうようにお考えですか?。
「これらの任務はもちろん危険です。しかし、機体の制限事項を尊重すること、われわれの経験、適切なコミュニケーション、リスクマネジメント、チームワーク、お互いをチェックしあうこと、それらによってなんの問題もなく任務を行ってきました。私たちは40年間の経験によって、適切な手法を開発してきました。」
現在の限界はどのくらいですか?
「メーカーのユーロコプター発表の高度限界は7000mです。
気象状況(視界、風、および温度)は状況により千差万別ですから、飛行のための最終決定は機長が行います。飛ぶか飛ばないかの判断は機長の権限です。風と気温は飛行の可否に大きい影響を与えます。」
救助隊員は酸素吸いながら飛ぶのですか?
「はい。全体の乗組員は酸素を使用しています。」
どれくらい長さの長吊りを行うのですか?
「10mから200mです。 もっとも、テクニックは同じです。」
これらの高度では、どれくらい寒くなりますか?
「アルプスの冬にマッターホルンの北壁でマイナス25度の経験があります。
そして救助隊はそのような状況で何の問題もありませんでした。
ネパールでは、7000mまで上昇すると気温はマイナス10度です。そして日が登るにつれて気温は上がってきます。気温が上昇するとヘリコプターの性能はガラッと変わります。
この高度で気温が10度上がると、ヘリコプターの吊あげ能力は80~100kg下がります。
そうでなくても高高度で機体性能の限界で活動しているので、エンジンが限界に達することがしばしばです。救助活動をできるだけ低い気温で行うため、私たちはできる限り朝早く出発するようにしています。」
ヘリコプターは一回の給油でどのくらいの間活動できるのですか
「できるだけ軽い状態でヘリコプターが飛行できるように、ベースキャンプか可能な限り現場の近くまで燃料を運び込ます。
飛行時間は30分程度です。必要なら別のヘリコプターで燃料を補給させることが可能です。」
これらの活動について当然多くの費用が必要ですが、 費用を支払うのは誰ですか。
「去年の3月のネパールチームのスイスでのトレーニング費用は「Air Zermatt」とツェルマット救助組合?が支払いました。
実際の遭難では救助費用は、当然ですがその登山隊の登山家やシェルパが支払うことになります。
ネパールのチームの訓練のために費用を提供していただけるスポンサーを探しています。」
(略)
「ヘリコプターは危機的で困難な状況にある登山家とシェルパを助けるでしょう。
このプロジェクトはネパール人にとっても良い影響を与えるでしょう。
例えば、マナスルにおける救助活動だは救われた7人の登山家のうちの3人はシェルパなんです。
昨年のランタンリルンの救助活動の経験によって、私たちは大きな一歩を歩み出しました。さらに地元ネパールのヘリコプター会社を育てていく責任を感じました。
彼らが私たちなしで任務を実行できるように訓練するために、「Air Zermatt」にはまだまだやることがたくさんあります。!」
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