整体コラム❶  胎児期における胃の90度右回転の意味 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

●当院は「整体治療」と、「2年制整体学校」を運営しています。
●各疾患・症状に対しての研究-治療成果、患者さんとのエピソード、コラムなどを掲載しています。
●当院での治療(左下欄参照)、又は学院への入学希望の方は専用メールか06-6180-6880までお電話下さい。

整体コラム❶ 
胎児期における胃の90度右回転の意味




・胎児期(胚子形成期)の胃は、4週頃より数週間かけて原始腸管の一部=前腸=が紡錘形に膨張すると共に、食道下部と胃の接合部が縦軸で90度右回転して捻じれる(前後軸でも時計回りに回転する、と言われているが、これは回転の効果よりも後述の大彎-小彎の細胞増殖の比率差によって達成されている部分が大きいのでは、と推測する)。これらの作用により、私たちにとってお馴染みの胃独特の形状、すなわち大彎と小彎のある斜めに傾いた胃袋が達成され、それは生後も続き生涯にわたって維持される(☚食道-胃接合部の捻じれについては文光堂-解剖学アトラス参照)。

 


・前者は細胞増殖により達成されるが、これは胃の膨張過程時に左右の細胞増殖の比率を変えることで、右側に凹の小彎を作り左側に凸の大彎を作って膨張させる事で胃の充分な容積を確保するとともに、膨張した胃を上腹部にスッポリと納める事が可能になる(注1)、といった効用=意味が考えられる。しかし後者については、つまりなぜ食道下部と胃の接合部が90度右回転するのか、、、その効用=意味についてはよく分かっていない。
(注1: 元々正中部に発生する胃と肝臓であるが、胃の右回転により胃は体幹の左側に、肝臓をその右側に移動させる事で、胃の小彎-凹部-と肝臓左葉-凸部-を組み合わせて、両者を上腹部にスッポリと納めさせる)

 


・腸管全体の構造形成の制御は原始腸管におけるレチノイン酸の濃度勾配差による転写因子の分泌調整によって開始される(ちなみに食道~胃はSOX2が発現し食道・胃の形成を指定する。十二指腸はPDX1、小腸はCDXC、大腸はCDXAが指定する)。しかし、捻じれの機序の分子的制御についてはよく分かっていないようである。ただ、生後の解剖生理学的構造・機能の一つである下部食道括約筋の持続的収縮は筋原性収縮(☚医学書院-標準生理学参照)であると言われているので、同部における胎児期の捻じれ現象も筋原性的な機序により誘発されていると考えるのが、素直な考え方であると思う。それは遺伝子的なカスケード反応なのか、あるいは脊索などの近接組織からの上皮-間葉相互作用によるものか、それは分からない、、、が、いずれ解明される事と思う。

 


・ところで私たちの実生活でも引っ越しの際に頭を悩ます事案の一つが「家具の配置」である。狭い部屋を効率的にかつ気持ちよく過ごすためには、限られたスペースにどの様な家具をどの位置に配置するかで決まってくる。これを間違える何かと不便で心身に影響が生じうるし、何しろ家賃がもったいない。身体も同様で、限られたスペース(☚この場合胸腔・腹腔)にどの臓器をどの位置・深さに、そしてどちらの向きに配置するか、、、これは私たちの健康-生存そのものに直結する。そこで我々のご先祖様は胃については大彎・小彎の形成と胃-食道接合部の捻じれを選択し進化した。それが私たちの健康に有効かつ効率的に機能し、ネルギーの浪費を防ぎ、その結果今まで絶滅せずに済んだのであろう。


・このような”限られたスペースでの効率的な配置”といった観点からすると、大彎・小彎の形成については上述の様な合理的・合目的的な効用=意味が考えられる。しかし胃-食道接合部の捻じれの効用=意味については、冒頭に述べた如くそれについて記された論文はまず見られない。ただ“配置”といった観点からは合理的な解釈は得にくいが、別の観点から考えると一つの可能性が生まれる。

 


・それは「胃-食道接合部の捻じれも下部食道括約筋の胃酸逆流機能の一部」として発現しているのでは、という可能性である。これはオステオパシーではある程度指摘されていることであるが、一般的な解剖学ではこの点について記されている文献は見当たらない(私の勉強不足もありますが)。実際、ゴムホース内を流れる流水を止めるには、手の握力だけでゴムホースを握って流水を止めるより、ゴムホースを濡れぞうきんを絞るように両手で捻じ曲げた方が流水を効率的に止めやすく、手の筋肉の消費エネルギーも少なくて済む、、、つまり家賃(消費エネルギー)も安いのである。この様な点を総合すると、おそらく胎児期における胃-食道接合部の90度右回転により生じる捻じれは、下部食道括約筋の括約機能と相まって、有効かつ効率的に胃-食道接合部を閉塞し、もって胃酸の食道逆流を防止する為に発現しているのでは、と結論する。そして同部の右90度回転による収縮力とそこから発生する位置エネルギーが、オステオパシーの言う自動力の主要なエネルギー源になっているのでは、と推測し、これに関する整体コラムをいくつか記していきたい。

 

 

 

● 治療のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

付属治療室

JHSC整体治療室

●診療時間 【予約制】
 ・午前診…10時~13時
 ・午後診…15時~18時

●診療日
 ・月曜日~金曜日
 (水曜日=午前診のみ)
 ・第2土曜日、第4土曜日=午前診のみ

●休診日
 ・第1土曜日、第3土曜日、日曜日、祝日

●治療費
 ・初 診 7,500円
 ・2回目以降  5,000円
●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F

      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話 06-6180-6880 

メールでのご相談・治療予約はこちら



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

● 本学院-入学のお問い合わせは下記まで

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

2年制整体学校

ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院


次の二つのコースからどちらかを選んで入学して頂けます。

1 本科2年課程 (一般の方が入学するコース)
2 プロコース (鍼灸師、理学療法士などのプロの方が入学かるコース)

 

●住所 大阪市都島区善源寺町1-5-43 アイムワンビル2F
      地下鉄谷町線都島駅 4番出口徒歩2分
●電話  06-6180-6880
●メールでのご相談資料請求体験入学…受付中


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

患者さんが通院される主な地域
大阪市、淀川区、東淀川区、西淀川区、大淀区、福島区、中央区、北区、旭区、都島区、此花区、大正区、東成区、城東区、住吉区、住之江区、平野区、守口市、門真市、寝屋川市、交野市、枚方市、東大阪市、大東市、八尾市、四条畷市、藤井寺市、柏原市、吹田市、豊中市、摂津市、茨木市、高槻市、箕面市、池田市、川西市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市、堺市、岸和田市、和泉市、泉佐野市、奈良市、生駒市、京都市、
亀岡市,向日市、長岡京市、松山市、岐阜市、広島市、横浜市、東京都、和歌山市、名古屋市、北海道-札幌市、鹿児島市、島根県