VOCALOID
こんばんわ(・∀・)
いきなりですが “エロゲ” というものを知っておられますか?
正式名称を"エロいゲーム"と呼びますw
詳しく知っている人も多くはないでしょうが。そういったゲームって。
エンディングやオープニングに楽曲が用意されてたりするんですね。
イメージソングやキャラ専用のソングだったり挿入歌だったり。
まぁそれらエロゲに関する全ての楽曲を総称して”エロゲソングと呼びます。
一部の人にとってはこれが神よりも神なわけです。
そして一般的には知られていないエロゲ専門の歌い手さんなどが存在しております。
ちなみに"アニソン"と呼ばれるジャンルとは似て非なるジャンル。のようです。
次に"ボーカロイド"というもの。知っておられる方は多くいるかと。
ボカロなんて呼ばれたりも。ヤマハが開発した音声合成技術を利用したボーカル音源です。
歌詞とメロディーを打ち込むことでサンプリングデータを元に歌声を生成できるソフトです。
ライセンスはヤマハが持っており。ライセンス契約を結んだ各社から様々な製品が出ています。
これは基本的にヤマハ独自のソフトウェアと組み合わされたものしか販売されていません。
ヤマハなので当然Windows専用ソフトのみとなります。
ちなみに当初の開発目的としてはバックコーラスの生成を目的としたソフトでした。
で。
先日のご依頼の1つにボーカロイドで歌ったエロゲソングのミックス作業がありました。
普通はエロゲソングってほとんどの場合。作り手が最初から最後まで自身でやってしまいます。
なので俺らのような人間が関わる事って極めて稀なケース。
ただ。最近はちょっと事情も少しずつ変わってきているようで。
エロゲソングっていうジャンル自体にコアなファンが急増しているそうです。
ゲームはしないけど曲は好きだとか。ゲームを含めて曲も好きだとか。様々だと思いますが。
需要が上がれば供給する側はクオリティを上げていこうとするものです。
そんなわけで俺に依頼が来たわけです。
最初は俗にいう"街のレコスタ屋"さんでご依頼したそうなのですが。
まぁそういうところなので。クライアントさんの納得のいくものにならず。
で。ネットか口コミか何かでうちのHPを見つけてそこからご依頼下さったようです。
楽曲は全てDTM音源で。まぁゲームっぽい感じです。
メインのボーカルが初音ミクだとかそういったボーカル音源に歌わせたものでした。
これが問題でした。
俺。これ。
ボーカロイドって気づいてなかったんですよね…( ̄▽ ̄;)
クライアントさんもそれがボーカロイドだとは打ち合わせでは言って下さらず。
エンジニアっていう職業なのだから聴けば分かるものだと思ったようで。
俺は初見で。ピッチ補正ソフトとかでケロらしたボーカルだと思ってしまったんです(汗)
まぁ。何となく。起伏が薄くて軽くて平べったい歌だなー。とか。
ケロらせるんだったらもっとエグく作れば良いのにな。とか。
ピッチ感悪いなー。とか。そんな印象でした。
クライアントさんからの要望は特になく。
「浅い知識で指示をしても邪魔なだけでしょう。良くなれば何でも良いので全てお任せします」
とのこと。レコスタで作った音源を聴いた初見で。ドラムとベース。
これは素材自体がそもそもあまり良くないなと。いかにもなDTMな音で軽い感じでした。
なので。ドラムとベースはMIDIデータでお預かりしてこちらで別の音源と差し替え。
その他のパートは全てオーディオデータでお預かりしました。
確認時にボーカルトラックにブレスが入っていないことで気付くべきでしたが。
あちら側で全部削ったのだと勘違い(°∀°)
トラックはステレオが32トラック、モノラルが15トラック、ボーカルトラックが2トラック。
かなりトラックは少ないです。
ジャンルは流行のエレクトロニカ系のテクノポップでしょうか。少しロックより。
こういったジャンルの場合。とにもかくにも。キックをどう聴かせるか。がキモです。
キックとベースの音作りと配置が良ければ。後はどうとでも。
雰囲気にまかせてバランスをとれば。まぁまずまずの音源になります。
5時間ほど作業して。。
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
こういう仕事をしていると。たまにエンジニア神が降臨してくることがありますww
自分で言うのもなんですが…。カッコ良すぎ (///∇//)
ただ問題は細くて軽くて起伏の薄いボーカルでした。
(この時点ではまだボーカロイドと気付いてないバカが一人。)
【以下、ボーカルの処理↓】
1.中途半端なケロケロボイスをATUO-TUNEにてかなりエグくケロらせる。
2.メインボーカルに対して1オクターブ上の音をAUTO-TUNEにて生成。
(メロディラインはセンターピッチに沿って真っ直ぐな線を引く)
3.ハモリパートをオクターブ上にWavesのWaves TUNEにて手動でピッチシフト。
4.シフトしたハモリをantaresのHarmony Engineにて元のピッチに戻したものを1つ作る。
5.シフトしたハモリをantaresのHarmony Engineにて別のピッチに変えたものを1つ作る。
5.2、5で作ったものを1声 → 2~4声に増やす。(antares/CHOIR or DUOにて)
6.antaresのTHROATにてメインボーカルのフォルマントをちょいと加工。
色々やってみました。これでだいたい処理に4時間ほど。
まぁこの時に何かおかしな声だなー。何て思ったりもしたのですが…。(゚ー゚;
このあとに当然ながらEQやコンプなどを使用してのダイナミクス処理や。倍音の付加など。
リバーブやディレイ、コーラスなどのエフェクト処理をして。ラフミックス完成です。
すごく派手な感じで結構良いんじゃなかろうか。という感じになりました。
この時点では俺は自信満々。文句の付けどころが欠片でもあるなら言ってみろや( ̄へ  ̄ 凸
ぐらいの自信がありました。
ラフミックス後。ひとまず確認して貰う為にネットにデータを上げて。
翌日、電話で打ち合わせしましょう。ということに。
翌日の電話での打ち合わせ↓ *クライアントさん → ク で表記
俺「どうでした? 結構いい感じになったかなと思いますが。うふ( ̄▽ ̄)」
ク「うーん。。」
俺「あれ?汗 どうでしょうか?(・_・;)」
ク「非常に言いにくいのですが。。」
俺「はい( ̄_ ̄ i)」
ク「全ッ然ダメですっ! 歌がぐちゃぐちゃに聴こえます」
あれ~??(´д`lll) ??
俺「すみません(汗)全体的に印象が薄かったので派手に加工してみたのですが…」
ク「歌が何か作りものみたいで気持ち悪いです」
俺「確かに作りものですね(汗)」(そりゃそーだ
ク「手直しお願いできますか?」
俺「当然、納得がいくまで対応させて頂きますので!」
ク「歌以外の楽器はすごく良いのに。歌も他と同じぐらいにしてもらわないと」
俺「えーと?他はよくて歌だけがダメということですか?」(なんでだろう汗
ク「歌だけです。」
俺「どう処理しましょうか?」
ク「分からないんで任せますっ!」 ガチャッ!
プープープープープープープープー
これが一回目の電話でした。だいたい2凹みぐらいのダメージですw
取り合えず。凹んでても仕事にならないので再度手直し。
もしかしたら複製で作った別の声が作りもの感を出しているだろうとカット。
R&B系でよく聴けるような。
少しケロった感じでセンターに大きめな音でドシっとあるようなボーカル。
そんなミックスに手直しました。んで。ボーカルに合わせて再度、他の楽器も調整。
これもそれなりに自信はあります。
これなら大丈夫だろう。きっとジャンル的な問題だったんだー。
うんうん。('-'*)(,_,*)('-'*)(,_,*)
そう思い。再度ネットに上げて聴いて頂き電話で打ち合わせ↓
ク「前の時に入っていた声がなくなってますけど何故ですか?」
俺「あれがあるから歌がぐちゃぐちゃに思われたのかなと…」
ク「いや。あれはいるでしょう!そのせいか今回すごく地味です」
これもダメ??(´д`lll) ??
俺「でも。あれがあるとどうしても作りものっぽくなりますよ?」
ク「それは別にメインじゃないんだから良いじゃないですか」
いいんだ??(´д`lll) ??
俺「すいません。どうして欲しいのかもう少し具体的にお願いできますか(汗)」
ク「メインボーカルを生々しくして欲しいんですよ」
俺「分かりました。手直ししますので(汗)」
ク「お願いしますっ!」 ガチャッ!
プープープープープープープープー
うーーん。。これで10凹みのダメージ受けました。(*´Д`)=з
クライアントさんの思う生々しさってなんだろうかな??
ブレスは最初から切られてるしなぁ…(切られているわけではなく無い
メインボーカルだけ空間的なエフェクト処理をせずスピーカーに張り付いたような。
とか。かな?
ヘッドフォンで聴いたら耳元で歌われているような。
スピーカーで聴いたらすぐ目の前で歌っているような。
そんな風にしてみようか。φ(..)
うん。きっとそういうことだっ!(ノ´▽`)ノ ⌒(呪)
そう思って再度ミックスを手直し。で、おそるおそるネットに上げて打ち合わせ↓
俺「どうでしょうか? だいぶ生々しさは出たかと」
ク「一番最初が一番マシです」
俺は100凹みのダメージを受けた… _| ̄|○l||l
俺「すいません。どうしたら良いのかさっぱり分からないです…」
ク「これ誰が聴いても生の声に思えないでしょ?」
俺「まぁ最初からケロってますしねぇ…」
ク「ケロってなんですか。業界用語で誤摩化さないで下さいっ!」
俺「いや。そういうつもりではないんですが…」(何で怒ってるんだ?汗
ク「これボーカロイドってすぐバレるじゃないですか!」
今ボーカロイドって言った?(・∀・)
ク「それを本物の人間の生声にして欲しいだけです」
お前…。ミクか?ミクなのか?(((゜д゜;)))
俺「ちょっと!ちょっと待って下さい!これボーカロイドなんですか?」
ク「当たり前じゃないですか!聴いたら一発で分かるでしょ!」
俺「すいません。最初に言われなかったのでこれケロらせたものかと」
ク「ケロらせるってなんですか。だからそういう業界用語は分かりません」
(ケロケロボイスの説明とボーカロイドを本物の声と同様にすることは不可能なことを説明)
----------以下省略--------
と。まぁ。こういうことでした。
どうもそれなりのエンジニアに頼めばボーカロイドの歌声が。さも生声のように加工できると。
そう思っておられたみたいで。さすがにそれは無理ですと説明(・_・;)
ちなみに正確に言うと手直しは合計で9回やってますww
"なう"のフォローしてくれている人は俺が凹まされていた時期が検討つくかとww
この時期ヴィジュアル系バンドの音源とピアノの弾き語りの音源のミックス作業。
この2つの案件を平行して同時進行で作業していまして。他に単発のマスタリングとか。Recとか。
普段から色々なジャンルを触り過ぎて。そのせいで俺の耳とかセンスとか音楽的な感覚。
そういうのが。とうとうぶっ壊れたのかなって本気で悩みましたww
あまり一般的に流行っている音楽を聴かない方だったようで。
ケロってることが良しとされるジャンルの音楽をYouTubeにて沢山聴いてもらい。
そしたら結局、一番最初のミックスでOKになりました( ̄▽ ̄;)
ただ。少し手直しは加えましたが。コンプでボーカルの出音のアタックを出して。
ボリュームのオートメーションにて声量に抑揚を付けてから再度コンプかけました。
コンプでアタックを出す時はアタック遅め。リリースを次の音の発音かからないように調整。
こうすると音のアタックが出てきます。ただレベルが荒れるので再度コンプで整えます。
ボーカロイドの歌声を人間の歌声と全く変わりなく聴こえさすことは無理ですが。
人が歌う事で付いてくるであろう抑揚を人為的に作って。なんとなくな感じを付けてみました。
実質作業時間は47時間でした。俺の今年最長の1曲でのミックス作業時間ですw
でも。俺の理解不足と説明不足の感も否めないわけで。。。
納期もガンガンに押した上に。実際には最初のラフミックスの段階でOKだったのは痛い。
断腸の思いで手直し分のギャラは全て差し引いた金額だけ請求しました・°・(ノД`)・°・
今月。うちの家計はピンチです。誰か飯を奢って下さい。ww
うん。なんだろな。今日のブログ(´Д`)
てか。エンジニアって何でも出来るし何でも知っていると思われがちだけど。
出来ない事は出来ないし空も飛べないしタケコプターも持っていません。
知っている事は知っているけど。知らない事は知らないのです。
とは言っても。お客さんに。
出来ない事も知らない事もある。とは言えないわなぁ…( ̄ー ̄;)
ひとまずボーカロイド。今まで俺の仕事には関係ないと思っていたけど。
これからこういった仕事も増えてくるかもしれない。ちょっと勉強した方が良いのかな(汗)
ミク?リン・レン?ルカ? うん。さっぱり分からんw
てか。うちの事務用の非力なWindowsPCじゃちょっとキツいか。
その為だけに新しいPC買うのもなぁー。とりあえず。初音ミクのコスプレから始めてみるかw
STUDIO Air Room (PCサイト)
twitter → http://twitter.com/gaku4321
Antares Auto-Tune 7 Native(アンタレス/オートチューン)【iLok別売】
¥29,800 楽天
ANTARES アンタレス AVOX ボックス Evo 【送料無料】
¥39,800 楽天
いきなりですが “エロゲ” というものを知っておられますか?
正式名称を"エロいゲーム"と呼びますw
詳しく知っている人も多くはないでしょうが。そういったゲームって。
エンディングやオープニングに楽曲が用意されてたりするんですね。
イメージソングやキャラ専用のソングだったり挿入歌だったり。
まぁそれらエロゲに関する全ての楽曲を総称して”エロゲソングと呼びます。
一部の人にとってはこれが神よりも神なわけです。
そして一般的には知られていないエロゲ専門の歌い手さんなどが存在しております。
ちなみに"アニソン"と呼ばれるジャンルとは似て非なるジャンル。のようです。
次に"ボーカロイド"というもの。知っておられる方は多くいるかと。
ボカロなんて呼ばれたりも。ヤマハが開発した音声合成技術を利用したボーカル音源です。
歌詞とメロディーを打ち込むことでサンプリングデータを元に歌声を生成できるソフトです。
ライセンスはヤマハが持っており。ライセンス契約を結んだ各社から様々な製品が出ています。
これは基本的にヤマハ独自のソフトウェアと組み合わされたものしか販売されていません。
ヤマハなので当然Windows専用ソフトのみとなります。
ちなみに当初の開発目的としてはバックコーラスの生成を目的としたソフトでした。
で。
先日のご依頼の1つにボーカロイドで歌ったエロゲソングのミックス作業がありました。
普通はエロゲソングってほとんどの場合。作り手が最初から最後まで自身でやってしまいます。
なので俺らのような人間が関わる事って極めて稀なケース。
ただ。最近はちょっと事情も少しずつ変わってきているようで。
エロゲソングっていうジャンル自体にコアなファンが急増しているそうです。
ゲームはしないけど曲は好きだとか。ゲームを含めて曲も好きだとか。様々だと思いますが。
需要が上がれば供給する側はクオリティを上げていこうとするものです。
そんなわけで俺に依頼が来たわけです。
最初は俗にいう"街のレコスタ屋"さんでご依頼したそうなのですが。
まぁそういうところなので。クライアントさんの納得のいくものにならず。
で。ネットか口コミか何かでうちのHPを見つけてそこからご依頼下さったようです。
楽曲は全てDTM音源で。まぁゲームっぽい感じです。
メインのボーカルが初音ミクだとかそういったボーカル音源に歌わせたものでした。
これが問題でした。
俺。これ。
ボーカロイドって気づいてなかったんですよね…( ̄▽ ̄;)
クライアントさんもそれがボーカロイドだとは打ち合わせでは言って下さらず。
エンジニアっていう職業なのだから聴けば分かるものだと思ったようで。
俺は初見で。ピッチ補正ソフトとかでケロらしたボーカルだと思ってしまったんです(汗)
まぁ。何となく。起伏が薄くて軽くて平べったい歌だなー。とか。
ケロらせるんだったらもっとエグく作れば良いのにな。とか。
ピッチ感悪いなー。とか。そんな印象でした。
クライアントさんからの要望は特になく。
「浅い知識で指示をしても邪魔なだけでしょう。良くなれば何でも良いので全てお任せします」
とのこと。レコスタで作った音源を聴いた初見で。ドラムとベース。
これは素材自体がそもそもあまり良くないなと。いかにもなDTMな音で軽い感じでした。
なので。ドラムとベースはMIDIデータでお預かりしてこちらで別の音源と差し替え。
その他のパートは全てオーディオデータでお預かりしました。
確認時にボーカルトラックにブレスが入っていないことで気付くべきでしたが。
あちら側で全部削ったのだと勘違い(°∀°)
トラックはステレオが32トラック、モノラルが15トラック、ボーカルトラックが2トラック。
かなりトラックは少ないです。
ジャンルは流行のエレクトロニカ系のテクノポップでしょうか。少しロックより。
こういったジャンルの場合。とにもかくにも。キックをどう聴かせるか。がキモです。
キックとベースの音作りと配置が良ければ。後はどうとでも。
雰囲気にまかせてバランスをとれば。まぁまずまずの音源になります。
5時間ほど作業して。。
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
こういう仕事をしていると。たまにエンジニア神が降臨してくることがありますww
自分で言うのもなんですが…。カッコ良すぎ (///∇//)
ただ問題は細くて軽くて起伏の薄いボーカルでした。
(この時点ではまだボーカロイドと気付いてないバカが一人。)
【以下、ボーカルの処理↓】
1.中途半端なケロケロボイスをATUO-TUNEにてかなりエグくケロらせる。
2.メインボーカルに対して1オクターブ上の音をAUTO-TUNEにて生成。
(メロディラインはセンターピッチに沿って真っ直ぐな線を引く)
3.ハモリパートをオクターブ上にWavesのWaves TUNEにて手動でピッチシフト。
4.シフトしたハモリをantaresのHarmony Engineにて元のピッチに戻したものを1つ作る。
5.シフトしたハモリをantaresのHarmony Engineにて別のピッチに変えたものを1つ作る。
5.2、5で作ったものを1声 → 2~4声に増やす。(antares/CHOIR or DUOにて)
6.antaresのTHROATにてメインボーカルのフォルマントをちょいと加工。
色々やってみました。これでだいたい処理に4時間ほど。
まぁこの時に何かおかしな声だなー。何て思ったりもしたのですが…。(゚ー゚;
このあとに当然ながらEQやコンプなどを使用してのダイナミクス処理や。倍音の付加など。
リバーブやディレイ、コーラスなどのエフェクト処理をして。ラフミックス完成です。
すごく派手な感じで結構良いんじゃなかろうか。という感じになりました。
この時点では俺は自信満々。文句の付けどころが欠片でもあるなら言ってみろや( ̄へ  ̄ 凸
ぐらいの自信がありました。
ラフミックス後。ひとまず確認して貰う為にネットにデータを上げて。
翌日、電話で打ち合わせしましょう。ということに。
翌日の電話での打ち合わせ↓ *クライアントさん → ク で表記
俺「どうでした? 結構いい感じになったかなと思いますが。うふ( ̄▽ ̄)」
ク「うーん。。」
俺「あれ?汗 どうでしょうか?(・_・;)」
ク「非常に言いにくいのですが。。」
俺「はい( ̄_ ̄ i)」
ク「全ッ然ダメですっ! 歌がぐちゃぐちゃに聴こえます」
あれ~??(´д`lll) ??
俺「すみません(汗)全体的に印象が薄かったので派手に加工してみたのですが…」
ク「歌が何か作りものみたいで気持ち悪いです」
俺「確かに作りものですね(汗)」(そりゃそーだ
ク「手直しお願いできますか?」
俺「当然、納得がいくまで対応させて頂きますので!」
ク「歌以外の楽器はすごく良いのに。歌も他と同じぐらいにしてもらわないと」
俺「えーと?他はよくて歌だけがダメということですか?」(なんでだろう汗
ク「歌だけです。」
俺「どう処理しましょうか?」
ク「分からないんで任せますっ!」 ガチャッ!
プープープープープープープープー
これが一回目の電話でした。だいたい2凹みぐらいのダメージですw
取り合えず。凹んでても仕事にならないので再度手直し。
もしかしたら複製で作った別の声が作りもの感を出しているだろうとカット。
R&B系でよく聴けるような。
少しケロった感じでセンターに大きめな音でドシっとあるようなボーカル。
そんなミックスに手直しました。んで。ボーカルに合わせて再度、他の楽器も調整。
これもそれなりに自信はあります。
これなら大丈夫だろう。きっとジャンル的な問題だったんだー。
うんうん。('-'*)(,_,*)('-'*)(,_,*)
そう思い。再度ネットに上げて聴いて頂き電話で打ち合わせ↓
ク「前の時に入っていた声がなくなってますけど何故ですか?」
俺「あれがあるから歌がぐちゃぐちゃに思われたのかなと…」
ク「いや。あれはいるでしょう!そのせいか今回すごく地味です」
これもダメ??(´д`lll) ??
俺「でも。あれがあるとどうしても作りものっぽくなりますよ?」
ク「それは別にメインじゃないんだから良いじゃないですか」
いいんだ??(´д`lll) ??
俺「すいません。どうして欲しいのかもう少し具体的にお願いできますか(汗)」
ク「メインボーカルを生々しくして欲しいんですよ」
俺「分かりました。手直ししますので(汗)」
ク「お願いしますっ!」 ガチャッ!
プープープープープープープープー
うーーん。。これで10凹みのダメージ受けました。(*´Д`)=з
クライアントさんの思う生々しさってなんだろうかな??
ブレスは最初から切られてるしなぁ…(切られているわけではなく無い
メインボーカルだけ空間的なエフェクト処理をせずスピーカーに張り付いたような。
とか。かな?
ヘッドフォンで聴いたら耳元で歌われているような。
スピーカーで聴いたらすぐ目の前で歌っているような。
そんな風にしてみようか。φ(..)
うん。きっとそういうことだっ!(ノ´▽`)ノ ⌒(呪)
そう思って再度ミックスを手直し。で、おそるおそるネットに上げて打ち合わせ↓
俺「どうでしょうか? だいぶ生々しさは出たかと」
ク「一番最初が一番マシです」
俺は100凹みのダメージを受けた… _| ̄|○l||l
俺「すいません。どうしたら良いのかさっぱり分からないです…」
ク「これ誰が聴いても生の声に思えないでしょ?」
俺「まぁ最初からケロってますしねぇ…」
ク「ケロってなんですか。業界用語で誤摩化さないで下さいっ!」
俺「いや。そういうつもりではないんですが…」(何で怒ってるんだ?汗
ク「これボーカロイドってすぐバレるじゃないですか!」
今ボーカロイドって言った?(・∀・)
ク「それを本物の人間の生声にして欲しいだけです」
お前…。ミクか?ミクなのか?(((゜д゜;)))
俺「ちょっと!ちょっと待って下さい!これボーカロイドなんですか?」
ク「当たり前じゃないですか!聴いたら一発で分かるでしょ!」
俺「すいません。最初に言われなかったのでこれケロらせたものかと」
ク「ケロらせるってなんですか。だからそういう業界用語は分かりません」
(ケロケロボイスの説明とボーカロイドを本物の声と同様にすることは不可能なことを説明)
----------以下省略--------
と。まぁ。こういうことでした。
どうもそれなりのエンジニアに頼めばボーカロイドの歌声が。さも生声のように加工できると。
そう思っておられたみたいで。さすがにそれは無理ですと説明(・_・;)
ちなみに正確に言うと手直しは合計で9回やってますww
"なう"のフォローしてくれている人は俺が凹まされていた時期が検討つくかとww
この時期ヴィジュアル系バンドの音源とピアノの弾き語りの音源のミックス作業。
この2つの案件を平行して同時進行で作業していまして。他に単発のマスタリングとか。Recとか。
普段から色々なジャンルを触り過ぎて。そのせいで俺の耳とかセンスとか音楽的な感覚。
そういうのが。とうとうぶっ壊れたのかなって本気で悩みましたww
あまり一般的に流行っている音楽を聴かない方だったようで。
ケロってることが良しとされるジャンルの音楽をYouTubeにて沢山聴いてもらい。
そしたら結局、一番最初のミックスでOKになりました( ̄▽ ̄;)
ただ。少し手直しは加えましたが。コンプでボーカルの出音のアタックを出して。
ボリュームのオートメーションにて声量に抑揚を付けてから再度コンプかけました。
コンプでアタックを出す時はアタック遅め。リリースを次の音の発音かからないように調整。
こうすると音のアタックが出てきます。ただレベルが荒れるので再度コンプで整えます。
ボーカロイドの歌声を人間の歌声と全く変わりなく聴こえさすことは無理ですが。
人が歌う事で付いてくるであろう抑揚を人為的に作って。なんとなくな感じを付けてみました。
実質作業時間は47時間でした。俺の今年最長の1曲でのミックス作業時間ですw
でも。俺の理解不足と説明不足の感も否めないわけで。。。
納期もガンガンに押した上に。実際には最初のラフミックスの段階でOKだったのは痛い。
断腸の思いで手直し分のギャラは全て差し引いた金額だけ請求しました・°・(ノД`)・°・
今月。うちの家計はピンチです。誰か飯を奢って下さい。ww
うん。なんだろな。今日のブログ(´Д`)
てか。エンジニアって何でも出来るし何でも知っていると思われがちだけど。
出来ない事は出来ないし空も飛べないしタケコプターも持っていません。
知っている事は知っているけど。知らない事は知らないのです。
とは言っても。お客さんに。
出来ない事も知らない事もある。とは言えないわなぁ…( ̄ー ̄;)
ひとまずボーカロイド。今まで俺の仕事には関係ないと思っていたけど。
これからこういった仕事も増えてくるかもしれない。ちょっと勉強した方が良いのかな(汗)
ミク?リン・レン?ルカ? うん。さっぱり分からんw
てか。うちの事務用の非力なWindowsPCじゃちょっとキツいか。
その為だけに新しいPC買うのもなぁー。とりあえず。初音ミクのコスプレから始めてみるかw
STUDIO Air Room (PCサイト)
twitter → http://twitter.com/gaku4321
Antares Auto-Tune 7 Native(アンタレス/オートチューン)【iLok別売】
¥29,800 楽天
ANTARES アンタレス AVOX ボックス Evo 【送料無料】
¥39,800 楽天