普通に。
「台風一過の青空」
そんな言葉が似合う朝だ。
なんで、一日ずれないかなぁ。
昨日、冬の嵐の中、「ちづる」の上映会に150人ものお客様が来てくださった。
ひと気の少ない地区では、道路が遮断しかねず、“陸の孤島”になりかねない中である。
(僕の家までは、車で帰れなかった!!)
ありきたりの言葉になってしまうが、本当に嬉しかった。
合わせて開いた赤崎監督の講演会では、多くの人が耳を傾け 質問コーナーでは
司会担当が途中で打ち切りを宣言するほどの活況ぶりだった。
お客さんの中には、家族に障がい者のいる人もいて、共感の声や感謝の声も多かった。
この声は終わった後の実行委員と監督との交流会でもそうだった。
その中で「学校でも是非上映会をしてほしい。」
そんな声もあったが、僕の意見はちょっと違う。僕が言うならば、
「是非、一般の映画館で上映会をしてほしい。」 そうなる。
実際に他県や栃木県内でも、一般の映画館での上映が行われている。
ただ、まだまだ少なく、実行委員会による上映会が中心らしい。
実行委員会や学校が主催となれば、上映会の趣旨がはっきりとするだろう。
今回もそうだし、それはいいことだと思う。
ただ、ターゲットや実際の観客は、(例えば今回は自閉症に)関心がある人が多くなるだろう。
では、シネコンなどの上映だったらどうだろう。
マルチスクリーンの中で埋もれてしまうかもしれない。“自閉症”という言葉で敬遠する人もいるかもしれない。
だけど、自閉症について身近ではない人が ちづるさんに出会うかもしれないし、
福祉について「関心はあるけど、入り口が分からない」という人の玄関になるかもしれない。
今回の作品は赤崎監督が立教大学の卒業制作された物を一般公開に際して再編集したものだ。
「学生の実習作品?」と思うかもしれないが、著名なドキュメンタリー映画監督の指導のもと、
しっかりとした出来で侮れない。
充分、一般映画と肩を並べられる。
ハリウッド映画や北野 武監督の作品と一つ屋根の下同時間に上映されることが、
目に見えぬ“線引き”を消すきっかけになるのではないだろうか?
自閉症の人をはじめ障がい者と、普通に暮らせる街にしたい。