いつ頃からかは確かでないが,僕のデスクトップPCは設定した時間放置しても画面が消えないしスリープもしない.手動でスリープさせても数秒から数分でまたついてしまう.それならばとコントロールパネルの設定をいじって手動で休止状態(Suspend to disk)にしてみるが,しばらくするとまた画面がついてしまう.

 

電源回りということはATX電源かマザーボードが怪しい.デスクトップPCで一番古いパーツはATX電源Seasonic SS-660XPで2016年7月に購入したので7年半経っている.Ryzenが出る前,中古のXeon E5 CPUを使って8コアのPCを組むのが一時期流行ったことがあって,そのとき購入したものだ.

 

 

 

5年保証だから8年目でも古すぎるということはないが,同じメーカーの最新型 VERTEX PX-850に取り換えてみた(写真1,2).箱の右下には10年保証と印刷されているが,右上に12年に延長しましたというシールが貼ってある.メーカー間の競争だろうか.時代の流れでだんだん容量が大きいものが主流になっている.また,ATX3.0規格といって600Wまでビデオカードに供給できる新しいケーブルが付属している.

 

写真1.Seasonic VERTEX PX-850の外箱.12年保証のシールが貼ってある.

 

写真2.左が古いSS-660XPで右が新しいPX-850.

 

古いのが容量660Wで80PLUS Platinum認証,新しいのは850Wで同じくPlatinum認証である.聞くところによると,80PLUS認証ははあくまで変換効率に関するもので,効率が高いからといって電源としての品質がよいとは限らないそうだ.どちらもフルモジュラー設計だが,マザーボードの24pinソケットに行くケーブルをモジュラー(脱着)式にする意味はよくわからない.電源の交換作業はとくに難しくない(写真3).

 

写真3.新しいのを筐体に取り付けて配線もできたところ.

 

取り換えた結果,液晶モニタOFFも本体のスリープもするようになったし,休止状態で一晩放置してもONにならなかったので問題は解消したといってよかろう.

 

僕は十年以上Seasonicの電源ばかり買っている.それはSeasonicが電源専業メーカーで,ランク付けはあれどどれを買っても一定の品質が保たれていると思うからである.いろいろなPCパーツを扱っている会社の電源は自社生産ではなくOEMで調達したものが多いが,A社から調達した機種は良くても,B社から調達したのは良くないというようにブランドとしての一貫性がないらしい.その辺の情報を追っている人は他の選択肢もあると思うが,僕はそこまではしていない.だがPC電源におけるSeasonicの存在感は徐々に低下してきているような気がする.なぜだろうか?