当ブログの価値観は,

 

1.現行の日本車で格好がまともなのはマツダMX-30とダイハツミラトコット,と,

2.吉岡里帆はめがねをかけると三倍可愛い,

 

である.ここでマツダMX-30に乗ったことがないのは具合が悪いと思っていた.MX-30にはBEVとロータリーエンジン付きEVもあるが,僕が興味あるのはガソリン車(正確にはマイルドハイブリッド)である.

 

ディーラーで試乗させてもらっても買う気がないとわかると営業マン/ウーマン氏は冷たいし,決められたコースを数分間で走るだけでは不十分である.なのでレンタカーを借りる手である.以前日産フーガハイブリッドや996型ポルシェ911を借りたことがある.調べたところ大手レンタカー会社でMX-30を持っているところはないが,広島県のエースレンタカー西条店というところに一台あるようなので,二泊三日のスケジュールで広島に出かけた.

 

西条に前泊し翌日10時にお店に行くと,そこはマツダの販売店(広島マツダ西条店)だった.普段は顧客の代車として使っていて,予約が入ればレンタルするらしい.手続きもどこかぎこちなかったが何とか借り出した.2020年登録で走行距離は3万キロ.劣化は特に認められない.内装は値段以上.

 

写真1.陸奥記念館にて.純正と異なる16インチタイヤを履いている.

 

駐車場での動きはじめはスーッとスムーズで期待したのだが,市中に出るとごく普通の車である.ただの中型ハッチバック車と思って運転できる.この車は前輪駆動で,215/65R16のスタッドレスタイヤを履いている.純正は215/55R18なのでホイールが2インチ小さくその分タイヤにハイトがある.なので本来より操縦性は鈍く,乗り心地は柔らかくなっているはずだが普通に市街地を運転する分にはまったく支障ない.タイヤが上下する振動がすこし車体にも伝わってきて乗り心地は普通であるが,SUV風にするためタイヤがやや大きいからだろう.

 

写真2.後席の乗り降りは観音開きのフリースタイルドアで.

 

MX-30の外観上の特徴であるフリースタイルドアはネガティブに捉えられることが多いようだが,これは利点でも欠点でもない.昔は2ドアセダン,3ドアハッチバックというのが普通にあったのと同じで,ただこういうものなのである.後席は大人が座れる広さなので実用車として合格.

 

試乗一日目は一般道で西に向かい,周防大島の陸奥記念館を見学して周南市に泊まった.

 

二日目は山陽高速道に乗って昼過ぎに西条に戻った.周南市の中心都市徳山には回天記念館があるそうで心惹かれるが一日5往復しかないフェリーに乗らないと行けない島にあるので,時間を考えて次回回しとした.

 

一般道での乗り心地が並みでも高速でビシッと安定すれば好印象なのだが,そうでもない.100km/h巡行でも路面のわずかな凹凸を拾って車体がくっくっくっと上下に揺れる.直進性は普通.また僕の前車Audi A3も現車Citroen C5 Xもダウンサイジングターボエンジンであり,2000rpm以下で最大トルクがでる.それに慣れてしまうとMX-30の2L自然吸気エンジンはトルクが足りないと感じる.一旦80km/hくらいまで減速した後で追い越し車線にでるとクルーズコントロールが100km/hに戻そうとして加速するが,このとき6速ATが4速までシフトダウンして4000rpm以上回ってしまうので少しうるさい.100km/h時のエンジン回転数も2200~2400rpmくらいでありあまり低くない.以上のことから動力性能はちょっと旧式に感じる.

 

エンジン出力は156HPあるので十分なのだが,全長4395mm,ホイルベース2655mmのCセグメント小型車としてみると車重1460kgは重い.燃費は370km走って18km/Lであり2L エンジンとしては水準に達している.

 

結論として走行性能の出来は並であるが,走りが五十歩百歩ならデザインでMX-30に乗ってもいいと思う.カローラよりは上等で、比較するならインプレッサか。旧型インプレッサスポーツの高速安定性はMX-30より良かったが音がうるさかった.新型でも内装外観はMX-30より劣るが、走りが改良されているなら検討する価値がある.

 

(2023/11/16)燃費の計算が間違っていたので直しました.