居間用のエアコンは2代目の日立 RAS-V22E で能力は2.2kWである.2016年5月に1代目から交換したものでまだ8年目だが買い替えることにした.理由は二つある.
- 能力不足:居間は15畳だが6畳用の2.2kWでこの部屋だけなら冷える.しかし居間の東側には15.5畳のダイニングキッチンがありエアコンがない.10年前までDKにはあまり冷房を使わない母がいたのでよかったが,僕はDKも冷やしたい.居間の冷気をDKにも流そうとすると能力は二倍必要になる.
- 内部の汚れ:先日エアコンクリーニング業者に来てもらったが,今のRAS-V22Eは右の壁にぴったりついているためカバーが外せずクリーニングができなかった.なので中はどろどろである.またフィルター自動掃除ユニットも動作しなくなっている.
冷やすことはできるので秋まで待てば値下がりするのが普通だが,あえて8月に注文した理由は,選定した三菱電機ZWシリーズの価格にある.以下この記事ではすべてビックカメラの8月16日現在の価格を用いる.図1を見てほしい.
図1.MSZ-ZWxx23Sシリーズの価格.3.6kWに二機種あるのは電源電圧100Vと200Vの両方のあるため.
冷房定格能力別に11機種がシリーズ化されているが,そのなかで4.0kWから7.1kWまでの4機種が他の機種より割安になっており,値段の一般的な下降傾向に従わない可能性がある.
次に三菱電機のMSZ-ZW4023Sを選んだ理由である.
これまで続けて日立の白くまくんを選んでいたので,まず日立の最上位Xシリーズとフィルター自動掃除なしのDシリーズを比較した.冷やしはじめは定格を超えた最大能力で早く冷やそうとする.図2は去年も見せた図の2023年版である.
図2.日立白くまくん最大冷房能力の比較.
これをみると,RAS-X40N2の最大冷房能力は5.5kWで,同等なのは4.5kWのRAS-D40N2ではなく5.7kWのD56N2をもってこなければならない.
RAS-X40N2のビック価格は296,300円,DシリーズだとビックカメラグループオリジナルモデルRAS-D56N2DBKが173,850円なのでDはかなり安い.
一方期間消費電力は1,036kWhと2,118kWhでありX40N2の方が1,082kW/年低い.電気料金はこの先上がっていくだろうが,安めに30円/kWとしても電気代はXの方が32,460円/年安いので4年以降はXの方が合計で安くなる.フィルター自動掃除はない方がいいと東急ベルの人は言っていたが,Dシリーズを選ぶのはためらわれる.
そこで他社も含めて,フィルター自動掃除のない省エネタイプはないかと探したら,三菱電機のMSZ-FLシリーズがあった.MSZ-FL4021Sは冷房定格4.0kW,最大5.3kWで消費電力1,129kW/年なのでX40N2に近い性能を持っていて値段は237,860円である.さらに下取り割引10,000円と追加工事割引が適用されるので実質2万円前後安くなるが10月上旬出荷予定で待たされる.
必要な追加工事は,旧エアコンの撤去費用が4,400円,エアコン専用電源回路を100Vから200Vに切り替えるのが3,850円で計8,250円である.
しかし在庫ありでさらに安いのがあった.MSZ-Zシリーズは自動掃除付きだがフィルターと掃除ロボットがカセット式みたいになっていてガチャっと外せるらしい.MSZ-ZW4023Sは冷房最大5.3kW,消費電力1,097kW/年とFL4021Sと同等以上の性能で,値段は210,000円かつFLと同じ割引が使える.なぜFLより安いのか,たぶんFLは”デザインプレミアムモデル”なのでデザイン料が嵩んでいるのだろう.MSZ-ZW4023SとRAS-D56N2DBKの価格差は2万円程度となり,一年もしないで取り戻せる.
日立のXシリーズと比べると,熱交換器の凍結洗浄がそれより弱いとされる結露水洗浄になることとファン自動お掃除がないところが劣るとはいえ,日立以外のエアコンも試してみようということでMSZ-ZW4023Sを注文したわけである.取り付けは明後日の8月18日の予定.
なお,日立RAS-D56N2BKの省エネ基準達成率は2027年度の目標に対して79%である.なので4年後までには下位機種もフルモデルチェンジして100%になると思われる.