希少な腕時計をお迎えしました.オーガスト・レイモンドのブギの18Kケースです.以前に書きました通り,ブギはSSの白ダイヤル,黒ダイヤル,18Kケース合わせて999本の限定でしたが,そのうち18Kケースは50本しかありません.日本に何本あるか知りませんがまず出会うことはないでしょう.

 

写真1.金ブギ.インデックスがアプライドになっていてSSケースより大人っぽい感じ.

 

この18KケースのブギはChrono24という中古腕時計を扱うウェブサイトに数年前からずっと棚ざらしになっていたものです.僕はSSの白ブギを愛用していますので,この金ブギは気になっていたのですけれども,値段も高いしなかなか売れないということは処分するのが難しいということですから手を出しかねていたのです.新品の定価は4,900CHF(スイスフラン),日本での定価は65万円だったと思います.Chrono24での中古価格ははじめ3,000CHFくらいだったと思います.

 

それがついに2,000CHFまで値下げされたので,不憫になってうちにお迎えすることにしました.送料30CHF含めて日本円で260,377円支払いまして,今日時計を受け取りました.その代金にあてるため別の時計を1本手放しました.ムーブメントはUnitas 6425で,決して高級ムーブメントではありませんので18Kケースと釣り合うのか不安でしたが,ダイヤルはSSより大人っぽい仕上がりになっていますしローズゴールドなのでそこそこ高級に見えます.

 

写真2.白ブギ(左)と金ブギ(右).

 

買うにあたってこの値段なら金地金の価値に近づいているはずという思惑もありましたので,概算してみます.ケースの体積を x 立方センチとし,ムーブメントやベルトなどケース以外の重さを y グラムで等しいとします.ステンレス鋼の比重を7.98,18KRGの比重を15.3とし,さらにキッチンスケールで測った重さ69gと53gを使うと連立一次方程式が立ちます.

 

写真3.金ブギの重さ.

 

写真4.白ブギの重さ.

 

15.3 x + y = 69,

7.98 x + y = 53.

 

y を消去すると x は 2.19 立方センチとなりますので,それに18KRGの比重15.3を掛けますと,ケースの重さは 33.4g とわかります.これに3月5日現在の田中貴金属での18Kアクセサリーの買取価格 1グラム当たり5,499円を掛けますと,地金の価値は約18万4千円となります.買値のちょうど7割でした.

 

ただし,RE:TANAKAという田中貴金属の貴金属アクセサリー買い取りプログラムでは,腕時計は対象外ですので,買い取ってもらうには分解してケースとバックルだけにする必要があります.どちらも刻印はあります.

 

ベルトを外して計ればもっと正確になるでしょうがケースを傷つけるのが怖いのでやめておきます.こんなカジュアルな金時計もあるよという話でした.