ハイレゾというものを体験してみたいと思いましたが使っているスマートフォンHuawei P30が対応していることがわかりました.ハイレゾ音源さえ用意すればすぐ聴けるので,Moraから3曲購入してみました.(1) Off Course, Yes-No,(2) 宇多田ヒカル, This Is Love,(3) 椎名林檎, 本能です.サンプリング周波数96KHz,24ビット量子化の無圧縮データです.

 

 

写真.右からiPod touch 7th gen.,Huawei P30.イヤホンはAKG N40です.

 

スマホじゃ回路も高級じゃないだろうし大差ないのではと予想して,iPod touch 7th gen.でiTunesから購入した同じ曲と聴き比べてみました.iPodの方は不可逆圧縮符号化AAC 256Kbpsです.するとその差は歴然としていました.中心となるボーカルはそれほど変わらないのですが伴奏の分離が違います.Yes-NoではiPodだと注意を集中しないと分からないコーラスの旋律がハイレゾだとはっきり聴こえます.本能ではiPodだと伴奏のピアノやストリングスはただ鳴っているだけなんですが,ハイレゾなら音色とかニュアンスがはっきり聴き取れます.これは大変なことだあ.

 

ハイレゾの音源があるのは一部のアルバムに限られますし,値段も一曲5,6百円と圧縮音源の二倍以上します.すぐにライブラリーをハイレゾ化するのは難しい.かといって聴いてしまった以上今のiPodの音質では満足できません.

 

iTunesの圧縮音源とハイレゾ音源の違いを考えてみると,間にCDを挟んで二段階の違いがあります.CDはサンプリング周波数44.1KHz,16ビット量子化で無圧縮の符号化です.ビットレートでいうと16bit x 2 x 44100Hz なので約1.35Mbpsになります.不可逆圧縮するかしないかの違いで256Kbpsの圧縮音源より5倍以上情報量が多い.一方ここでのハイレゾとCDはどちらも無圧縮ですがサンプリング周波数が約2倍,ビット数が1.5倍なので情報量は3倍ちょっと違います.

 

iTunesはハイレゾをサポートしていませんが,設定すればCDを無圧縮(AIFF)または可逆圧縮(Apple Lossless)で取り込むことができるようです.これだ.過去に手持ちのCDから不可逆圧縮で取り込んだ曲を消して,Apple Losslessで取り込みなおします.すると音質がぐっと良くなりました!上の3曲のCDを持っていないので同じ曲で直接比較できないのですが,YUKIとか中島みゆきを聴いてみると,まず十分ではないかと思われます.

 

いろいろ取り込んでいて分かったのは,10年以上前にCDから取り込んだ曲はビットレートが128Kbpsになっていること,iTunesで購入した曲でも古いものは128Kbpsであることで,それでは音質で負けても仕方がないだろうと.これからはiTunesで購入するよりなるべくCDを買うようにしましょう.とりあえずOff Courseのベスト盤とスガシカオのThe LastのCDを注文しました.僕としてはライフタイムランキング1位と2位のYes-Noとスガシカオのアイタイをいい音でリピート再生できればうれしいです.