恩師の奥さまが使っておられるノートPCは2014年1月に使い始めた Lenovo ThinkPad T440p で,初めはWindows 8.1だったが2015年12月にWindows 10にアップグレードしてそれきりにしていた.脆弱性対応BIOSを入れなければいけない,それにOSのマイナーバージョンも上がっているし,と思って一か月前に久しぶりに見せていただいた.Lenovo VantageからアップデートするBIOSとかインテルマネジメントエンジン,Lenovo提供のユーティリティプログラムは簡単に入った.しかしWindows Updateは遅々として進まない,タスクマネージャーでみるとHDDのアクティブな時間が100%に張り付いたまま時間だけが過ぎていく.HGSTのハードディスクHTS725050A7E630が遅すぎる.三時間以上かかっても1803に到達できず時間切れ.やっているのが終わるまで放置してくださいとお願いして辞去した.

 

どうやら,ずいぶんHDDにこだわっていた僕もついにSSDの速度でないと満足できなくなってしまったらしい.そこで作戦を立て直し,まず奥さまにお願いしてSSDを買っていただき,それに交換してからWindows Updateをすることにした.Sandisk Ultra 3D SSD 500GBをアマゾンで買い(値段は8,904円),時間がかかると予想されるので恩師宅でではなく,お預かりして作業する.内蔵HDDにAcronis True Image WD Editionをインストールし,SSDをUSB-SATAアダプター経由で接続してクローニングする.SandiskはWDのブランドなのでWDエディションが使える.前にやった時BIOSでセキュアブートになっているとAcronis True Imageで起動しなかったのだが,今回は文句を言われなかった.二十分くらいで作業完了したのでThinkPad T440pの裏蓋を開ける.

 

写真1. Lenovo ThinkPad T440p.クローン作製中.

 

写真2.裏蓋を外したところ.左上の銀色のところがHDD,右下にはM.2 2242のソケットがある.

 

古いThinkPadはHDDベイだけネジ一本で外れるようになっていたが,T440pは独立したHDDベイを持たない.裏蓋を外すのにネジを十本くらい外さないとダメかな,と思ったが,ネジを二本外すだけで裏蓋がクッとスライドして外れた.これには感動した.T440pはM.2 2242のソケットを持っているが.42mmの長さのSSDは最大256GBしかなく値段も高いので,HDDをSATAのSSDに交換した.

 

写真3.HGSTのHDD(左)とSandiskのSSD(右)

 

SSDから起動できたので,あとはWindows Updateを掛け,Windows 10の最新版1809になったらストレージセンサーで古いファイルを消して最後にSSDにトリムを掛ければ完成.アップデートには延べ数時間かかったものの,日常操作は不満が軽快になった.使用開始してから五年弱なので,ハードウェアのそれほど高額でない一部更新によって実用的に使える期間を延ばすという趣旨からして悪くないタイミングだったと思う.キッチン用のスケールで重さを計ってみると1,980gでギリギリ2kgを切ったが,どの程度の精度だろうか?SSDに替えたことで多少軽くなったことは確かだが?

 

写真4.CrystalDiskMarkの結果.4KiB Q1T1のときでも20MB/s以上出ているが,Windows Update中にはほんの数MB/sでアクティブな時間が100%と表示されることも多かった.