上毛電鉄に東京メトロ03系を導入 | 崖っぷち上州

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Gakeppuchi Gunma

 

上毛電鉄の老朽化した現在の車両を置き換える、新たなる車両が東京メトロ03系となることが本日発表されました。

 

 

現在保有している上毛電鉄700型は、1998年からもともと京王井の頭線で活躍していた3000系の改造譲渡を受けて導入された車両。当時の上毛線の冷房化を達成するために導入された車両であり、製造年は1964年が最古級で車齢59年となります。

 

数年前より、この老朽化が指摘されており車両置き換えの検討が進められてきましたが、現在車両長18m級に限り入線が許されている上毛線の環境下において、新製できるメーカーが見つからず、結果的に東京メトロで地方私鉄への改造実績のある03系の譲渡が決まったものです。

 

 

 

東京メトロ03系は今は懐かしの営団地下鉄時代の1988年に日比谷線に投入された車両で、長野電鉄や北陸鉄道などへの譲渡実績があります。

 

今回の導入車両は新「800型」となり、2両編成×3本の計6両が導入予定。

1993年、1994年と比較的後期に製造されたグループであり、全車VVVF制御車となります。

群馬県内でVVVF車の導入は上信電鉄7000形に次ぎ2例目。

 

現在第一編成の改造工事が行われており、12月にも上毛電鉄へ到着するとのことです。

試運転を経て、来年2月下旬より運行開始する予定。

2024年、2025年にもそれぞれ1編成投入していく計画です。

上毛電鉄の設備投資は、公的支援である群馬型上下分離方式を採用しており、沿線自治体が費用を負担する関係で1編成ずつ増備していく形になります。

2026年度以降は新たに残る5編成の置き換えも検討していかなくてはなりません。この時点で譲渡にふさわしい車両が存在するのかは不透明ですが。

 

800型への置き換えにより、上毛電鉄の若返りが行われ、イメージの向上や利便性の向上が図られるようになると思います。

上電の起点駅を有する前橋市では、15~22歳に限り来年1月~3月の土日祝日に市内バスおよび上毛電鉄を無料にすると発表しました。思い切った施策ですが、この機会にバスや電車に乗り慣れていない若年層を増やすのが狙いとのことです。