百日紅 Miss HOKUSAI
江戸風俗研究家で文筆家や漫画家としても活躍した杉浦日向子の漫画代表作「百日紅」を、「カラフル」「河童のクゥと夏休み」の原恵一監督がアニメーション映画化。
浮世絵師・葛飾北斎の娘で、同じく浮世絵師として活躍した女性・お栄が、父・北斎や妹、仲間たちとともに生きた姿を、江戸の町の四季を通して描く。
アニメーション制作は、原監督作では初となるProduction I.Gが担当。声優には、お栄役の杏、今作で声優初挑戦となる北斎役の松重豊ほか、濱田岳、高良健吾、美保純、筒井道隆、麻生久美子ら豪華俳優陣が集った。
スタッフ
監督 原恵一
原作 杉浦日向子
脚本 丸尾みほ
キャラクターデザイン 板津匡覧
美術監督 大野広司
色彩設計 橋本賢
CGディレクター 遠藤工
撮影監督 田中宏侍
演出助手 佐藤雅子
編集 西山茂
音楽 富貴晴美
辻陽
主題歌 椎名林檎
アニメーション制作 Production I.G
キャスト(声の出演)
杏 お栄
松重豊 葛飾北斎
濱田岳 池田善次郎
高良健吾 歌川国直
美保純 こと
清水詩音 お猶
筒井道隆 岩窪初五郎
麻生久美子 小夜衣
立川談春 萬字堂
入野自由 吉弥
矢島晶子 茶屋の子供
藤原啓治遣 いの武士/放し鳥売り
作品データ
製作年 2015年
製作国 日本
配給 東京テアトル
上映時間 90分
杉浦日向子とは・・・
1958年〈昭和33年〉11月30日 - 2005年〈平成17年〉7月22日)は、日本の漫画家、江戸風俗研究家、エッセイスト。
22歳の時、雑誌『ガロ』1980年11月号で、吉原を題材にした『通言・室之梅』(つうげん・むろのうめ)で漫画家としてデビュー。
時代考証が確かな作品で、その作風は文芸漫画と呼ばれた。同じ『ガロ』出身のやまだ紫、近藤ようこと「ガロ三人娘」と呼ばれるが、徐々に他の雑誌等でも執筆するようになり、1980年代の「江戸ブーム」も追い風となり、人気を集める。
浮世絵を下地にした独特な画風に特徴があり、江戸の風俗を生き生きと描くことを得意とした。漫画家としての代表作には、実業之日本社の雑誌「漫画サンデー」で1983年11月15日号から連載の葛飾北斎と浮世絵師たちの世界を描いた連作短編集『百日紅』、月刊誌小説新潮で1986年から1993年まで、99話の怪談を描いた『百物語』がある。
1986年から1988年まで、小学館の雑誌「ビッグコミックオリジナル」に挿絵入りのコラム「一日江戸人」を連載(38回、その後単行本化。)、同誌1984年度の増刊号には漫画「閑中忙あり」(3回)を寄稿している。
日本人なら多くの人が知っている葛飾北斎。国内では浮世絵作家として活躍し、90歳近くまで現役で多くの絵をかいていた超人。生きている間に多くの家を引っ越ししたりとおもしろい逸話がある絵師ですが、その娘の存在は知らなかったです。
娘のお栄とは・・・
北斎には二人の息子と、三人の娘がいた。三女だった応為は、3代目堤等琳の門人・南沢等明に嫁したが、針仕事を殆どせず、父譲りの画才と性格から等明の描いた絵の拙い所を指して笑ったため、離縁されてしまう。
出戻った応為は、晩年の北斎と起居を共にし、作画を続け、北斎の制作助手も務めたとされている。
特に美人画に優れ、北斎の肉筆美人画の代作をしたともいわれる。また、春画・枕絵の作者としても活動し、葛飾北斎作の春画においても、彩色を担当したとされる。北斎は「美人画にかけては応為には敵わない。彼女は妙々と描き、よく画法に適っている」と語ったと伝えられている。
同時代人で北斎に私淑していた渓斎英泉も、自著『旡名翁随筆』(天保4年(1833年)刊)の「葛飾為一系図」で、「女子栄女、画を善す、父に従いて今専ら絵師をなす、名手なり」と評している。またこの記述から、天保初め頃には応為は出戻っており、北斎晩年の20年近く同居していたと推察できる。
親父に似て絵の才能はあったみたいで、北斎を手伝っていたりと相当上手いのでしょう。美人画が上手いのは女性であることが大きいのかもしれませんね。男性と女性の見方や感じ方は大きく違うのでその差は大きかったと思います。
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