私は年収1000万家庭で育った。

都心の一軒家で、車は今まで全て外車だし、私も弟も中高大と私立で端から見たら割りと恵まれた方だと思う。
毎週日曜日は家族揃って近くの焼き肉やさんや中華を食べることができるくらいの余裕はあった。

だがしかし。
今になってわかる。母親は苦労してた。

母親は専業主婦だった。

大企業で課長をやっていた父親のストレスは中々のもので、毎晩飲み歩き夜中に大声で叫びながら帰宅するので家族全員が起きる。

それでも母親はすぐに起きて父親の話し相手になっていた。

その酒癖の悪さから、しょっちゅう問題を起こし夜中警察から電話が来たり、浮気もあった。

浮気現場をとらえて修羅場になったこともあるが、その話はまた今度。

100平米ある3階建ての我が家はいつもほこりもなくピカピカだ。

毎朝母親は父親が起きる前に起きて、それまでに朝食作りとだだっ広い家の掃除を済ませていた。

父親と母親はよく喧嘩していた。
喧嘩する度に離婚しようと思ったと母親は今になって言う。
実際に母親は離婚届をとってきて、私たちをつれて家を出たことがあるくらいだ。

けど、近所の友達のお母さんが離婚し母子もろとも貧困に陥ったのをみて思い止まった。
それから離婚したいといわなくなったという。

年収1000万家庭というのは端から見たら羨ましいかもしれない。
けれどその年収で専業主婦というのは正直割りに合わない。

母親はいろんなことを我慢していた。
父親のわがままも、家事育児の辛さも、子供を私立にいれるために自分のお洋服代も。

そんな母親をみてわたしはすごく勉強を頑張って外資系OLと化しました。

この記事は、母親の苦労を書き留めておくと共に仕事が辛くなって専業主婦になりたいと思っている全ての女子に読んでもらいたい。