英語を学ぶ際に注意しなくてはならないのは、言葉の持つ意味は国によって違うということだ。
日本語のイメージと英語のイメージにも差が出てくる。
それがmoutain(山)である。
日本人はよく、「僕の大学は山の上にある。」と言う。
英語で表現すれば、「Our university is on the mountain.」だろう。
ここに誤解が生じる。英国人が聞いたら、山の頂上の方に通っていると勘違いするだろう。
日本人の言う「山」は「丘」を意味し、外国人の言う「山」はアルプスやロッキー山脈のような険しい山である。
海外の「山」という単語には、ゴツゴツとした岩があり、場所によっては雪に覆われているというイメージを含む。
だから「My house is on the mountain.」なんて言ったら出家して、質素に暮らしていますっていう状況だ。
正しくは「My house is on the hill.」とした方がいい。
mountainは古フランス語のmontaigneから借用した語で、フランス語のmont(山、丘)である。
さらにラテン語のmonsに由来し、最終的には印欧祖語のmen-(突き出る)にさかのぼる。
古代人は山を大地から突き出たようなものと捉えていたのだろう。
フランス語のmontはMont Blanc(モンブラン。原義は「白い山」)やMontreal(モントリオール。原義は「王の山」)に入っている。