仕事とは常に命懸けである。

ある弁護士が倒産しそうな会社を救おうと必死に戦っていた。
しかしある日、その会社の奥さんが連絡をしてきた。「夫が自殺した」と。

それからというものリスクを追う仕事に携わるのが怖くなり、避けていく傾向になったそうだ。

参議院、財政金融委員会に呼ばれたある日、破綻企業の処理について意見を求められたのである。

質問「企業の再生は大事だが、倒産寸前の会社も100%再生し続けなければいけないのか」


弁護士の脳裏には自殺した社長の顔が浮かんだ。そしてこう答える。

弁護士「端的に言いますと、100%再建し続けなければいけないと思います。なぜかというと、命に関わるのです。すべてにおいて。」

企業の再生には人の命が懸かっている。そしてまた彼の心に火がついた。また彼は企業再建の仕事でたくさんの人を救っていくことを誓った。