No Risk No Return 「危険なくして、得るものはない」という意味である。


聞いたことがある人もいるだろう。


riskという単語のコアのイメージは、「絶壁の間を航行する」というものである。意味は「危険、危険を冒す」である。同じような意味で「danger」という単語がある。


危険は避けるべきものであり、できれば遭遇したくないものである。


しかし、英語圏では「take a risk」で「危険を冒す」の意味を表す言葉があるように、危険は自ら冒すものなのである。その裏返しに大きな報酬を得る。


一方、「danger」は「災害などの自分の意思では避けられない出来事」を表す。


「risk」を冒し、失敗すると「danger」の状態に陥るのである。この二つの単語は表裏一体の語である。


自分は小学校1年生からサッカーを続けているが、サッカーにはこんな言葉がある。


「No Risk No Goal」(リスクを冒さなければゴールは奪えない)という言葉である。

例えば、1-0で負けているときには、DFを削り、FWを一人増やして攻撃をするのが主流である。もちろんDFを削ることはリスクであるのはわかるだろう。しかし、状況を変えなければ点を奪うことはできない。


攻撃を厚くした裏返しに、カウンター攻撃という「危険」もある。まさに表裏一体の言葉である。


それが転じて、「No Risk No Fun」(リスクなくして、楽しみはない)である。これはF1パイロットが言っていた言葉である。果敢にコーナーを攻め、タイムを縮め、相手を出し抜く。一歩間違えば死を意識するF1の中で、あえてリスクを冒す。そこに楽しみがあると。