脱ゆとりを宣言した学校教育は、新しい学習指導要領のうち、算数(数学)と理科がこの4月から前倒しで実施され、「猛勉強教育」に変わった。

大雑把に言うと、算数は一学年早い学習がスタートしたことになる。ここで算数についていけず、嫌いになる児童・生徒が増えるとの予測がなされている。


これまで4年生で教えていた簡単な小数、分数の足し算・引き算が3年生からになり、三角形や角度、円・球も登場してくる。四捨五入や小数、分数の掛け算・割り算は5年生から4年生に、複雑な面積や体積の計算、約数・倍数は5年生で教える。さらに、6年生になると中学校で教えていた方程式、比例・反比例、確率も入ってくる。


授業時間も1、2年生は週あたり2時限、3年生以上は1時限増えて、6年間で278時間増加となります。小学校は2011年度、中学校は2012年度からすべての教科が新学習指導要領になって、今年から5、6年生では英語の必修化も始まった。


目標としていた「ゆとり教育」がもたらした現代へのツケが今になって回ってきたといっても過言ではない。