昨日までの岐阜の3試合をさらっとおさらいします。
J3第十節 vsAC長野パルセイロ 2-2△
岐阜にとっては絶対負けられない1戦でしたが、終了間際に何とか追いついて引き分けでした。
怪我などでメンバーの入れ替えがあった中、守備陣の厳しさも同時に露呈しました。
1週間前に天皇杯の中京大戦があり、3日後にはこちらも天皇杯のG大阪戦があるという中で、前節の鳥取戦からはトップの田中→石津、右の吉濱→藤岡、大西とヘニキを入れ替えて、左バックに船津という布陣になりました。
前半は長野の方が調子が上がっておらず攻撃はロングボール一辺倒。
一方の岐阜はうまくセカンドボールを拾う展開で優勢に試合を進めました。
その結果として前線でボールを奪って先制点を決めることができました。
ンドカがインターセプトし、ヘニキ→庄司→藤岡と驚くほどあっさりとした得点でした。
しかし後半に入ると長野の攻勢が強まり、岐阜としてはなかなか相手陣内でのプレーをさせてもらえませんでした。
長野のドリブル突破が特に中盤で効いており、岐阜は後手に回る展開でした。
60分前の同点弾は宮本のシュートもうまかったですが、佐藤に簡単にあの位置までドリブルさせてしまったことが問題でしょう。
75分の逆転のシーンはロングボールの対応ですね。
正直服部と大西のCBは怪我人多発のための急造でもあり、序盤から危ないシーンはありました。
失点シーンも競り負けたうえ、セカンドボールの処理に誰もいけなかったことが悔やまれます。
しかし何とか終了間際に追いつけたのは幸いでした。
ここが横山体制の違う所でしょう。
共に途中出場の村田から窪田のゴールで、土壇場で同点に持ち込みました。
岐阜が誇る2人のウィングは途中から出られると相手にとって厄介でしょう。
特に村田は縦への突破だけでなく、カットインもあるため相手は対応が難しいと思います。
とにかく苦しい中でも貴重な勝ち点1を得た一戦でした。
J3第十一節 vsヴァンラーレ八戸 0-0 △
こちらは一転してもったいない試合でした。
水曜日に天皇杯でG大阪と死闘を演じてから中3日。
燃え尽きた感じは明らかにありました。
ただそれにしてもメンバーはほとんどが入れ替わっているのですから、何とか1点を奪ってほしかったとも思います。
岐阜の総括としては明らかに攻撃の手数が少なかったことに尽きるでしょう。
ビルドアップはなかなか縦へのショートパスがつながらず、石津やンドカ、藤岡へのロングボールが主体となりました。
そのパスが繋がりますが、八戸の戻りが早い分枚数が足りなくなり、シュートまで持っていくことができずに下げるということの繰り返しになっていました。
ビルドアップに関しては庄司と柏木の縦関係がもっと効果的になればいいと思いました。
もちろん前線3人に流動的に崩してほしい所もありましたが、、、
それよりも前半は逆に押し込まれる時間もあり、相手の横へのドリブルを止められないシーンや、スルーパス一本でシュートまで持っていかれるシーンが目立ち、これまでとは見違えて悪かったです。
失点しなかったのは運と八戸の精度の問題だったでしょう。
後半も展開は大きくは変わりませんでした。
途中から窪田を終盤には村田を投入して最終盤こそ好機を作りましたが、ゴールとはならず上位を目指すうえで厳しいドローになりました。
個人的にはハーフタイムの交代をヘニキ→大西ではなく、ヘニキをボランチにコンバートして、船津→大西の方が面白かったかなと思ったり思わなかったり、結果論ですが。
TJ起用も本来の出来とは言えない結果でした。
守備面は危なげなく終わることができましたが、コーナーからフリーで打たれたりと修正点は大いにあった一戦でした。
J3第十二節 vs鹿児島ユナイテッドFC 2-1 ◯
負ければ上位進出が遠のく大事な首位とのゲームでしたが、見事な勝利となりました。
3CBは総入れ替えで、右WBは運動量のある畑に変えました。
前半から岐阜はペースを掴むことができていたように感じます。
庄司と柏木の関係性がよくてそれに加えて、前線の3人の流動性がかなりはまっていました。
縦へのボールが長短それぞれおさまり、チャンスを生み出せていました。
決定機はンドカの1対1くらいでしたが、攻撃の組み立ては良かったと思います。
あとはどうシュートまで持っていくかでした。
守備陣も鹿児島オフェンスに対して、特に中盤でしっかりプレスをかけれていたのが良かったです。
桐畑のファインセーブもあり前半は無失点でした。
後半も似たような展開でしたが、ロングスローからうまくつないで先制できました。
柏木にせよ石津にせよ、決めた庄司にせよそれぞれが技術とポジショニングをうまく発揮した結果でしょう。
庄司の攻撃参加は大木監督時代も脅威でしたよね。
しかしそこは首位の鹿児島。
その後は人数をかけたサイド攻撃から岐阜ゴールを脅かし、70分にすぐさま追いつきました。
岐阜としてはその前からですが、右サイドの対応が甘かったところを突かれた形です。
その後は攻守が入れ替わりどちらにも決定機が訪れました。
正直なところ鹿児島が逆転してもおかしくない雰囲気ではありましたが、松本のビッグセーブが光りました。
そして決め手は横山さんの采配。
ここまで出場機会も結果もそこまでだった田中順也と冨樫という前線二人を投入します。
これが大当たりでした。
直後のプレーで田中が落としたボールを冨樫が運び右に展開。
上がってきた窪田のクロスに逆サイドフリーだった宇賀神のボレー。
完ぺきな崩しでした。
その後は立て続けに攻められましたが、松本拓が素晴らしいプレーを見せて首位相手に価値ある勝利をあげました。
これで横山体制5試合負けなしとして、昇格争いには首の皮一枚つながっている状況になりました。