J3第4節 vs ガイナーレ鳥取 3－0◯
新型コロナウイルス関係で順延になっていた試合です。
お互いが中2日という日程でしたが、特に過密日程で苦戦している鳥取をしっかり叩くことができた必勝でした。
岐阜は前節からFP全員を入れ替えてきました。
布陣からいくと、3－5－2に見えました。
3バックは右からヘニキ、服部、小山で中盤は右に菊池、左に宇賀神、ボランチに大西と庄司が並んでトップ下気味に吉濱、2トップにンドカと田中でした。
新布陣のフォーメーションは守備面では効いていたように感じました。
特に3バックは安定感があり、対人や高さで優位を保ちシュートの機会を鳥取にほとんど与えませんでした。
引く際には両サイドの宇賀神と菊池が下がってきて、5バックのような硬さを保つことでまずはゼロに抑えるという横山さんの意図が見受けられます。
ちなみに途中からは大西とヘニキのポジションが代わっていましたが、大西は両方で良さを発揮していました。
一方の攻撃は淡泊だったなという印象でした。
鳥取が前線からプレスを強く来るイメージがありましたが、思いのほかで岐阜は自陣でボールを回す時間が多かったです。
ショートパスのビルドアップが相変わらず少なく、ロングボールでンドカや田中を競らせていました。
当然セカンドボールが重要になってきますが、中盤からこれを拾うことができるようになったこともあり、押し込む時間が多く作れました。
ただサイドからのクロスがいくつかありましたが、いずれも決定機にはつながらずシュート本数も限られました。
その中でンドカに待望の初ゴールが生まれたのは、本人としても試合状況としても大きな意味を持ちます。
この試合で何度か見せていた吉濱の持ち味である裏抜けのボール。
これに抜け出してボールを収め、相手DF増谷を背負いながら、強引に個人技でシュートまで持っていきました。
体の強さが持ち味ながら、これまでは前への推進力に欠けていた部分があったンドカでしたが、一皮むけたような素晴らしいプレーでした。
前節同様先制できたのは非常に大きかったと思います。
ただ一方で攻撃の形が少なかったのは残念に思う点でした。
兎にも角にも前半は支配しながらリードで折り返しました。
後半も岐阜ペースは変わりませんでした。
前線で引っかけマイボールにして、ボールを支配するという展開でした。
中盤のプレスが早いこともあり、鳥取にチャンスを作らせませんでした。
そして采配の妙もあって、追加点にも結び付きました。
2点目は入ったばかりの藤岡からンドカに開き、グラウンダーのクロスに再び藤岡が受け、冷静にシュート。
ディフェンスにクリアされましたが、ゴールラインを割っており追加点となりました。
ゴール前での圧倒的な決定力をこれだけ見せてくれれば、昨シーズンに宮崎で見せた得点力も納得です。
3点目はこちらも変わって入った窪田でした。
セットプレーのこぼれ球を宇賀神が中へ戻し、最後は待っていた窪田が押し込みました。
この試合クロスのこぼれ球を拾うことがかなりできており、このシーンもそれが実を結んだ結果でした。
守備は最後まで強度を落としませんでした。
藤谷が負傷離脱して最後は10人となりましたが、ヘニキと大西を再び入れ替えたり左にいた藤岡を石津と2トップにしたりと、采配の工夫で何とか乗り切って2試合連続のクリーンシートを達成しました。
個人的にはヘニキの高さが最後まで圧倒的でした。
横山体制2連勝を飾ったこの試合でしたが、FP10人全員を変えるというこの采配を一番に評価しなければなりません。
過密日程がどのチームをも苦しめている中で、ベテランが多い岐阜には特に厳しいものです。
そのような状況で度胸のある采配でしょう。
そしてそれに応えた選手たちも称えるべきです。
特に大西と小山は出場機会が少ない中で、十分通用するプレーを見せてくれました。
前節の10人と今節の10人で劣っていると感じる選手はいませんでした。
誰が主力なってもおかしくない選手層は今後も大いにいきてくるでしょう。
松本拓 6.0 安定したセーブで2試合連続のクリーンシート
ヘニキ 6.5 攻守で運動量多く貢献した
服部 6.0 3バックの真ん中で安定感を見せた
→藤谷 5.5 けがで離脱
小山 6.0 ヘディングの強さなど持ち味を発揮した
菊池 6.0 守備において対人の強さ、攻撃において積極的な持ち上がりを出した
→村田 5.5 果敢にドリブルを仕掛けたが、ほとんど突破できなかった
庄司 6.0 プレスを早くして、中盤を支配させなかった
大西 6.0 どちらのポジションでも潰し役として効いていた
宇賀神 6.0 積極的な攻撃参加が目立った
吉濱 6.5 ロングボールの多様でボールを散らした。また先制点もアシストした
→窪田 6.5 積極的にシュートを放ち1得点
田中 5.5 前線で体を張ったが得点につながらず
→藤岡 6.5 貴重なチャンスメイクで追加点を挙げた
ンドカ 6.5 前線で体を張り、初ゴールをゲット
→石津 6.0 前線でためて、冷静に試合を終わらせた