なかなか試合に出られず、フラストレーションを溜めていると囁かれていたハメド。


ココまで何試合か出場してたけど、周囲とフィットせず、結果を残せずにいた。


チームの方針からか、前線でタメを作るFW(ウメやユウタロウ)とコンビを組める選手が優先され、中々出番に恵まれなかったハメドを見ていて、かつての自分を思い出した。



レベルは全然比べ物にならず、スポーツも違うので、例にだすのも憚られるが、俺も学生時代、バスケ部でやっと掴んだレギュラーの座を、チーム事情(戦術)で失ったことがあった。


バスケには一般的に、PG、SG、SF、PF、Cといったポジションがある。


俺のいたチームは、それまで、同級生の絶対的なエース(C)を中心にチーム作りをしていた。


俺は、試合に使って貰うためポジションPFからSFに変え、そのエースが勝負に専念できるよう試合中にアウトサイドに張り、相手DFを外に引きずり出し、ペイント内の相手DFを減らす役割を担うことで、徐々に試合出場時間を増やしていった。


当然、ただ単にゴールから離れていくだけで、俺をマークするDFが着いてきてくれるわけではなく、アウトサイドからのシュートを磨き、それなりの精度をあげることで、エースにダブルチーム、トリプルチームに行ったDFをあざ笑うかのように、ミドルシュートを決め、相手DFを撹乱していた。


ワカル人にはワカルと思うけど、海南の宮益みたいな感じ(笑)ポジション違うけど。



そして、スタメンに名を連ねる所までいった時、そのエースが相手チームに潰され靭帯断裂し、シーズン絶望に。


エースを失った我がチームは、エース中心の攻撃スタイルからの変更を余儀なくされ、PG、SG以外のフロントコート陣は、全員が走り、全員が飛び、全員で攻め、全員で守るスタイルへと変わった。



そこに、相手DFを引きつけ、アウトサイドのシュートだけで出場していた俺の居場所は無かった。


まあチームの戦術が変わった際、自分も再度努力して変われば良かったんだけど、何かがプツッと切れてしまった俺は、監督の信頼も無くし、エース離脱後、公式戦出場0。



ハメドには、こんな俺みたいな失敗はして欲しくない…と、エラそうにも思ってた。



しかし、前節のハメドのパフォーマンスは、俺ごときが心配する必要は全く無かった。



完全にチームの攻撃の起点となり、5点全てに絡む素晴らしいパフォーマンス。



なんにせよ、ハメドは、戦術的にも、観客動員的にも、鳥取には欠かせない選手。



今季これまで中々いいパフォーマンスを見せていなかったのにもかかわらず、ハメドにボードが渡ったときのバードスタジアムのボルテージは、ハンパない。



次節徳島戦。



何度もバードスタジアムを沸かすハメドが見たい。





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