<ノーベル文学賞>スウェーデンの詩人に決まる
毎日新聞 10月6日(木)20時36分配信
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ノーベル文学賞受賞が決まったトーマス・トランストロンメル氏=AP |
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授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれ、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億1500万円)が贈られる。【大井浩一】
◇トーマス・トランストロンメル氏
1931年ストックホルム生まれ。ストックホルム大学に学び、心理学者として若い犯罪者のための施設などで働いた。
54年の最初の詩集「十七編の詩」で高い評価を受け、以後「路上の秘密」(57年)、「半ば出来上がりの天国」(62年)など、神秘的世界をイメージ豊 かに描いた詩集を次々と発表。スウェーデンの戦後を代表する詩人として国際的に知られ、ロシアのヨシフ・ブロツキー(ノーベル文学賞受賞者)、米国のロ バート・ブライら、外国の詩人にも影響を与えた。詩集は多くが英訳され、作品の翻訳も40カ国語以上に上る。
科学的知識に基づく自然描写に優れ、明快な言葉で独創的なメタファーを駆使し、「隠喩の巨匠」と呼ばれる。短い自由詩が中心だが、会話形式の詩集「バル ト海」、散文詩集「荒れた広場」もある。90年秋、脳卒中で倒れ、言葉が不自由になったが、96年春に出版した詩集「悲しみのゴンドラ」(邦訳は思潮社) では俳句の詩型にも挑戦するなど健在ぶりを見せた。
他に回想記「記憶が私を見ている」がある。また、音楽に造詣が深く、自らもピアノ演奏を行い、ハイドンやグリーグ、リストなどの曲をモチーフにした詩も書いている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111006-00000094-mai-soci
・ ノーベル文学賞 スウェーデンの詩人 トーマス・トランストロンメル氏 - 産経新聞(10月6日)
◇プロフィール
・ The Nobel Prize in Literature 2011 (英語) - Nobelprize.org