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マーくんの、車いす旅にっき

いままで訪れたところを紹介しながら、感じたことを気楽に書いていきます。
不定期更新になりますが、よろしくお願いします。

ヴェネチアの玄関口サンタルチア駅を降り立つと、

明るい陽光とともに海の潮風が私を出迎えてくれた。

12月なのに、内陸から海辺に来ただけでいくらか温かく感じられた。



「水の都」「アドリア海の真珠」などの別名をもつヴェネツィア。
一度は訪れてみたかったところで、今回の目的の一つだったのです。



自動車も自転車も入れないヴェネチアでは

水上のバスかタクシー、ゴンドラ、あとは徒歩でしかないため、

駅前から、いきなり水上タクシーに乗ったのです。

運河の両側の街並みは、絵葉書のように美しく、

リアルト橋などの橋をくぐるたびに、とうとう、

ヴェネチアに来たんだという思いを強くしましたね。


ヴェネチア1


網目状に張り巡らせた細い水路から

裏口に横付けして、そのままホテルへ。

ヴェネチア様式の落ち着いた雰囲気のホテルで、

部屋もこぢんまりとしていて小さめでしたけど、

照明がヴェネチアングラスのシャンデリアだったのが印象的でした。



メイン通りに面し、サン・マルコ広場にもほど近く、

街中を散策するにはとても便利でした。

と言いたいところですが、

運河の街ヴェネチアでは橋や段差がやたらと多くて、

そのたびに上り下りしなくてはなりません。



数人の仲間で来ているとはいえ、

私を両脇から支えて歩かせる人、

車いすを抱える人などと手分けして、

私をみんなでサポートしなければならない状況でした。


ヴェネチア2


また、カフェやショップなどを見てまわるにしても、

狭くて迷路のように入り組んだ路地を

歩いていかなければなりませんから、

フィレンシェより苦労はしましたね。



それでも夕暮れ時にはゴンドラに乗り、

生のカンツォーネを聴きながら優雅なひとときを過ごしましたし、

翌日は、ヴェネチアングラスで有名なムラーノ島に渡り、

ガラス工房を見学したりして、

たった一泊だけでも、とても楽しいヴェネチアでした。


ヴェネチア3

この旅行に誘ってくれた仲間に、感謝です。




ウフィツィ美術館の屋上テラスのカフェでのこと、

美しい街並みを眺めながらお茶していたら、

教会の鐘が響きわたったんです。

あの時は、なんとも言えない心地よさに包まれましたね。


入り組んだ狭い石畳の路地を歩けば、

ちょっとした街角にも石の彫刻と出くわしたり、


フィレンシェ駅


ギャラリーや革製品の小さな工房があったりして、

ルネッサンスの芸術、文化を随所にふれることができ、

フィレンツェは、まさに「屋根のない博物館」でした。

またクリスマスシーズンとあって、

地元の人たちや多くの観光客で賑わってました。


中世の街並みを残しつつも、石畳の狭い通りには車がどんどん走り、

一歩建物の中に入れば、

カフェやショップ、ファーストフード店などになってて、

入り口の段差は板を置いてスロープにしてたり、

店内もできる限りフラットになるよう工夫されていて、

石段や石畳の多いヨーロッパでの車椅子移動には、

苦労させられるかと覚悟してきたんですけれど、

あまり無理することなく、派手さのない落ち着いた雰囲気の

フィレンツェのクリスマスを楽しむことができました。


フィレンシェ2
















こうして、

昔と今がみごとに融合し共存している街を散策する中で、

一番強く感じたのは、これこそが文化であり、

文明であり、人間らしい営みなんだという、

脈々と受け継がれているヨーロッパの人たちの意志の強さでした。


フィレンシェ1


3日間滞在したフィレンツェから列車で、次の訪問地ヴェネチアへ向かったのです。



抜けるような青空のもと、

アルノ川にかかる2階建てのヴェッキオ橋を背にたたずめば、

川面から吹きわたってくる肌を刺す冷たい北風に身も引き締まる。

堅牢な建物のウフィツィ美術館を目の前にして、

ヨーロッパの地を踏んだことに実感する。



ここは、フィレンツェ。

2004年の12月、私の、初のヨーロッパ旅行はここから始まりました。


ヴェッキオ橋









前日にミラノを経由してフィレンツェに入り、

まずはウフィツィ美術館を観ようと朝から来ていたのてす。

とても寒かったですが、館内は温かく、

16世紀の建物であっても車イスにはやさしく整えられており、

主要なところはほぼ回れました。




数々の美術品を見ても、


美術にほとんど縁のない私には、実にもったいない体験でして、

少しは勉強しておけばよかったと痛感するほどでした。

でも、本物のボッティチェッリ作「ヴィーナスの誕生」を目にしたとき

不思議な感覚を抱いたんてす。


名画と美術館の空気感からか、フィレンツェに来ているというよりは、

目の前の現実がルネッサンス時代にタイムスリップしたかのような、

とても奇妙な感覚。



日常から離れて、

新たな刺激や人々との出会いが旅の魅力であり、

醍醐味でもあるけれど、

単なる空間的な移動だけはない過去にさかのぼれるおもしろさも、

旅の楽しさであることを改めて知りましたね。


ヴェッキオ宮















たとえば、京都や奈良のいにしえの文化にふれる機会は


幾度となくあったものの、

その時代に自分が居るかのような体験まではなかった。

それが、このフィレンツェの地で味わえたんですよ。


また、南国のリゾートで身も心もリラックスするような開放感ではなく、

ある意味その逆でして、見るもの、聴くもの、ふれるもの、

すべてが新鮮で刺激的で五感を研ぎ澄まされていくようでした。

普段あまり使われない知的好奇心が喚起され、

フル活用させてくれたと表現してもいいすぎではないと思います。


現在は市庁舎として使用されているヴェッキオ宮殿や、

「花の教会」と呼ばれるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂も、

歴史的な価値の重みとその存在感に圧倒されました。


花の教会




今年から、ブログを開設しました。



初の試みで、どこまでできるか分かりませんが、

新年を迎えたことだし、一念発起して始めることにしました。



大好きな富士山

いままで訪れた旅先で経験したことや、

感じたことをメインに書きつづりながら、

自分自身についてもふれていきたいと思ってます。



よろしくお願いいたします。