広島に原爆となって日本に落とされたウランはアメリカ先住民ホピの聖地から掘り出されました。

ホピ族は予言していました。

 

「母なる大地から心臓をえぐり出してはならない、もしえぐり取ったならば、それは灰のつまった瓢箪と化し、空から降り、やがて世界を破滅に導く。この瓢箪の灰は、恐ろしい破壊力を持ち、川を煮えたぎらせ、大地を焼き尽くし、生命が育たなくなる。そして人々は不治の奇病に苦しむのだ。」


ホピの大地は現在、巨大な核廃棄物の処理場なっています。そこに住んでいたホピやナバホの住民は被爆しました。

100万キロワット級の原発が1年間に燃えかすとして出す放射能は、30~40億キュリー、これは、広島原爆のまき散らした死の灰の約1000倍、に相当します。いいかえれば、私たちひとりひとりの身体に対する許容量のおよそ2000兆倍にも相当する桁はずれの毒性をもった量になります。日本にあるプルトニウムの量は長崎の原爆4000発分、2.4万年続くプルトニウムの毒性はウランの20万倍にもなります。

 

そして、福島の放射能が大気と太平洋に放出されて地球全体に広がっています。しかし、現代人は頭の中の思考を自分と思い込み、経済を神と仰ぎ、環境破壊を続け母なる地球に依存していることを忘れています。大地との繋がりを断たれた人々は母親から引き離された子供の様に不安に襲われ苦悩にあえぎます。

 

原発を早く増設しろとけしかけたのは福島県議長でしたが事故後は「頭では危険だと分かっていても実際に現場に来て、被害のすさまじさを見てないから、再稼働しようということになる」と言いました。

 

昔、東海村に原発を誘致した梶山官房長官は臨界事故の後に態度を一変させました。事故の報告を受けて「安全というなら、自分の床の間にでも飾っておけ」と語ったのです。

 

放射能を好きな人はいません。実際に被害に遭わなければそれがわからないのです。安全だと言っている学者も、政府の役人も政治家も自分の家族や友人、子供や可愛い孫が被爆して病気になれば態度を改めるでしょう。

 

福島の楢葉町は電源三法交付金で道路建設、コミュニティセンターや陸上競技場や野球場を建設しました。しかし年間二千万円以上の維持費が必要で財政を圧迫しました。原発誘致した町は費用を調達する為に族議員がさらに補助金を獲得する運動を展開しました。

 

そして原発事故により街は汚染され町民は移転し、建物だけが残ったのです。
放射能汚染で無人となった町ではお金をえるために働く場所も使うお店もありません。放射能汚染で使われなくなった原発交付金で建てた立派な建物がその事を気づかせてくれます。

 

原発は経済を根底から崩壊させました。原発マネーは偽りの経済でした。しかし事故が起きる前にそれに気づくのは難しかったのです。私たちの頭には物質的な快楽やお金の価値が何よりも優先されると完全に刷り込まれていたからです。

環境や健康や命よりも経済、金を優先するのが原発の建設理念です。

 

今の世の中はお金が支配しています。それが幻想だと気がついた時、世界は変わることでしょう。

お金の計算をする左脳の分析的、合理的思考が活性化し、統合的で感覚的な右脳の働きが抑制されているのが原発事故を起こした現代社会です。

 

安全と唱える大学の先生も経済の損失を唱える経済評論家も電力会社も官僚も政治家も環境と生命全体の利益は考えません。左脳優位となった人間は他の生物を脅かす存在となっています。

 

放射能は公平にあらゆる人々に被害をもたらします。原発を安全だと言っている原発企業も政治家も官僚も大学の教授も脱原発も推進も放射能は選びません。問題を避けても誰もが放射能と直面せざるをえません。変化を嫌って病的退行をしても苦しみが続くだけなのです。

 

原発企業の幹部も推進派の政治家も官僚も大学の教授も、皆やがて大地に帰って消えてしまいます。そして、未来の子供達に数万年消えない放射能に汚染された海と大地だけが残されます。私たちの社会は深く病んでいます。

放射能がどのように人体に被害をもたらすのか、人々は原発については何も知らないし、知らされてもいなかったし、知ろうとも思いませんでした。すべてが崩壊することなど夢にも思わず生活して来ました。

 

原発が10万年以上、空も海も大地も汚染させることを本当に知っていたら原発は推進出来なかったでしょう。

昭和29年の第五福竜丸の被曝をきっかけに母親たちが立ち上がり、日本全国から3000万人の署名が集まりました。しかし、原爆を落とされ放射能が怖いと言っていた日本人でしたが、原発は原爆と違い平和利用で安全と思い込まされました。

日本人は洗脳されやすいのです。

 

今までの日本人は人間ではなく機械でした。政府の報道やマスコミの情報操作のまま機械の様に行動してきました。原爆を落とされたにもかかわらず、言われるまま54基の原発を日本全国に作り続けてしまったのです。

 

私たちの自己感覚は他の動植物を含む地球のいのちのネットワークまで広がっていません。原発を扱う人間の自我があまりにも狭すぎるのです。

 

私たちの自我の境界が地球規模にまで広がらなくてはいけない時期に来ています。機械から目覚めて新しい文明に移行するのか。眠りこけたまま苦しむのか。日本は今、重大な岐路にあります。

『ホピの予言』ランド・アンド・ライフ
https://www.landandlife.org