運命の人 フィクションとノンフィクションの狭間で | 元女社長の腹のうち 星野有香オフィシャルブログ Powered by Ameba

運命の人 フィクションとノンフィクションの狭間で

運命の人(四)/山崎 豊子

¥1,600
Amazon.co.jp

まずは、先に発売された1巻から3巻を一気読みしてから、
(3週間くらい前?)
先日発売になったら完結章である4巻を読了。

実際にあった、
沖縄返還にまつわる外務省機密漏洩事件について、目
事件の主人公である新聞記者の視点で物語が進行する。爆弾

事実がベースになってるので、
実名を推測しやすい名前で当時の政治家などが描かれていて
まるでその立ち振る舞いや言動まで、まざまざ想起できる。
しかし、どうもその推測がまどろっこしい

実名で書いてもらった方が、すっきりすると思うのだが、
そうもいかないのか。。

それにしても、一番の驚きは、えっ

一記者の情熱で暴く真実とその報道が
政府を転覆させるほどの影響力を持っていたこと、

かつ、それゆえに、権力でそれを握りつぶそうとする
政治家の醜悪さ (これは今も変わっていないのか、、?)

また、本土に住み、戦争体験のない世代の我々の
沖縄の悲劇に対する無知ダウン

不平等な日米関係に対する無関心さも、
改めて考えさせられました。

か、かたい、、、あせる

で、この本が面白かったかどうか、というと、
読み物としては、この主人公が あまりにも骨太なマッチョな
記者魂あふれる男で、

献身的な妻をほっときすぎ、、ストイックすぎ、、な描写で、パンチ!

そこがどうも、好きになれず、、、


もう1点、

新聞が、言葉が 力を持っていた時代の話しで、
もしこの事件がなかったら、

この主人公が毎日新聞の社長になっていて

現在の新聞の勢力図も変わっていたかもしれない、

という後半のくだりが、感慨深かった、、、

また、

今現在、ネットで流布しないメディアは力を持たないと
言われている中、
毎日新聞は いち早く、ヤフーにニュースを提供するなど
いろんなことが変わってきている。アップ


で、

映画クライマーズ・ハイ

もっともっと、起きてしまった大惨事に
新聞社のプロとして関わる
男たちの生き様が描かれ、
仕事人として、共感&熱くなれる映画ですので、メラメラ
ぜひ、こちらもご覧ください!