こんにちは!
今日は夏の三連休の目玉イベント!
歌舞伎座にて8月納涼歌舞伎を観劇してきました。
見たのは第一部。
ちょっと贔屓にしてる巳之助さんと新吾さんの出演している
「ゆうれい貸家」
腕はいいけど、酒におぼれて仕事をしない桶屋の職人 弥六(巳之助さん)に愛想をつかして女房(新吾さん)が出て行ってしまい、そこにひょんなことから美人の幽霊 染次(中村児太郎さん)が住みついて、恨みつらみを抱える巷の人たちにゆうれいを貸し出す商売を始める…。というような内容です。
ゆうれいが題材ですが、基本は喜劇で、内容も言葉もすごく分かりやすくて、内容説明のイヤホンガイドは全く必要ありませんでした!
巳之助さん、新吾さん目当てで行ったのですが、児太郎さんと勘九郎さんがすごくよかった!
児太郎さんの演じる染次という芸者の幽霊、コミカルに見せつつ、芸者あがりの粋な感じと人生経験豊富なある種の貫禄&色気を感じさせる、すごく多様な魅力にあふれる幽霊さんで、見てて楽しかった
で、最後の最後に本当の幽霊らしいすごみも出てきて、引き出しの多い役者さんだなと感心いたしました!
勘九郎さんは、貸し出される又蔵という幽霊の役で、言ってみればサブキャラなんだけど、わずかな出番のうちの1シーンで、感情すべて持っていかれました。
完全にネタバレですが、
「俺は生きてる間も屑屋で貧乏で、でも真面目に生きてりゃあの世じゃいい事あると思ってた。でも、幽霊になっても、散々な目にあって、ろくなもんじゃない。弥六さん、すべては生きてるうちだよ。今生きてることを大事にしなさいよ。」みたいなことを言うんですが、ただのセリフを言ってるんじゃなくて、心から出た言葉として、ちゃんと届いてきました。
勘九郎さん、若くして先代をなくされて、苦労してここまでやってこられたんだと思いますが、お父さんそっくりになったな、いい役者さんになったなと思いました(←上から目線ですいません 先代はリアルタイムで舞台拝見してませんが、テレビでやっていた密着番組等で拝見してました)
巳之助さんと新吾さんは、安定のいいコンビで、新吾さんは女房役が板について、安心して見ていられました。巳之助さんは、もう少しやさぐれた感がでてもいいのかなあ?と思いました。ダメな飲んだくれにしては、やっぱりどことなくキチンとしているような…。いえ、私、そこが好きなんですけど
演目としては、最後の最後に怪談風の演出もあり、笑い&人情噺&怪談と、すごく盛りだくさんの内容でした!
第一部の後半は、松本幸四郎&染五郎親子の舞踊劇 鵜の殿様
幸四郎演じる太郎冠者と染五郎演じる大名が鵜飼と鵜の役を演じるという舞踊劇で、見たままでそのまま笑える面白い舞台でした!
鵜飼が紐を引っ張ると鵜が引っ張られて後ろにのけぞったり、横っ飛びに飛んだりするんですが、さすがに親子、息がぴったり!それに、染五郎さんの飛びっぷりは激しくて、若さとエネルギーにあふれてました!
それに、お二人ともものすごい運動量で、見ていて拍手で応援したくなるほど!要所要所で自然と拍手が沸き上がり、客席との一体感もあって、いい舞台でした!
いや、パリ五輪のブレイキンもすごいけど、この二人の踊りも負けてないよ!
日本の若者、もったいないよ!もうちょっと歌舞伎もみてみなよ!と本気で思います
8月25日まで上演中です。歌舞伎座は涼しくて快適ですよ!
良かったら、ぜひ足を運んでみてください