任地での通勤路にバナナが植わっていました。
ほとんど毎日、それを眺めながら通勤する日々。

日本にいるときはバナナがどういうふうに育って
実をつけるのか、

よくわからないでいたので、
たまーに写真をとってどんな生育をするのか、
残してみようと思ってました。


定点カメラといえないほどに位置がずれまくっていますが
私が1年9か月、ガボンに住んでいる間、
バナナもまた成長していたので、
写真で紹介します。




2013年10月

雨季のはじまりにバナナの苗を植えます。
植え方はひとにもよりますが
ジャングルであれば焼畑をした後、マチェット(なた)で穴を掘って
苗を植えます。

こちらの食用バナナは栄養繁殖をするので、
大きくなった株の横に生える新芽を株分けして植えなおします。

写真はこんな堅そうな土でよく育つなという
感じですが、
雨季は雨が2~3日に一回は降るので、
水遣りをしなくてもバナナはすくすく育ちます。


 






2013年11月


少しずつバナナの葉が成長してきます。

バナナのよこに見えるのは、ここの土地で好んで食される
モレルノワールというナス科の葉物野菜。

バナナやマニョックの合間に種をばらまいて
食用とします。


 








2013年12月

2か月でこんなに成長します!



 



2014年5月


間があいていますが、あっという間にこんなに大きくなりました。
雨が豊富なので数か月もたてば、
何も植わっていなかった平らな土地が
緑豊かな畑になります。
(日本人的にはこれを見て畑と思えないかもしれませんが)


 




2014年11月


だいぶ大きくなりました
まだ実はついていません(ちょっと遅いかも・・・)

品種にもよりますが(だいたいその家のジャングルで代々繁殖させたもの)、
日当たり、土、手入れの条件がそろうと8か月くらいで収穫できるものも。



 





2015年1月

少しずつ実をつける株がでてきました。
3月時点で、何株かは収穫していたようです。
ちなみに収穫するときは株ごと切り倒します。

バナナの一株につき、
大きな房が一房できます。

今年に入ってからなんだかいい写真がなかったので、
かわりに別の畑でみた立派なバナナをのせてみる。

房のしたの赤っぽいものはバナナの花です。








バナナの葉は、細かく刻んで食用にもします。
任地に多く住むンゼビ族が好んで食べていました。
ポワッソンヒューメと一緒に食べるととてもおいしい。




バナナの実







私の住んでいたオグエ・ロロ州はバナナの生産は盛んで、
お隣の州へ売りにいくほど。

そういえば広大なマニョック畑はあまり見なかったけれど
バナナの畑はいたるところに、
家の裏にも、
大きなジャングルの畑にも、
よく見られました。


実はゆでてたべたり、熟させてから油で揚げて食べたり。

花も料理に使う。

大きな葉はたまにお皿としても使います。

切り倒した株は土の中で少しずつ分解していって肥やしとなるでしょう。




豊かな自然の恵みをうまく利用して、
ジャングルと共に生活している様子は、
何度見てもいいなと思います。