以前ブログに伝統的な結婚式を紹介しました。

正式に結婚するとどんな人生になるのか。
ガボンの家族ってどんなあり方なのか。

ンゼビ族の同僚の話はこんな内容でした。

正式に結婚すると、妻は夫の家族の仲間入りをします。
妻の面倒は、夫だけではなく、夫の家族もみます。

もし、夫が先に亡くなって、妻と子供が残ったとします。
すると、夫の家族内で話し合いが行われ、
妻や、子供の面倒を誰が見るのか、家族内で話し合います。

その家族内での決定は絶対で、
妻や子供は拒否はできません。

子供の面倒は、学校や日々の養育。
妻に対しては、夫側の家族の中から、誰か代わりに夫が充てがわれます。
(話し合いの結果、例えば妻がみんなの母的存在で、
 皆で様子を見守ろう、という判断ももちろんあるそう。)

妻は誰が夫となっても拒否はできません。
新しい夫と子供をつくって子育てすることもあります。

ただしその夫候補は、常に亡くなった夫の弟や、甥っ子など。
目下の男性が選ばれます。

任地には、家族内でも上下関係がはっきりしていて、
目下のひとが目上のひとに
「自分の妻の面倒をみてもらう」のはご法度のようです。

家族内でも知り合い同士でも、少しでも上の立場のひとが
雑用を含めて命令をする様子をよく見ます。

伝統的な結婚式を経ていない事実婚のカップルは
そういった制約はなく、夫をなくした妻も
今後のパートナーを選べるそうです。

結婚をして家族に入る、ということは、
女性にとって自分の今度の生き方、自分自身を
その家族に預けることを意味するのだと感じました。

と、ここまではンゼビ族の同僚の話でしたが、
プビイ族の知り合いの話では、
いや、昔は夫をなくした妻は選択権がなかったけれど、
今は夫が亡くなった後に、
「その家族から出るか、残るか決められるし、
残るとしたら(家族の中の)誰と再婚したいか
決められるよ」とのこと。


うーむ民族、家族によってそれぞれ違いそうです。


ついでに補足↓

伝統結婚式をするとき、兄弟姉妹の中で年長者から結婚する必要があるのかというと、
数十年前はそういった習わしもあったそうですが、今はないとのこと。
兄や姉の結婚を待たずとも、パートナーがいて
お金が準備できれば結婚できます。

また、少し前まではOK(?)だったというのが、
家族内で、例えば姉が結婚して沢山の贈り物が手に入ったら、
その贈り物をまるごと弟の結婚のときに使いまわすことも
できるとか、何とか・・・



ガボンの家族、
奥が深くてまだまだわからないことがいっぱいです。