乾季の家庭菜園の推進は
水やりが必要、ということで難易度は少し上がります。
しかし雨季以上に、野菜は高く売れます。
よって川沿いで伝統葉物などを乾季中に育てている住民も
対象にいれて推進しています。
水やりの習慣がもともとあるひとのほうが続けやすいので…
家庭菜園はこんな様子です↓
川沿いの畑でおばあちゃんが苗を植えているところ。
小型のなた(マチェットという)ひとつで土を砕いて植えます。
羊が放し飼いで街なかをウロウロしているので
羊除けに柵を作っている家もあります。
以前自宅で植えたとうがらしの種をとって
自分で苗を作って植えてみた!見て行きなさい!というお母さん。
家庭菜園は収穫できた野菜が低所得の住民の現金収入源となるように
または自家消費して高い野菜を買わずにすむように
という目的で推進していましたが
所得が高い住民も興味を示して実践してみることもあります。
写真下は偉い地位の方ですが、
自分で自分が食べるものを作るって大切だよね、ということに理解があり
そのひとの家の花壇でトマトを植えることに。
後日このお宅に様子を見がてらおじゃましたら
話が盛り上がりすぎて2時間以上滞在してしまった・・・
そんな感じで少しずつ推進継続中です。
街なかで「◯◯の苗はないの?」と声をかけられることもでてきたり
配属先にわざわざ訪ねて来てくれる住民もでてきました。
ガボンでの野菜栽培普及の活動に取り組んで1年と少し。
前回ブログで配属先への働きかけや、
活動自体のおもうことを書きました。
以下、任地農業について思うことを書きます。
任地は気候がよくて土地も余っており、農業をする環境としては
とても恵まれています。
それでも市場に野菜が不足したり輸入野菜が多く見られるのは、
(任地は首都から遠いので輸入野菜は限られますが)
ガボン人の担い手が少ないからだと感じます。
もっとよい仕事を求めたり、
富がわけられる環境があればそれを望むのは
自然と思います。
異業種のガボン人の友人に、
この地で野菜栽培を普及する君のミッションは本当に大変なものだと思うと
言われました。
逆行していると感じることもあります。
ただ、これまで活動して任地の農業の様子をみてきて、
◯きっかけさえあれば野菜栽培の担い手になりうるひとたちがいる
◯任地の中でも低所得者層は野菜をつくることで収入を得たり
生活がよくなったりする層がいる(いわゆるニーズ?)
ということを実感します。
そういう可能性のある「人」をみつけて
「きっかけ」をあたえて
できれば「実践」まで促せるかということが要であると思っています。
土と共に働くのが好き、と情熱を持って、
ガボンにたくさんの可能性があって農業をもっと発展させられると
信じて頑張る農家や、
食物を作る農業の重要性を理解するひともいるので、
そういうひとたちを結びつけるような活動ができればと思います。