作業の暦からすると今は農閑期になり、来年からの作付けを考える時期です。米つくりのサイクルは、4月に苗代の準備や田んぼの耕耘で始まり、種まきから代かき、田植え、水管理や追肥、そして10月に稲刈りとなります。

一方、畑は春先の葉物を確保するためにトンネルを使うこともありますが、夏野菜の苗を育てるための温床作りをする2月初めが最初の作業です。一度、温床に種まきを始めると日々の管理が必要になってきますから、畑に植え付けるまでは気が抜けません。春大根や小松菜等、3月になると種まきが始まります。そして、夏野菜の定植をし、収穫を迎える6月になると蒸し暑い季節の始まりです。この頃になると畑は雑草の天国となっていきます。そして盛夏を迎えると秋、冬野菜の種まきなども少しずつ始まります。雪があまり降らず、土の凍結もない埼玉辺りでは、1年を通してなんらかの野菜が畑で育っています。

このような1年のサイクルのなかで、12月は比較的、農作業の少ない月です。その代わり、今年は、大雪で倒壊してしまったハウスの再建が待っています。

国や自治体の助成金で、再建費用の9割を保証してもらえることになりました。もちろん、半壊してしまった鶏小屋も立て直しが必要なので、その分は自己負担で再建することになりますが、お金のかかるハウス建設だけに、助成金がでて本当に助かりました。

 まずは1月下旬に始まる踏み込み温床作りに間に合うように、育苗ハウスを建てることになります。ハウスの資材は今週か来週には届く予定なので、しばらくはハウス作りに集中する必要があります。ハウスを建てるのも自分たちでします。業者にお願いするような大型のハウスでない限り、自分で建てる方が費用を節約できるからです。また、そんなに難しい作業はなく、屋根を張るときに人手がある方が楽なことを除けば、一人~二人で作業することが可能です。今年中には育苗ハウスは立ててしまいたいと思っています。

 育苗ハウスの次は鶏小屋です。こちらもパイプハウスを利用したものを立てる予定です。その前に、自己資金を使って別の鶏小屋を建てていましたが、こちらはやっと完成しそうです。よく建設現場で見られるような足場用の太りパイプを使ったものです。他の作業の合間に少しずつ作業をしていたので、時間がかかってしまいました。また、そろえたはずの資材が足りなくなって買い足すなどもあって、新しい鶏小屋に移す予定のヒヨコたちをずっと待たせてしまいました。

 そのヒヨコたちは、夏野菜の育苗をした小さなパイプハウスの中で育っています。虫が入らないように側面を防虫ネットで囲っていますが、ヒヨコたちがネットを突くために、ところどころほつれてしまいました。そのほつれがやがて大きくなり、気が付くとたくさんのヒヨコが小屋の外を走り回っていることが何度かありました。

 この小屋のすぐ近くには柿の木があり、11月の半ばごろには熟した柿を狙ってカラスたちが集まっていました。もしこの時にヒヨコが小屋から出てきたらアッと言う間にカラスに連れ去られてしまったことでしょう。もしかすると気が付かないうちにカラスや家猫の犠牲になったヒヨコがいるかもしれません。今は、カラスたちが柿の木にいることはありませんが、少し離れた木の上から周囲を見ていることもあり、早く新しい小屋へ移動する必要があります。今週には移動することができるはずですが、入り口の隙間をどう埋めるかなど、まだ改善する箇所がいくつかあり、頭をひねっています。

 12月になると霜の降りる日が増えてきます。寒いのは嫌ですが、葉物野菜を甘くしてくれるのがこの寒さですから、嫌だとは言っていられません。そろそろ野菜の収獲にも厚手の手袋が必要になってきます。収穫した野菜はコンテナに入れ、台車に載せて運びますが、この台車の金属が冷たくて困ります。野菜そのものも氷がついている時などは手が真っ赤になるくらいで、ものによっては配達の朝ではなく、前日の夕方に収穫することも増えてきます。凍りついた野菜を無理に収穫すると、葉っぱや茎が簡単に折れてしまいます。そんな寒さに耐えることができる野菜のエネルギーを食べていることを考えると、体のなかに太陽や土のエネルギーが満ちてくるような気持になることがあります。太陽はもちろん、自然界に関わるたくさんのものから恩恵を受けているのが、畑で育つ野菜たちであることを冬は感じる季節だと思います。