2014年 8 月 970 号 |
かけだし情報 |
ガバレ農場 鴻巣市前砂359 ℡548-1173 |
畑情報
ゲリラ豪雨が各地に甚大な被害をもたらしています。広島では多くの方が犠牲になり、まだ行方が分からない方の捜索が懸命に行われています。いつ、どこで起こってもおかしくないような100㎜を超える豪雨、スーパーセルと呼ばれる非情の激しい嵐をもたらす雷雲など、このひと月ほどの間に激しい気象現象が頻発しています。
広島の豪雨より少し前、京都の福知山周辺でも豪雨の被害がでました。福知山から少し南に黒豆で有名な丹波市があります。丹波市のなかにある市島は有機農業が盛んな地域のひとつです。その市島も豪雨によって大きな打撃を受けました。知り合いの有機農家とは連絡を取っていないのですが、隣の集落では土砂が堆積したり、道路や水道設備が壊れたりという状況が伝わってきています。週末には高校生などのボランティアが泥だし作業を手伝ったというニュースもありましたが、ライフラインの復旧にも時間がかかりそうです。そして、また雨が降っているとの報道もありました。被害が少ないこと願うばかりです。
農業は自然や周りの環境の影響をもろに受けてしまう営みです。自然災害だけでなく福島の原発による影響は多くの農民を依然として苦しめています。今も福島の飯館村と関わっている方の話を聞くと、風評被害も含め農業の再建への道筋はみえていないのが現状のようです。企業が支援して、水耕栽培による農業再建も始まっているようですが、福島と言うだけで買い手がつかないのもまた現状だそうです。
実りの秋を迎えようというこの時期に多くの地域で大雨の被害がでています。食卓への影響も出てくるかもしれません。秋冬野菜の種まきが本格化する9月から10月に、天気が安定してほしいというのが農家の気持ちです。
もうすぐ9月を迎えますが、そろそろ新米が店頭に並ぶ時期になりました。慣行栽培の田んぼでは早生の稲は穂が垂れてきたものもあり、9月半ばには稲刈りとなりそうです。埼玉でも、台風の被害を避けるために4月中に田植えをしたお米が収穫を迎えています。先日、お米屋さんが50袋ほどの新米を受け取ったそうですが、荒川の堤外で作られたお米はカメムシの被害が目立ったと言います。カメムシは出穂してお米となっていく時の甘い汁が大好きで、籾に寄ってきます。今年はカメムシの発生が例年の5倍とも言われていますが、早場米として作っていた田んぼは、カメムシにとっては今年最初の美味しいお米だったようです。カメムシに吸われた籾は黒い点が玄米についてしまいます。食味そのものは変わらないと言われていますが、1000粒のうちに黒い点のあす玄米が7粒まじっていると等級外となってしまい、お米の価格にも大きく影響します。そのため、労を惜しまない農家ほど、カメムシ対策として出穂後に殺虫剤の散布をすることになります。農家にとってはわずか7粒でも経営に影響しますから、農薬を散布することが増えてしまうのです。
スーパーやお米屋さんで売っているお米は黒い点の混じったお米はないと思います。大きな農家や米屋さん、農協などは色彩選別機という機械を使って、きれいな玄米のみを袋に詰めるようにしているからです。センサーによって、黒い点のあるものや、乳白米のように白く濁ったお米などは自動的にはじかれてしまうのです。ただし、あまりはじくものが多いと、機械も壊れてしまうそうです。
有機の田んぼでは…今年はまだ穂がでていません。品種を変えて、少し晩生の稲にしたからです。慣行で育てている早生の品種、そして中生、やや晩生と、今年は4種類のお米を育てています。お天気が不順なので、稲刈り時期をずらすことで、何かあった時のリスクを減らすためです。これは、野菜でも同じです。畑によって雨が降った時に冠水してしまう所、乾燥気味の所など、状態が異なります。雨が降らない時は、田んぼを転換したところの方が育ちがよく、逆に大雨の時には一気に冠水して、野菜が全滅と言う事態にもなりかねません。乾燥気味の畑は水やりができないと生育が止まってしまうこともありますが、台風の大雨でも影響は最小限で済みます。ここに、湿害に強い品種や、乾燥に強い野菜などを組み合わせることで、すべての野菜がだめになることを防ぐことができます。理屈ではそうなのですが、なかなか思うように育ってくれないのが現実で、思わぬ野菜が元気だったり、主力のものがダメだったりと、毎回、チャレンジです。