撮影日と撮影場所
2024年3月2日
埼玉県川越市
使用機材
Nikon D40
AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED
大正時代に入間川の川砂利を輸送する貨物列車を走らせるために敷設された西武安比奈線。
川砂利採取が禁止とされて以降、将来的に終端部に車両基地を建設することを見越して廃止路線ではなく休止路線という扱いになり、半世紀以上も手を加えられないまま放置されてきました。
その車両基地計画も頓挫してしまい、2017年にとうとう廃止路線となってしまいました。
俺が初めて安比奈線を訪れたのは小学生の頃でしたが、国道16号線を渡ったところでまだまだ終点まで2時間はかかると同行した父ちゃんから聞かされ、断念しました。
本格的に安比奈線を訪れた時は、高校を卒業し、これから大学へ入るという過渡期の春休みでした。
西武電車の模型を作らせたら右に出る者はいないとされていた、Y氏主催のオフ会でのことでした。
当時はまだ休止路線とだったので、本当は立ち入りが禁止されている線路内にも容易に入ることができ、それも黙認状態でした。
オフ会の参加者とみんなで、まるで『スタンド・バイ・ミー』のような世界を歩いて行ったことは、今でも強烈な印象として残っています。
それからも何度も個人的に訪れてはいましたが、そのうちにとうとう廃止となってしまったわけで。
正式に廃止となった直後に、木製の架線柱が一斉に撤去されたり、沿線のハイライトとも言える森の木々が伐採され、少しスッキリしたりしましたが、それ以外には大きな変化はありませんでした。
他に何かあったかと言えば、〝通せんぼ〟程度だった線路のバリケードが、鉄パイプを組んだ本格的なものになっていた程度でしょうか。
先日、2年ぶりに安比奈線を訪れてびっくりしました。
レールは残っていたものの、中央に一まとめにされて線路としての様相を成していないという状態になっている所が大部分になっていました。
このレールが片づけられてしまうのも、そんなに遠い未来の話ではないのでしょう。
線路跡が謎の空き地と化してしまうのも、時間の問題かと思われます。
一時期は旅客線化の話まで持ち上がっていた西武安比奈線も、ひっそりと、その姿を消すこととなってしまいそうです。
2年ぶりに安比奈線を訪れて数日後、ちょっといろいろもの思うところあり、安比奈線を題材にした作品を書いてみようと思い立ち、着手しました。
ところが、どうしようもない心境の変化から、この計画も頓挫してしまいました( ̄▽ ̄;)