先週の成人式は、振り袖姿のヤングな女の子が沢山見られて、微笑ましかった。
着物って動きづらいし着るの大変なんだよね、特に振り袖は。

わかるわかる。
だっておばちゃん、最近、着物で過ごす時間が増えているから。

お茶や日舞など、セレブリティな趣味を始めたわけではない。
ばあちゃんが引っ越しの際に捨てようとしていた着物を、もったいないから貰ってきたのだ。

なんでも、絹やブランドなどの良い着物だったら売ることもできたのだが、ほとんどがウールで二束三文にしかならないらしい。

着物なんて成人式以来着たことがなかったが、一念発起して、着物を生活に取り入れることにした。

始めは着付けのお教室に通おうかとも考えたが、お金も時間もかかるし、「昔の人は着物が普段着だったんだから、できない事はない!」と、書籍と母とばあちゃんを先生にして、自力で着てみることにした。
さらにネットで調べたら、着物を普段着にされている方もおられるようで、それらも参考にさせていただいた。

言葉の違いも分かった。
そもそも「着付け」は人に着物を着せるため、「着替え」は自分で着物を着るためのもの。
私は自分で着物を着たいだけだから、着替えが知りたいのだ。
ということで、着付け教室を探すことはやめた。

着物で難しいのは季節とTPO。
だけど、私の場合、TPOは関係ない。
ウールの着物を普段に着たいだけから。

季節もそんなに難しくなかった。
1~5月、10~12月以外はウールの着物を着られない事が分かった。
7~8月は浴衣、6月と9月は木綿の着物を着るようだ。
私の場合、知識としてはそれで充分。
だって普段着なんだもの。

そんなこんなで、一日家にいる日は着物で過ごしている。
着るスピードも早くなったし、たすき掛けや割烹着をすれば、家事もなんとかなる。
掃除機・洗濯機・ピピッとガスコンロ。文明の利器は素晴らしい(笑)

ばあちゃんの着物を孫の私が着る。
洋服では考えられないエコな衣類だなと思う。

しかも着物は解いてもまっすぐで四角い布。
また縫い直して、別の物にすることができる。
羽織、帯、襦袢、紐…
最後はおむつや雑巾にして、ここで初めて引退が許される。
現役時代の長いこと(笑)

洋服だとなかなかこうはいかない。
洋服は人の体を格好良く見せるため、立体的に裁ったり縫ったりしている。
ミシン縫いだから解くのも大変だし、何かを新しく作るにも、生地の形が複雑でなかなか思い通りの物が作れない。

洋裁が好きな母も良く言ってたっけ。
「洋服のお直しは、一から作るよりも何倍も難しい」と。

仕方なく、はさみを入れて小物や雑巾にするが、結構めんどくさい。
結局、簡単にリサイクルに出せるユニクロでの買い物がほとんどになった。

冠婚葬祭なんかの「ちゃんと着なければいけない」時には、プロに着付けていただくつもりなので、着方の勉強はここまでにして、次は和裁を習おうかと企んでいる。

仕立て直しが出来れば、さらにエコに加速がかかりそうだな予感がするのでした。