わたしは芸能人ではない。

そりゃテレビ出たり映画出たり舞台出たり

芸能の仕事、を、してはいるけど。


で、そんないわゆる業界の

ほんの端っこにいるわたしでさえ見えてる

本当のことがあって。


光の中の、あの真ん中のステージって、本当に誰かの鶴の一声とか、忖度とか、お気に入りとか、ご機嫌とか、そんなもんじゃ、到底、居続けられない場所なの。


そりゃ昔はさ、酒の席でとか、趣味の縁で仲良くなってとか、異性のアレコレとか、そういう実力とは違ったキッカケで決まった仕事もあったかもしれないよ。


でもさ、あくまでキッカケなのね。

そのキッカケを掴むことさえも、

運もあるけど、掴んだことがすでに実力。


通り過ぎそうな些細なキッカケを

力ずくで引き寄せてもぎ取ってモノにする。

それは、実力以外の何物でもないのよ。



私の考えでしかないけど、

この業界での仕事に対する矜恃として


1度目は運と出会いの奇跡

2度目は、1度目のご縁として

3度目からは実力


だと思ってるの。

あくまでも、個人的な、

でも、少ない中でも30年やってきた私の経験上ね。


その3度目を4度、5度と続けていくって

マジでほんとに、実力がないと無理だから!!!


そして作品作りをする人間として

「1番の作品は『ネクストワン』」なわけ。

過去の素晴らしい結果ももちろん当たり前に輝かしいけど、今後それを超える、次の、次の次の、この先に少しでも今より素晴らしい作品を。そういう気持ちなわけ。


例えるなら、くだりのエスカレーターを同じスピードで登って現状維持、スピード上げてやっと次のステージに上がれる。怠けたらすぐに落ちる。そういうもの。そこでさ、事務所とかが大きかったら、ちょっと支えてもらえたり、1段、2段下のステージでおやすみしても、また元気になったらエスカレーター乗ろうねって準備してもらえたり。事務所ってそんな程度よ。やっぱりどこまで行ってもやるのは自分。

たとえ、エレベーターで最上階へ直行出来たとしても、結局、下りエスカレーターに乗せられちゃうからね。


そういう風にずっとずっとずーっと、下りのエスカレーターをどんどん上がって上がって上がって、いまでも現状維持、もしくは次のステージに行こうとするって、本当にすごいことなんだよ。


もう本当に、努力の積み上げが実力。

それを見た周りのキャスティングに関係する人から信頼を得て、続けられる仕事。


気に入ってるとか、親の七光りとか、事務所のパワーバランスとか、ゼロじゃないけど、それは、1度目、2度目まで。



これはわたしにとっての、ほんとうのこと。

だよ。