西岡壱誠さんが書かれた「東大作文」
『伝える力』と『地頭力』がいっきに高まる。
東大作文で身につく「5つの力」
仕事でもプライベートでも!「もう、文章に悩まい」最強のアウトプット術
CHAPTER 1.~CHAPTER 2. では、どうすれば「うまく作文ができるのか」
CHAPTER 1 .あとがき作り とCHAPTER 2. 目的作りで、「なにを書くか」「相手に伝わりやすい文章をどう作るか」を知り実践するためのテクニックが書いています。
CHAPTER 3.4.では「相手→自分」相手から自分の矢印をどうやって作るかについて書いています。
CHAPTER 3.では「説得力のある文章」を書くには1人ディベート(ツッコミ作り、譲歩作り、インパクト作り)でギャップをつくる。CHAPTER 4. は質問トラップで読者を引き込む文章作り(質問をしてもらう)が書けるようになる。
CHAPTER 5.
枝葉切りで「スマートな文章」が書ける
東大生は「読む人の都合」を意識する。
CHAPTER 5. 両方の矢印(CHAPTER 1.2.は自分→相手、CHAPTER 3.4.は相手→自分)の体裁を整えて、効果的でスマートな文章を作る「枝葉切り」を書いていきます。
・文章は「木」である
文章構成は「木」と同じで、CHAPTER 1.~CHAPTER 4. はすべて「木」を育てる行為だったのです。
木は「根」が張って、そこから「幹」になる部分ができていき、次に「枝」最後に「葉」や「実」という順番で育っていきます。
「根」これはCHAPTER 1. の目的作り
「幹」はCHAPTER 1. の主張作りになります。あとがき作りはこの根幹を育てる作業
「枝」はCHAPTER 2. の目次作りになります。主張を補足したり、わかりやすくしたりするために、どの型が適切なのか、どう「枝」を伸ばすのがいいかを考える
「葉」はCHAPTER 3. の1人ディベート。主張に説得力をもたせることで、木の栄養をまかない、木を木として成り立たせる重要な役割を果たしています。
「花」はCHAPTER 4. の質問トラップです。
「根」が、わかりやすい文章が「良い文章」
「根」を伝えやすくするためには、「根」にいちばん近い部分、「幹」を知ってもらう必要があります。「幹」をできるだけ太くして、わかりやすくすることが「伝わりやすくする文章」の秘訣です。
「枝葉切り」は「幹」を強調するテクニックです。
枝葉切りには2つのステップがあります
① どれが枝葉でどれが幹なのかを判断するための「枝葉探し」
② そこで見つけた枝葉を幹にしたり、短くするための「代用作り」
何が不要なのかを見分け、不要な情報「枝葉」を切る。
なぜなら、不要な「枝葉」を切ることで、必要な情報だけで構成された論理的で伝わりやすい文章を作ることができるからです。
「ここはちょっと難しくて伝わらないだろう」と、文を削り落としたり「ここは長ったらしく語っていて、絶対相手に伝わらない」と文を切ったり、そうやって自分の文章を客観的に見て、いらないところを切り、不要な情報を切るというのは、必要なものしか書かないという姿勢で作文をするための能力です。
「他者視点 / 批判的思考力」
人に伝わりやすい文章を書く、自分の文章のどこがわかりにくいのかダメなのかを自己批判する力。
「枝葉切り」は本質的には「相手のことを考える」という姿勢を作るものです。
【枝葉探しのやり方】
1. 自分の文章が、3つの型のうちどれに近いかを考える。
CHAPTER 2. で書いた王道の3つの型「同格型」「因果型」「対比型」のうち、どの型にあてはまるかを見極めてください。
2. 一文ずつ、「幹」「枝」「葉」「花」のどれに該当するかチェックする。
自分で書いた文章を一文字ずつ見直して「この型で言うと、この文はどんな役割なのかな?」と確認してみる。
3. どれにもあてはまらない文が「いらない枝葉」
文章全体の中で「幹」にも「枝」にも「花」にも該当いしない文。それこそが
「いらない情報」だと判断できます。
4. 「枝」「葉」「花」のうち、文字数が多い・内容が被っている文も「いらない枝葉」
何度も同じ「葉」が出てくる、この「枝」説明に時間がかかっている、あまり効果的じゃないというものも「不要な情報」だと判断できます。
メモ:王道の3つの型
同格型は同じことを何度も繰り返して言うことで、相手にわかってもらう。
因果型は原因になる事実をならべていき、最後に「ということで、こうなんです」を結果である自分の主張を持ってくる。
対比型は2つ以上の対立する概念、2つ以上る選択肢を述べて、双方 の具体的な説明と具体的な例を述べた後、「というわけで....○〇だと思います」など自分の主張を語る。
では、次の問題で「いらない 一文」を探してみましょう。
他人を幸せにできるのは、自分が幸せな人間だけだ。なぜなら、幸福というのは感染するもので、幸せは個人の感じ方次第だからだ。
たとえば、楽しそうにしている人の話を聞いていると、こっちまで幸せに感じることはないだろうか? 逆に悲しそうにしている人・怒っている人の愚痴などを聞いていると、不幸せな気持ちになることもある。
こうした「幸せの感染」は、心理学の世界で科学的に実証されている事象だ。
つまり、人を幸せにしたければ、まず自分が幸せにしたければ、まず自分が幸せになり、他人に幸せを感染させなければならないということだ。
主張と、どうつながっているのか? 幹にどうつながる枝葉なのか?
を考えれば「いらない枝葉」が見つけやすいはずです。
幹 主張:他人を幸せにできるのは、自分が幸せな人間だけ
枝 理由:幸福というのは感染するものだから
葉 具体例(質問):楽しそうにしている人の話を聞いていると、こっちまで幸せを感じることはないだろうか?
枝 具体例:逆に悲しそうにしている人・怒っている人の愚痴などを聞いていると、不幸せな気持ちになることもある。
枝 説明:こうした「幸せの感染」は、心理学の世界で科学的に実証されている事象だ。
幹 主張:人を幸せにしたければ、まず自分が幸せになり、他人に幸せを感染せなければならない
「他人を幸せにできるのは、自分が幸せな人間だけ」という主張が一貫していて、
「幸せは個人の感じ方次第だからだ」は、いらない文ですね。
代用作りで「いらない文」を「役立つ文」に作り替える
代用作りとは、枝葉探しで「この文はいらない」「この文、削らなきゃ」というものはおおかた洗い出せれたので次は、いらない文を再利用して幹とつながる「使える文」に作り替える行為です。
【代用作りのやり方】
1. 「枝葉探し」で探した 、いらない文と「主張作り」で作った主張の付箋を用意する
2. この2つを以下で説明する2つの方法でつなげて文を作ってみる
2つの方法とは「同格化と因果化」です
同格化:いらない文と主張を同様の文 内容でつなげてみる。
因果化:いらない文を「原因」 主張の文を「結果」としてつなげてみる。
3. このとき「いらない文」のほうを変化させ「代用文」を作成する
4. その分を文章に入れ込んでみる
代用作りは、「幹をつながる文」を作る行為です。
(例:同格化)
いらない文:彼はA君に似ている
主張:彼はかっこいい
この2つの文を接続詞「つまり」や「なので」でつなげられるように「彼はA君に似ている」を作り替えます。
「彼は学校でいちばんカッコイイA君に似ている(つまり)彼はかっこいい」
「いらない文」というのは、その文章を主張したいことと、つながない文である場合が非常に多いです。主張とつながらない文だから、意味がない文だと思われてしまいます。
しかし、この「代用作り」で「いらない文」を「主張とつながる文」に作り直すことで意図が伝わる文を作り上げることができるのです。
【 感想 】
ここまではCHAPTER 1.~CHAPTER 5. までの説明を書いてきたのですが、まだ東大作文には続きがありましてシチュエーション 実践編(作文が厄介なのは「失敗した感覚」がないこと、1. メール.チャット 2. 議事録.報告書.レポート 3. 企画書.提案書 4. SNS.ブログ.メモ 5. 謝罪文) 学校では学ばなかったことが、いっぱい書いていて社会人になって学ぶ文章術、この『東大作文』1冊手元に持って置けばレポート、メール、提案書、企画書を書くテクニックが学べます。目からウロコの内容です。
「双方向的な文章の作り方」とても参考になりました。