小海あれを、ですか。
樹代里もう一度聞かせていただいて、いいですか?小海「ハラキコウミ」です。
「原っぱ」の原、に、「ツリー」の「木」。
「コウミ」は大きい小さいの
「小さい」に、波がザッパーンとくる「海」です。
樹代里、手をたたいて喜ぶ。
樹代里わたしの自己紹介も、
考えていただけないでしょうか?小海難しいですねえ。
「樹代里」さん。
「樹木」の
「樹」に、「代表」の「代」に、「里山」の「里」で、樹代里さん。
樹代里そうです、そうです。
二人、笑顔。
樹代里、目が合うとはっとして、視線をそらす。
小海、樹代里を見つめている。
ドアが音をたてて開く。
松(まつ)河(かわ)椿子(とうこ)(三五)が入ってくる。
商店街のイメージとは程遠い、派手な格好をしている。
化粧も、派手。
店の中をひと睨みしてから、空いているテーブル席に座る。
小海、水を持ってゆく。
小海いらっしゃいませ。
椿子アイスココア。
小海はい。
椿子、小海に何か言いかける。
小海、気がつかないで、カウンターへ入る。
またドアが開いて、魚正(四五)が入ってくる。
魚正のライブが始まる。
魚正(叫ぶ)魚屋さんのソウルだよ!(歌)イエー、イエーイイエー、
イエーイ本日特売白身だよ~白身のたらたらだけど文句をたらたら言うヤツは愚痴をたらたら言うヤツはヒ・ジ・テ・ツ・さ!たらたらと鍋で明日も元気!昆布だし、
焼き豆腐、
白菜、えのきだけ~イエー、イエーイイエー、イエーイ白身のたら、
特売っ!!!全員、拍手。
魚正、歌い終えると満足げにカウンターに座る。
三矢(五〇)が入ってくる。
魚正の隣に座る。
小海(魚正と三矢の両方に)いらっしゃいませ。
魚正よう、小海。
元気か。小海昨日も会ってるだろ。魚正ソウルだよ。小海ソウルだね。
