あの娘の部屋を追い出された俺を待っていたのは、呆れかえった顔をした秋斉だった。


秋斉『なんや、追い出されたんかいな。その様子やと、なんでそないなことになったんか、わかってへんみたいやな。』


慶喜『秋斉、なにか知ってるのかい!?どうして、〇〇は...。』


その問いに秋斉は心底呆れ果てて、こう言った。


秋斉『はあ~!?そないなもん、自分で考えたらどないや。わてはあん娘を泣かすような、阿呆な男は知りまへん。自分でなんとかしよし。』


慶喜『ちょっと、秋斉!!...仕方ない、花里にでも聞いてみるか。』


そう思い立った俺は、〇〇の大親友、花里に会いにいった。


そこで、俺は自分の犯した過ちを知った。


俺にとっては、ただ話をしただけ。でも〇〇にとってはひどく傷つくことだった。


俺は自分の浅はかさを呪った。愛する女がいるのに、よその女と2人で仲良さげに話をするなんて、それは〇〇にとっては、ひどく悲しいものであるのだから。


俺はすぐさま、〇〇の部屋に戻った。


そして思いっきり抱きしめた、俺にはお前だけだ。お前しかいないんだ。


そんな想いを込めて、強く強く抱きしめた。


誤解させてごめん。お前と出逢ってからは、お前しか見てない。あの女は前に座敷に呼んだだけなんだと、〇〇に伝えた。


ああ、やっぱり俺はお前の涙に弱いんだ。


すれ違ったままでいたくない。この恋は、やっと見つけた本気の恋。


絶対に失いたくない。俺にはお前の存在がすべてだよ。


ねえ、すれ違ったままの恋なんて、苦しいだけ。


だから、もう一度、お前に言うよ。


俺はいつでも、...お前に恋してるよ。


たまにすれ違う恋が、俺たちの愛を強くするんだから。


゙終わり"
あの娘と喧嘩した。原因を作ったのは俺だった。


仕事がひと段落ついて、あの娘に逢いに行こうと思って、島原へ向かった。


途中で前に一度だけ座敷に呼んだだけの女に会った。
それは思いもよらず、会話も弾み、甘味屋でお茶を飲みながら、話し込んでいた。ほんの一時あの娘のことを忘れていたんだ。


まさか、その場面をあの娘に見られていたなんて、俺は気づきもしなかったんだ。


その女と別れて藍屋に向かった。玄関をくぐると秋斉の突き刺すような視線が待っていた。


秋斉『えらい早いお着きやな。今日はけえへんかったんとちゃうんか?』


なんのことだかわからず、秋斉を見つめ返すと。


秋斉『わかってへんのやったら、もうええ。あん娘に逢いに来たんやろ?』


慶喜『うん、久しぶりに顔が見たくてさ。部屋にいるんだろ?』


秋斉『おるにはおるよ。まあ、逢うてくれはるかは知らん。』

慶喜『???なにをわけのわからないことを言ってるんだい。あの娘だって俺に逢いたいに決まってるよ。』


様子のおかしい秋斉と別れ、あの娘の部屋に向かう。襖を開けて、


慶喜『〇〇?入るよ。久しぶり。ちょっと見ない間に綺麗になったね。』


〇〇『...慶喜さんとはお話したくないです。今日はお帰りください。』


俺は一瞬、なにを言われたのかわからなかった。
だって、あの娘の口から、俺を拒絶する言葉が出るなんて思わなかったから。


慶喜『どうしたの?〇〇、俺がなにかした?ねえ、〇〇。』


〇〇『身に覚えが無いって言うんですね?...もういいです。本当に帰ってください。けいきさんの顔なんか見たくないんです。』


俺は〇〇に部屋から追い出されてしまう、どうして拒絶されたのかも聞けないまま。


俺の目には、愛しいあの娘の悲しみが浮かぶ顔が、焼きついて消えなかった。


同時に俺がしでかしてしまったことにも、全く気づけないままでいた。


それほどまでに、俺は動揺していたんだ。


あの娘に拒絶された、そのことが、俺にとっては、とてつもなく衝撃的なことだったんだから。


゙続く"
けいきさんで書いてみました。

けいきさんが他の女の人と話してるのを見て、主人公ちゃん嫉妬で拗ねます、けいきさんをつっぱねます(^^;)


で、なにが原因かわかってないけいきさん、秋斉さんに呆れられて、見放されます(^^;)


とりあえず上げます、暇つぶしに読んでみてください、全2話です(*^_^*)


艶なしなので、全体公開です(^o^)