あやつの誘うような甘い香りに惹かれて。

最初は利用するつもりが、本気で手に入れたくなった。

この気持ちが愛なのかはわからん。

だがあやつが、あの男と、
土方と仲睦まじく寄り添う姿を見るのは、腹立たしく思う。

あやつは我が妻であって、土方のものではない。

土方から奪ってしまえばよいのかもしれぬが、それをどこか躊躇う俺がいて。

ただただ甘いだけの香りは男を狂わせる。

この俺が、醜くどす黒い嫉妬で、狂っていくのは。

あやつの放つ魅惑的な甘い香りのせいなのか。

嫉妬の鬼と化した俺は、お前を手に入れるためならば、どんな非道なことでもしてやろう。

これは俺のお前への愛の形なのかもしれんな。

嫉妬に狂うことでしか。

お前を愛せぬこの俺は。

この上なき、情けない男だ。