空のブログ[銀小説] -4ページ目

私の願い(高杉晋助,3年Z組)

久々杉様キタアアァァァァァアアァアァ!!!!あー、もうずっと書きたかった杉様ww

でもまだ内容が頭の中で整理付いていませんwwwどうしようwww

それでも頑張って書いて見せますッではどうぞ


「俺の女にならねぇか?」

「・・・・はぁ?」


あまりの衝撃的発言に持っていた上靴を落としそうになった

ただいまの時間は10時を過ぎているところ

登校時間を過ぎた今昇降口にはあたしと目の前にいる高杉以外誰もいない

寝坊して起きたのは1時間半ほど前だったあたしは、丁度今学校についたとこだった

誰もいない昇降口に入ると、丁度この高杉も今来たとこなのかばったり会ったとこだった


(ってか、なに?いきなり・・・・)


高杉は同じクラスで数回話したことはある

だが、彼はほとんど授業に出ないし、学校にいない日も少なくない

そのためあまり深く話したことはこれまでになかったはず

その女に彼女になれって・・・・


「女に飢えてんの?」

「はぁ?」

「アンタほどのイケメンならナンパすれば女の一人や二人捕まえられるでしょ。他をあたって」


別に今恋人がいるわけではない

と言うかここ1年ほどは恋人絶賛募集中だ

だが、どうも高杉はちょっと怖い

銀魂高校の中でも恐れられているという不良の中の不良

彼の周りにもガラの悪い人がよく集まっている

そんな彼らに近づくのはあれだ・・・・ちょっとこわい・・・・


「女は女でも、威勢のいいアンタみてェな女に弱いタイプなんでね」

「威勢のいいって・・・・アンタって女口説くの下手くそね」


キッと睨みつけてから高杉の横を通り過ぎた

きっとこうやっていろんな女の子に告白して馬鹿にしているんだ


(ちょっと真に受けたのが馬鹿らしい・・・・)


階段を上がりながら下を見下ろしてみると高杉と目があった

未だにずっとあたしのことを見つめている彼の瞳に、あたしはどんなふうに映っているのだろうか


―・・・


お昼を食べ終わり、今は5限目の授業が始まったところ

あたしは4限目からでたが、高杉はお昼まではどこかに行っていたらしく、5限目から教室にいた

きっと今日の5限目は学級活動で楽だからだろう

ちなみに高杉はあたしの後ろの席だ


「2ヶ月後に5,6時限目使ってレクレーションやるんだとよ。それのまとめる係、男女1人ずつきめてくれや」


1枚の紙をぴらぴらと見せながら銀八はけだるそうに言っている

そう言えば毎年この季節になるとレクレーションをやっていたっけ

レクレーション係は男女1人ずついるのだが、放課後残って会議に出たりちょっと面倒くさいらしい


(誰もやらなそう・・・。じゃんけんで負けた人とかかな、こりゃ)


もちろんあたしも立候補する気なんてさらさらない

窓の外の景色をぼーっと眺めながら言うと、視界の端の方で高杉が手を上げるのが見えた


「俺がやってやる」

「高杉珍しいな。いっとくがレクレーションでそろばんなんてやんねぇぞ」

「黙れ、腐れ天パ」


小さな舌打ちが後ろから聞こえて苦笑いが思わずこぼれてしまった


「んじゃ、男子は決まりな。女子は誰かいねェのかー?」


銀八は煙草(自称レロレロキャンディー)を加えながら教室を見渡す

もちろん誰も手をあげることなく数秒が流れた


「女子はこいつだ」

「いたっ」


髪の毛をクイッと引っ張られて思わず声がもれた

高杉はあたしのことを指差してもう一度銀八にいう


「女子の係はこいつにしろ」


高杉の行動と発言に銀八は一瞬目を大きく開く


「なんだお前ら、いつの間にそう言う関係になったんだよ」

「なってない!」

「んま、どっちでもいいけどよ。じゃ、女子も決定だな」


本当にどっちでもいいみたいで、さらりと流され勝手にあたしを係にきめられてしまった


「あ、ちょっと!」

「じゃ、こっからはレクレーション何やるか決めっぞー」


あたしの講義もむなしく話しはどんどん進んで行くのだった


―・・・


屋上のドアを開ければ案の定探していた奴が気持ちよさそうに風に吹かれていた

あたしはずんずんとそいつに近づき、ちょっと、と声をかけた


「アンタ今日のレクレーション会議忘れてたわけじゃないでしょ?」

「お前が行くと思っていかなかった」

「あれは二人ともいくものなの!!」


今日は昼休みにレクレーションのことについて決める会議があった

会議と言っても大まかにどのクラスが何をやるかを報告する簡単なものだった

だが、こいつと言ったら毎回毎回サボって結局あたしが全部話しを聞いてくるように

ここ一ヶ月の間で2,3回集まりがあったがこいつは一度も参加していない


(勝手に人のこと係に立候補しておいて)


「これ、今日配られたプリント。じゃあね」

「まてよ」


右手を強くつかまれグンッと身体が引き留められる


「何よ」


強い視線を彼のこと睨み返した

最近慣れてきたのか、あまり高杉の視線が怖いとは思わなくなった

あたしと視線が絡み数秒たつと彼は口角を少し上げる


「クク・・・やっぱお前みてぇな威勢のいい女はいいねェ」

「ば、馬鹿にしてんならもう帰るから」

「まぁ待てって」


さらに強く腕を引っ張られ、あたしも彼の隣に座り込んだ


「まだ俺の女になる気ねェのかよ」

「・・・ない」

「クク、そうかィ」


本当は、まぁ若干惹かれている・・・・

きっと最初に告白されたあの日から不思議なことに彼のことが気になってしまった

それからレクレーションのことで接する機会が多くなり淡い色の気持ちが心の中に渦巻くようになってしまった


「話しはそれだけ?ならもういくけど」


これ以上近づけばもっと惹かれ、きっとすごく好きになってしまうかもしれない

高杉はお遊びでこんなこと言っているんだろう

なのに、本気で好きになってしまったらバカらしくて笑えない

その場から立ち去ろうとするも、腕をつかまれ立つことができない


「・・・・なに?」

「素っ気ねぇのは俺から離れてェのか、それとも・・・」

「・・・?」

「今以上に好きになっちまうからか?」


図星をつかれブワッと顔が赤くなる

真っ赤な顔を隠したくて下を向き髪の毛で顔を隠せば高杉に顔を手で抑えられた


「ククク・・・こんなことで顔を赤くするなんざ、意外と初心なやつじゃねぇか」

「うるさい!」


バッと高杉の手を払いのけ、立ちあがって走って出口まで向かう

ドアノブに手をかけるも後ろから高杉があたしの手を抑える


「なによ!?」

「待てって」


肩を強く握られ、高杉の方に身体が向けかれる

背中には壁があって抑えつけられるように強く肩を握られた


「高杉、痛い!」

「んな強く握ってねぇだろ」

「痛いんだってば、離して!」

「離さねぇ」


かすれたような声に、それ以上何も言えなくなってしまった

視線をちょっとだけ上に向ければ漆黒の髪の奥にはあたしを見据える綺麗な瞳

片方は眼帯に覆われ、魅惑に包まれた視線があたしの身体に向けられる


「お前は俺のことどう思ってんだよ」

「どうって・・・・」

「俺は、好きだ。俺の女になれっちまえよ」


こんな・・・・こんな強引な告白ってある?

あたしはもっとロマンチックに、好きって言ってほしくて、一生大事にするぐらいの優しい言葉がほしい

でも、今の高杉の言葉が全部、全部あたしの鼓動を揺らしていく


「・・・・あたしも、好き」


―・・・


寝坊して1限目が終わるころに学校についた

携帯をいじりながら校門をくぐれば、昇降口のところに晋助が立っていた


「・・・・なんでいるの?」

「お前ェのために朝から来てやったのに、教室行ったらいえねぇからまっててやったんだよ」

「うそ、ごめん!」


晋助は朝から学校にいることが少なく、それが寂しい、と前に告げたことがあった

そのことを気にしてくれているらしく、最近は朝からずっといることが多い

先ほど『寝坊した』と彼にメールを送っておいたが、ずっとここで待っててくれたらしい


「ごめんね。早く行こ」


晋助の手を握って教室に行くように促すと、その手をクイッと引っ張られ唇同士が重なって小さなリップ音がした


「クク、これでチャラにしてやらァ」

「・・・馬鹿」


誰もいない廊下に、二つの足音がこだまする

教室に近づくにつれ、みんなの声がどんどん大きくなってきた


「今日午後から進路指導だってよ」

「まぢでか。やだなぁ」


就活や受験はまだまだ先のことのように感じるのに・・・・

最近は進路指導やらなんやらが結構多かったりする

願うなら、こうやって2人で教室に向かう日々がずっと続けばいいのに

握る手をさらに強く握りながらそんなことを思うのだった。




にほんブログ村 ↑↑杉様ァ!!一度でいいから杉様と高校生活を送ってみたい・・・。いや、3Zと送ってみたい(夢のような話ww では、応援ポチリお願いしますッ

仲直りしたい(坂田銀時)

銀さん、トシ、総悟の三人しかほぼ書いていない・・・・。

そろそろ高杉とかにも手をつけたいのですが、なかなかいいネタが思いつかないという(スランプw

では、本編へ参りましょうか。ちなみにこの話はあたしの実体験を元に書いておりますwどうぞw


無音の気まずい空気の中に食器とお箸が混じる音がカチャカチャとなる

後は秒針の音とテレビでやっているバラエティ番組の笑い声なんかも時々混じるが、全く盛ってその内容は頭に入ってこない

銀時は表情を一つも崩さないままモクモクとご飯を食べるばかり

あたしはと言うとむすっと唇を尖らせ、心なしか負のオーラが全身からわき出ているような気もした


―・・・


事の始まりは5,6時間ほど前のことだった

今日はあたしのアパートに泊りに来る予定だった銀時

昼前くらいにうちにやってきて、一緒にお茶を飲みながらテレビを見ていた

お昼御飯は御飯が余っていたので簡単にチャーハンを作り、彼に食べさせる

食休みも終わって午後1時を回った頃だった


「ちょっと買い物いかねェか?」

「え?なんで?」


食器を洗いながら返せば、銀さんがあたしの方に歩み寄り肩に頭を乗せてきた

少しだけ肩にかかる重みが心地よい


「せっかくの休みだぜ?」

「んー、でも今日3時に友達くるんだよね」


この間うちに遊びに来た友達

うちに泊って行ったのだが、朝バタバタしていたせいか化粧ポーチを忘れてしまった彼女

家に少し化粧品が置いてあるらしいか、それではさすがにきついから今日取りに来たいとのことだった

化粧品が一式ない辛さは同じ女の子としてよくわかる

だから一刻も早く返してあげたいので、さすがに出かけるわけにはいかない


「あー、じゃ俺少し買い物してきていいか?スーパー行きてェんだ」

「珍しいね、銀時がスーパーなんて」

「これだよ」


そう言って銀時がチラシを見せてくる

『お一人様2個まで!!』と書かれている洗剤を見てなんとなく察しがついた

節約を重ねている万事屋

特に新八くんはそう言う面にしっかりしている

きっと銀時、神楽ちゃん、新八くんそれぞれ2個ずつ買ってこようと言うことなんだろう

神楽ちゃんなんかは定春くんも連れて行って4個買ってしまうんじゃないか・・・・


「ごめんね、一緒にいってあげたいんだけどさ」

「いや、大丈夫。すぐ帰ってくるからよ」

「うん、気をつけてね」


銀時は狭い玄関でブーツをいそいそとはき、あたしはその後ろでじっと背中を見つめている

一緒に行ってあげれば万事屋の力になれたのになぁ、なんて思いながら見つめていると、銀時がこっちに振り返る


「今晩よ」

「ん?」

「流星群みにいかね?」

「流星群?」


そう言えばさっきネットを見ていたら『流星群、今晩がピーク!』なんて見出しのニュースが出ていた

あたしはまさかそんなお誘いがあるとは思わず、嬉しくてガバッと銀時に抱きつく


「行く!」

「分かった分かった。じゃ、ちょっくらいってくるからよ」

「ん、気をつけて」


そう言って見送ったのは1時半ごろだった

だが時計の針が4時を指してもなかなか帰ってこず、遅いなと心配になってきた

友達はもう忘れて物を取りに来たので、探しに行こうかとも思ったが彼は鍵を持っていない

かといって鍵を開けていくのも不用心だし・・・・


「困ったな、銀時携帯持ってないし」


心配になりながらそろそろ晩御飯作らなきゃなんて思っていると、携帯が鳴る

ディスプレイには見たことのない番号が出ていて、首をかしげながら出た


「もしもし?」

『あ、もしもし?俺だよ、俺』

「・・・・オレオレ詐欺さん?」


聞き覚えのある声から誰だかは一瞬で分かったが、あえてふざけた答えを返せば向こうから返事が返ってくる


『誰が詐欺だ、コノヤロー。お前の大好きな銀さんだよ!』

「分かってるって!で、それ誰の携帯よ?」

『実はよ、ちょっと知り合いに会っちまってよ。少し話してたら遅くなっちまって、今帰るから』


知り合いってことは長谷川さんとか?

いや、でも携帯持ってないか

真選組・・・とはそんなに長く話すわけないし

万事屋に来たお客さんとかがだろうだろうか・・・・


「そっか。気をつけて帰ってきてね」

『おう。悪ィな、すぐ帰る』


そこで電話を切り、彼が帰ってきたのはそっから2時間後のことだった

彼が帰ってくる頃にはあたしはすっかり不機嫌になってしまった

今回だけならまだ多めに見ただろうが、銀時が時間にルーズなのは前々から気になっていた

そのたびに注意してきたのだが、一向に良くならず、そのたびにイライラがつのり今回の件でもう怒りが爆発

無言で二人、用意していたご飯に手をつけて今に至る状況だ


「・・・・・」

「・・・・・」


帰って来てから既に1時間近く沈黙が続き、二人とも余計に口が開きにくい

きっと彼的には問いただされた方がまだ謝りやすいんだろう

だが、こう黙りこまれてしまってはあたしも彼も口を開きずらいのだ


(・・・・このままじゃ朝まで喧嘩してそうだな)


出かける前まではあんなに仲良くして、流星群見に行こう、なんていっていたのに

話しかけよう、話しかけよう、と思うもタイミングがずれ時間ばかり流れていく

お風呂もいつもなら2人で入るものを今日は一人ずつ入ることになってしまった

お風呂に入っている途中何回か、入ってこないかな、と期待したが喧嘩している手前銀時も入りにくいんだろう

時計の針は、もう8時過ぎになっていた


(2時間も何も話してないし・・・・)


テレビでは明日の天気予報がやっていて、それをぼーっと眺めていた


『今晩は雲ひとつなく、夜空が綺麗に見えるでしょう。今年初の流星群、是非見に行ってみてくださいね」


流星群・・・

去年もどこかの丘まで原チャリを走らせて見に行ったっけ

近くに街灯や明かりがあると見えないからって、わざわざちょっと離れた丘までいった

冬で少し寒かったけどぎゅうっと抱きしめ会って、白い息を二人で吐きながら空を見てた

帰りは温かいココアを飲みながら帰ってきた記憶がある


(また行きたいな・・・・)


明日の朝までこれの状況はいや

だって久しぶりにお泊りだし、星見に行こうって言ってくれたし・・・・

無意識に手が銀時の手をつかむ

あたしに目をあわせなかった彼がやっとこっちに向いてくれた

反省しているのか、はたまは怒っているのかよくわからない


「りゅうせーぐん・・・・見にいこぉおおぉ」


数時間ぶりに発した声と同時に、なぜだかぶわっと涙があふれ出してきた

本当に理由は分からないけど、唐突に止まらないくらい涙が出てきた

泣きながら銀時に腕を伸ばせば、銀時があたしのことぎゅっと抱きしめてくれた

彼の首に顔をうずめながら理由のわからない涙を流し続けた


「ごめんな。流星群、いこうな」


小さい声で、かすれ気味の声でそう言われて余計に頬を濡らしてしまった

力いっぱいぎゅうっと抱きしめられて、苦しかったけど優しいぬくもりだった

ぐしゃぐしゃに泣きながら銀時の顔を見つめれば頬を濡らす涙を指で拭いてくれる


「遅くなってごめんな」


そう言ってから瞼に小さくキスをしてくれた

止まりかけた涙がまたあふれてきた

ストレスのせいでなのか、仲直りできて安心したせいなのか、涙の理由は自分でも本当に分からなかった

銀時は泣きやむまでギュッと抱きしめてあたしの背中をさすってくれた


―・・・


「まだ寒いね」

「羽織り持ってけ、一応な」

「うん」


昼間は暑くなってきたというのにやはり夜はまだ寒い

枯れるまで泣いてすっきりした目はちょっとだけじんじんしている

原チャリに二人でまたがりエンジンをかけた銀時は首だけあたしの方に向けた


「仲直りのちゅーは?」


唇を尖らせ、いたずらっぽく頬笑んできて、たまらなく愛おしくて、身を寄せて彼の唇に唇を重ねた

それを合図にゆっくりを原チャリを丘まで走らせていった

上ではキラキラと星がいくつも輝き、右から左へ一つの光が流れていった。




にほんブログ村 ↑↑いやー、この出来事は本当についこの間ですww喧嘩して訳も分からず泣いて流星群見に行くというww では、よかったらポチリで応援お願いしますッ

十四郎誕生日(みん雑:銀新土沖)

卍空「はい、皆様久しぶりです!『みん雑』の時間ですよー」

新八「ホント、久しぶりすぎますよ。空さんブログ休み過ぎですよ」

卍空「いやね、いろいろあってさ」

銀時「はいはい、バイトね。忙しいのね。分かった分かった」

卍空「うわ、もう興味0じゃん。あたしに興味わいてないじゃん」

総悟「今日はバイト休みなんですかィ?」

卍空「んーん、午後からだから、超特急でこれ書いて化粧していくつもり」

トシ「そんなんなら更新すんなよな」

銀時「あぁ?テメェのために空もやってんだろうが」

卍空「そうだそうだ!」

トシ「そうだけどよ。こっちは頼んだ覚えねぇっての。こちとら攘夷志士の見張りだなんだってやんなきゃなんねぇんだよ」

総悟「そうだそうだー」

銀時「誕生日も刀混じり合わせて野郎とヤンデブーってか。寂しい奴」

卍空「そうだそうだー!寂しい奴ー!」

総悟「そうだそうだー!土方コノヤロー」

トシ「なんでテメェまでそっち乗っかってんだよ」

新八「まぁまぁ。みんな落ち着いて」

銀時「殺気立ってんのはあの瞳孔開きっぱのやつだっての」

新八「銀さん落ち着いてください。せっかく集まったんだし」

卍空「そーよ。せっかく集まったんだし楽しくやろうよ」

新八「土方さんも。せっかく空さん御馳走用意してくれたんだから」

トシ「チッ仕方ねェな」

総悟「ま、御馳走ってもほぼ出来合いものですけどねィ」

卍空「ふざけるな。このサラダはあたしが盛りつけたものだ」

銀時「しゃーね、ここはお互い身を一歩引いて楽しいパーチーしようじゃねェの、土方君」

トシ「分かったっての」

総悟「そうですぜ。こんなとこで刀振り回すたァ、いただけねぇ」

新八「そう言ってバズーカそういするのやめてもらえます!?」

トシ「つーか、誰に向けてんだ!!」

卍空「はいはい、ちゃんとすわって!それじゃ、乾杯するよー、グラス持ってッ」

銀時「へいへい」

卍空「それでは、トシお誕生日おめでとうー!」

新八「かんぱーい」

卍空「んー、こう言う時お酒飲みたくなるねェ」

銀時「そう言えばお前もう酒飲める年だもんな」

卍空「えぇ、余裕で飲める年でございます」

総悟「初めて会った時は俺より年下だったってのに」

卍空「それ悲しくなるからいわないでェ・・・・。もう最近年感じてつらいんだから」

トシ「まだ若ェだろうが」

卍空「それがさ、最近夜遊ぶ時は次の日の予定考えて行動するようになったし、新陳代謝も落ちたし、なんか若さが薄れた」

新八「いや、まだ若いでしょう」

卍空「それね、みんな言うけど!新八や総悟もそろそろ感じるからね!そう思う年齢にすぐ来るから!っていうか、この言葉ももはや年齢感じる!?」

銀時「まぁ、いいじゃねぇか。大人になったってことで」

トシ「今を楽しく生きればいいんだよ」

卍空「でもすぐトシや銀時にも追い付いて、次は近藤さんの年齢にも追い付いて・・・・。きっと銀魂ヲタでいるのが恥ずかしくなるわ・・・・」

総悟「そう言うもんですかねィ」

卍空「そう言うもん。総悟もね、20歳過ぎたらドSとか恥ずかしいよ!」

新八「サラッとひどいこと言ったよ、この人」

卍空「新八もアイドルオタクとか絶対恥ずかしいから!」

新八「僕はお通ちゃんファンを一生貫き通すからいいんです!!」

銀時「まぁね、確かに25歳とかだと考えるよね」

トシ「まぁ、それだけ大人になったってことだ」

卍空「あたしもさ、もっと堂々とオタクやればよかった。てか、最近アニメ見なさ過ぎてオタクじゃなくなってきたし」

総悟「ま、この先長いんだからいろいろやればいいんじゃないですかィ?」

銀時「お、沖田くんの割にはいいこと言ったんじゃないの」

総悟「そりゃどうも」

卍空「そろそろ結婚とかも考えるようだしね」

トシ「いや、まだ早いだろ」

卍空「そんなことないよ!周りはもう結婚したり子供産んでるもん」

銀時「まぢでか」

新八「最近は若いママさんが多いですよね」

卍空「若ママいいなぁ。でもあたしはしっかりお金貯めてからじゃないと怖いな」

総悟「金はいくらあっても足りねェからねィ」

銀時「世の中すべて金だ」

新八「そんな悲しいこと言わないでくださいよ、銀さん」

トシ「まぁ、20代前半なんてまだまだこれからなんだからよ、好きなことしてていいんじゃねぇの」

卍空「なにそのかっこいいセリフ。惚れそうだわ」

銀時「なに、空。ドSからマヨラーに浮気か?」

卍空「だって総悟18歳でしょー?年下なんだもん」

総悟「悪かったですねィ、永遠の18歳で」

卍空「いーな。あたしも永遠の19歳がいい」

新八「18歳じゃなくて19歳なんですか・・・」

卍空「最後の10代ってさ、なんかいいじゃん?大人と子供の間的な」

銀時「俺らから見たらまだ子供だな」

トシ「10代なんてまだ若ェよ」

卍空「2人して同じようなこと同じタイミングで言わないでよ。仲良しさんなんだから、もう」

銀時・トシ「「誰が仲良しだ!」」

総悟「お約束の漫才は良いんでそろそろお開きにしやせん?」

新八「そう言えば空さんバイトでしたよね。準備とか大丈夫ですか?」

卍空「そうね。そろそろしてこよっかな。・・・ってことで今回はそろそろ終わり!みなさんさようならー」


みん雑久しぶりすぎて懐かしいですwwww

本当にちょこちょこなんですがいろいろと更新できて嬉しいです

これからも不定期更新になるかとは思いますが是非ともこの蛭田空を宜しくお願いしますッ





にほんブログ村 ↑↑是非ともポチリで空への応援をお願いしますww

積極的彼女(土方十四郎)

皆様こんにちは^^今日は指がむくんでて指輪が抜けなくなってる空ですwww

いや、基本指輪は毎日毎時間いつでもつけっぱなしなんですけどね・・・・

ちょっと抜けなくてこの先も抜けなくなったらどうしよう、と不安ですwww

では、今日は久しぶりにヒーロー目線でいきますッどうぞ


ガシャン、と何かが倒れる音がして俺と周りの数名が音の方に視線を向ける

老人が手押し車を倒してしまったみたいで、中の荷物が周りに散乱していた

どうやらスーパーによった帰り見たいでコロコロとみかんが転がっている

周りのやつらはチラッと視線を向けるものの足を止めることなくその場を去っていく


「ったく」


俺から一番近くにあったみかんに手を伸ばし、拾おうとした

だが、それより先にサッと誰からみかんをとる

誰かと思い手を伸ばした奴の顔を見ると、そいつも俺のことを見ていた

ちょっと明るいアッシュベージュ系の髪色はきっと染めているのだろう

その髪を特に結うことなく下ろし、若干猫っ毛なのか毛先がくるくるとうねっている

目の周りは化粧で黒くなっており、いかにも最近の若者と言う感じだった

俺と視線があったその女はうっすら笑って俺に小さく頭を下げた


「おばあちゃん、大丈夫?」


手にみかんやら何やらをいっぱい抱えた女は、手押し車を倒した老人の元へ駆け寄る


「あぁ、ありがとうね」

「おばあちゃんお家どの辺?遠いの?」


家の場所を聞いているところを見ると、どうやら知り合いではなさそうだ


(見た目の割にはしっかりしてんな・・・・)


ああいう髪の毛も明るくてチャラついているような若い奴は礼儀がなってねェかと思っていたが・・・

世の中捨てたもんじゃないらしい


「あー、駄菓子屋のおばあちゃん?」

「そうさ。ちょっと買い物に行っててね」

「あたしもね、丁度そっちに行くとこだったから、一緒にいこう?」


そう言って女は手押し車の中に入っていたスーパーの荷物を持った


「これ、持つね」


ここまで来ると少々おせっかいのようにも見えたが、老人はとてもありがたそうに頭を下げていた

他人にそんなに深入りすることはねェかと思っていたが、存外そうでもないらしい

袋を持っていったその女は一度俺の方に振り返りペこっとお辞儀をした

そこでずっと足をとめてその2人のやり取りに見いってしまったことに気がつき、止めていた足をやっと進めた


―・・・


市中の見回りで右手に缶コーヒーを持ちながら町中を歩いていた

最近少しずつ気温が上がり、昼間なんかはこうやって冷たい缶コーヒーを飲む日が多い

今日も平和で嬉しいことなんだが少し暇になる

総悟のように寝ることはないが若干眠気も襲ってくる


「最近徹夜続きだったからな。・・・ん?」


数メートル先でティッシュ配りをしている女に目線が奪われた

見たことのある髪色と、聞き覚えの高い声

この間ばあさんを助けていたあの若い女だった


(ティッシュ配りのバイトしてるのか)


大きめのポロシャツにミニスカートをはいて笑顔でティッシュを配っていた

俺は、また歩くことを忘れ数メートす前からそいつを見つめていた


「お願いしまーす!お願いします!」


透き通ったような声が辺りに響き、白い透き通った肌を見せながらティッシュ配りを進めていく

歩行者は5人に1人くらいティッシュをもらっていった

歩行者が途切れるとそいつはため息をついてポロシャツをパタパタと仰ぐ

二つに結んでいる髪の毛は、きっと首回りが暑いせいだろう

すると、ふとこちらに視線を移してきたそいつとばっちり目があってしまった


(やべ・・・。こんな数メートル離れてジッと見てたら、俺・・・)


ただのストーカーじゃねェか・・・・

心の中でやばい、と冷や汗がドッと出てきた

だが、女はびっくりする様子はなく何かをうーんと考えているようだった

それから何か思い出したのか、あ、とひらめいた顔をする


「あの時のお侍さん!」


ビッと指をさしてそう言ってから、俺の方に近づいてくる


「この間みかん拾おうとしてくれたお侍さんですよね」

「あ、あぁ・・・」

「やっぱり!服装違うから分からなかった」


そう言えばこの間は非番だったから私服だったな・・・・


「すごいイケメンだったから覚えてたっ」


特に照れる様子もなくサラッと言ってきたこいつは水商売でもやっているのだろうか

そりゃありがとよ、と返せばそいつは上から下まで俺のことを見る


「お兄さん真選組の人だったんだ」

「それがなんだよ」


巷じゃチンピラ警察だのマフィアだの言われてる俺たちだ

こいつもろくじゃねェ印象なんだろう


「んーん、制服姿もかっこいいなって」


ニヒヒと笑いながら言ってくるこいつはやはり照れる様子なく言うことになれている

もしくは逆に褒められることになれているから、褒めることも特に恥ずかしくないのかもしれない

俺はそいつの横を通り過ぎながら片手をあげた


「そうかィ。じゃ、俺は仕事中なんでな」

「あ、待ってくださいっ」


クイッと制服の裾をひかれて引き留められた

何かと思い振り返ればポケットティッシュを差し出される


「もらって」


営業スマイルなのか満面の笑みで渡され、俺は断ることができずそれを受け取った

そいつはありがとう、と言って俺に手をふる

俺はそれをポケットに入れてその場から立ち去った

すぐそこの角を曲がるときチラッとその女の方を見たが、俺の方を全然見ていない


(ただが通行人ってか)


なぜだかもの寂しいようなそんな気分・・・・

もう女の姿が見えなくなる、その一瞬そいつは俺の方を見てちょっとだけ笑った

すぐ俺の視界から彼女は消えてしまった、その一瞬の笑顔が脳裏に焼き付いていた


―・・・


非番の日に限って嫌なやつに会うもんだ

この間の休みの日は快適に過ごせたって言うのに・・・・

目の前にいる銀髪パーマを見て思わず舌打ちが出る


「なんだぁ?今日は休みか?」

「休んじゃ悪ィかよ、あ?」

「べーつにー?」


こいつも暑かったようで甘ったるそうな紙パックのイチゴ牛乳を飲んでいる

特に何か仕事をしている様子もなく、たぶん暇なのだろう・・・・いつも

ずっとここにいてもまた喧嘩が起るだけだ

じゃぁな、と一言言って万事屋の横を通り過ぎようとすると遠くからあの声がして足がつい止まった


「銀さーん!」


視線を向ければ万事屋に近づくあの女


「おー、久しぶりだな。元気か」

「うん!銀さんは?今日も暇人なの?」

「今日もは余計だ」


少し2人で話してから、俺に気がついた女は目を丸くする


「銀さんとお兄さんって知り合いだったの?」

「あ?なんだ、お前も大串くんと知り合いか。世間はせめぇな」

「そー、ついこの間友達になったの。ね、大串くん」

「だれが大串くんだ」


どうやらこの女も万事屋も顔が広いらしい

仲良さげに話す二人から目が離せずその場に立ち尽くす

俺は非番なんだ、どこかいきたい場所へいこう、なんて視線を二人から外した


「あ、ねぇ、これからスイパラいかない?ほら、新しくできたっ」

「悪ィな、俺ァ今から仕事なんだよ」

「うそ、銀さんが?」

「んだよ、その失礼な目は」


それからまた2人で話してから万事屋は手を振ってその女から離れた

離れる直前に、俺にニタついた憎たらしい顔を見せて


「じゃ、一緒にいきません?大串くん」

「だから大串って誰だっての」

「半額券あるんですよ」


ぴらぴらとチケットを見せて俺に目で訴えかけてくる

甘いもんは好きじゃねェんだ、そう言いたかったがなぜだか身体が勝手に動きそいつの後を追っていった

本当に、本当に無意識にだ・・・・


「お前思ってたより年いってんだな」

「そのいい方失礼ー」


さらに目一杯乗せてきたケーキをおいしそうに頬張るそいつ

俺はコーヒーゼリーを食べながら、総悟と同じ年齢化と思っていたそいつのケーキを眺める


(つーか、俺あって3回目の女となにデートしてんだ。てか、これデートなのか・・・・?)


そんな俺のことを気にすることもなく、取ってきたチョコケーキが思ったより苦かったことに眉を八の字に下げていた

そんな様子を見てなぜだか口角がちょっと上がり気味になるばかりだ


―・・・


「今度さ、映画行かない?ペドロの続編みたい」


こいつとはもう何度一緒にご飯に行っただろう

たぶん、今日で3,4回目で連絡もこいつから何回も来て、俺もそこそこ返している

仕事でなかなか返せていないが、それについてこいつは特に気にする様子はいようだ


「そういえばさ、この間もさ」


こうやって会うのは2週間に1回会うか会わないか、それくらいの回数

でも、今日俺が誘ったらこいつはすげー嬉しそうにしてくれて・・・・

ずっと前から思ってたが、もしかしてこいつも俺のこと・・・・


「あたしも、笑っちゃって」

「あのよ・・・・」


そいつの話を遮って話せば、ちょっと驚いた風だったが俺の話に耳を傾けてくれた

少し訳ありな感じで黙り込む俺に対し、急かすこともなくオレンジジュースを飲んで待ってくれた

口の中が異様に乾き、緊張で拳の中に汗がにじむ


「俺・・・・」

「あたしのこと好きなの?」

「は・・・ッ!!?」


図星を疲れて顔がブワッと真っ赤になるのが自分でもわかった

自分がいう前にいわれた恥ずかしさと情けなさでそいつの顔がみれない

どうせ、またいつも通り平然のして俺の顔をジッと見ているのだろう

俺は咳払いを一度してから床に落としていた視線を戻した


「・・・・・お前」


涼しい顔をしているだろうと思っていたそいつが、顔を赤らめて笑っていた

初めて見たかもしれないその照れた顔

手で顔を仰ぎながら、暑いね、なんてみるみる顔を赤くさせた


「なんでお前まで顔赤くしてんだよ」

「トシのがうつったんだよ」


ヘラっと笑って赤い顔を隠すように両頬に手を当てている

前までは平然そうに何でもいってきて、全然照れる様子なかったくせに

こんな時にそんな顔をする反則な奴・・・・なんて心の中で毒を吐いてから名前を呼んだ

名前を呼ばれて、ん?と小首をかしげて返事をする


「す・・・好きだ」

「うん・・・・」

「お前が、好きだ」


自分から口にしたらまた顔が熱くなってきた

どうやらこいつも俺の口から聞いたら恥ずかしくなってきたようでまた顔を赤くした

俺はいつからこいつに目を奪われていただろう

思えば、最初にみかんを拾おうとしたあの日・・・

あの日からもうずっとお前を見ていた気がする


「あたしも好きよ」


はにかみながらんなこと言われて、心臓がきゅっと痛くなった


「好きだ」


照れる顔が見たくて、また小声でつぶやいた

だが、自分まで暑くなってきてもうこの言葉は口に出さず心にとどめとこう

そう思った。




にほんブログ村 ↑↑甘酸っぱい・・・。そしてあまりにも長くなりそうだったので駆け足で話しが進んでしまいました、すみませんwww 本当はもっとキュンとする場面を冷たかったのですが・・・残念。では、応援ポチリお願いしますッ^^

小さなライバル(土方十四郎,3年Z組)

皆様こんにちは^^最近ちょこちょこ更新できてる蛭田空です☆

ちょー花粉がやばくてくしゃみも止まらず鼻水じゅるじゅるwww

皆さんは花粉症とか大丈夫ですか?

今日は久しぶりにトシの3Zネタで書いてみようかと思いますッどぞ


木漏れ日が差し込む中庭で、時間はお昼ご飯である

下級生の男の子に呼び出され、何かと思ってついてきてこの場所に至る

数歩先にいる彼はある場所まで進むと、あたしに向き直りちょっとだけ顔を赤らめていた


「先輩、好きです!」


第一声がそれだった

顔を赤くして、手のひらなんかを強く握りしめて、そして必死な顔がとてもかわいい


「俺と付き合ってください」

「ありがとう。でもあたし付き合ってる人いるから」

「知ってます」

「だったら・・・」


彼はあたしの顔を少し見ると、眉毛の間にしわを寄せ必死に伝えてくる


「だって、先輩達、毎日デートとかしてるんですか?」

「え?」

「俺だったら、休み時間先輩のとこ行くし、登校も下校も一緒に・・・!」

「ちょっと待って」


彼の言葉をさえぎり、あたしは、うーん、と顎に手を当ててちょっと考えた

たしかに毎日はデートをしていないと思う

だが、登下校は結構一緒にしているし、お昼もそれなりに一緒に食べている

この後輩君にとっては少ないことなのだろうか・・・?


「あたし、いつも一緒にいたい人と付き合ってるわけじゃないの」

「・・・・」

「好きな人と付き合ってるから」


イコール、この後輩君のことは全く好きじゃない、と言っているようなものだが・・・・

ちょっとかわいそうな気もするがこれくらい言ってきっぱり忘れてくれた方がお互いのためいになる

数秒考えた彼は、顔を下げていたがまたあたしのことを強いまなざしで見つめた


「じゃ、俺のこと好きになってくれたら付き合ってくれるんですね」

「いや、そうじゃなくて」

「俺、頑張るんで!」

「あ、ちょっと・・・・」


引き留める前に走って行ってしまったその後輩の子

追いかけようかとも思ったが、タイミングがいいのか悪いのかそこで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った


「・・・・ま、いっか」


そう迷惑になるようなことはしてこないだろう

それに、人に好かれることはいいことだし、なんて考えて教室に戻るのだった


―・・・


下校時間、十四郎と一緒に帰っていると、なぁ、と彼が口を開いた


「ん?」


携帯をいじりながら軽い感じで聞き返せば、あたしのテンションとは全く違うテンションの十四郎

チラッと十四郎の方をみると、眉間にしわを寄せて少し怖い顔

何かあったのかと、モデルさんのブログを読んでいたが途中で携帯をしまった


「どうしたの?」


顔を少し彼の前にズイッと出すと、やっとあたしの目をみてくれた

だが、相変わらず表情は怖いままだ


「ごめん、あたし何かした?」


原因はわからないが、なんとなく、彼女の勘でそうなのではないかと思った

だが、その勘は裏切られ、十四郎は小さく首を横に振った


「いや、そうじゃねぇんだが」

「じゃ、なに?」

「・・・昼間に一緒にいた男、誰だ?」


いつもよりちょっと低い声で、そう聞かれた

あたしは、一瞬であの子か、と理解し彼にすぐ事情を説明する


「・・・で、ちゃんと断ったんだけど、諦めてないみたいで」


昼休みの流れを伝えれば、さっきより心なしか顔の筋肉が柔らかくなったようだ


「んだよ、総悟が余計なこと言うから、余計な心配しちまったよ」

「ん?沖田くんが?」

「なんでもねぇよ」

「えー、なに?沖田くんが何?」

「とにかくっ」


十四郎はちょっとおもしろくないような顔であたしのことをジッと見る


「んな奴と関わんな」

「なーに?嫉妬?」

「ば、馬鹿、ちげぇよ」

「嫉妬でしょ。ヤキモチだ。ジェラシーだ」

「うるせぇ」


ツンツンとほっぺをつついてちょっとおちょくったように指摘する

みるみる頬を赤くする彼に思わずキュンとしてしまった


(あぁ、こう言うとこすきだなぁ・・・・)


んだよ、そんなんじゃねぇよ、なんてぶつぶつ呟く十四郎の手をギュッと握った


「大丈夫。あたしの彼氏はアンタだけだよ」

「ったりめぇだ」


―・・・


「あのね、そろそろ諦めてもらえない?」

「なんでですか?俺ただ先輩のこと好きなのに」


昼休み、自分のお弁当を持って3年Z組の教室までやってきた後輩君

名前をまだ知らないこの子は本当に諦めないこだった

あたしをみかければすぐ声をかけてくるし、お昼時間はこうやって一緒にご飯を食べようとくる、帰りもたまに下駄箱で待っているときがある

正直嫌な気持ちはしないが、最近はやれやれといった感じだ


「あたし、十四郎とご飯だから」

「その土方先輩はどこなんですか?」

「購買に焼きそばパン買いに行ったよ。アイツが戻ってくる前に自分の教室帰りな」


そう言ってドアを閉めようとするが、待って、と言わんばかりにあたしの手をつかむ


「今日だけでも、ダメですか?」


眉をハの字にしてまるで子犬を捨てるような気分・・・・

良心がチクチクと痛み、ダメだよ・・・・、ととても小さな声で反論してしまう始末だ

だが、あたしの反論に横から声が重なる


「ダメに決まってんだろ」


グイッと強くあたしの腕を引っ張りわざとらしく自分の胸の中におさめられた

トン、とほっぺが胸板に当たると、十四郎のにおいがふわっと香る

声といい、行動といい、ちょっと彼は怒っているのかもしれない

いつもならしないくせに、肩までぎゅうっと腕をまわしてくるほどだ


「人の女に手ェだしてんじゃねぇよ」

「・・・お、俺は」

「もうこいつに手ェ出すんじゃねェよ」


十四郎はそう言ってドアをピシャッとしめた

それから数秒後廊下から走り去る音がして、ちょっとだけ罪悪感がでてきた


「お前なァ、あれほど言ったじゃねェか」

「ごめん」

「ったく」


呆れながらもあたしの頬を撫でるように手を当ててくる


「十四郎・・・あの」

「んだよ」

「ここ、教室」


後輩が教室に来ただけでも注目が集まっていたのに、十四郎が大きな声を出すから余計に注目が集まる

窓際に寄りかかっている沖田くんなんて、にやにやとしながらこっちを見ている

あたしが教室であることを告げれば、ポーカーフェイスがみるみる崩れ顔を真っ赤にした


「ちょ、ちょっと来い!」

「あ、十四郎!?」


あたしの手を引っ張って教室を飛び出してしまった

背中から、今の見たー?!なんて言う甲高い悲鳴が聞こえてきた


「お前は不用心なんだよ」

「なによ、不用心って」

「だから、他の男に言い寄られるって言うか・・・そのだな」

「だからごめんって」


場所は変わって屋上

十四郎はやっぱり少し怒っていた


「ごめん。でもこれでもちゃんと断ってたの。そこだけは分かって?」


ちゃんとあたしも後輩君に対応はしていた、それだけ告げると十四郎は分かってる、とうなずいてくれた


「はぁ・・・教室戻りずれぇな」

「ホント」


フェンスに寄りかかって座り、空を見上げた

うっすらと雲がかかっているが、真っ青に晴れた空からの日差しが暖かい

十四郎の肩に寄りかかると、右手をきゅっとつながれた

手から伝わるぬくもりが温かくて愛しくて、なんとなく笑みがこぼれた


「心配掛けてごめんね。なんか、思ったよりあの子・・・」


そこで言葉が途切れてしまった

徐々に近づいてきた十四郎の顔に思わず言葉が止まる

そして目をつむれば唇同士が重なりお互いの体温が伝わる

唇が離れるとコツン、とおでこ同士を合わせ視線が絡み合う


「もういいってんだよ」

「うん」


生温かい風が吹いて気持ちよく髪の毛がなびいた


「ねぇ」

「なんだよ」

「も一回して」


小さな声でおねだりすれば、照れくさそうにまたキスを交わした

手はつながれたまま、ぬくもりを交換し合っている

後輩君が現れたせいなのか、そうではないのか知らないが、いつもより愛情を感じるキスだった。




にほんブログ村 ↑↑ふー、学園モノは青春が詰まっていていいですねぇー。あたしも高校生をもう一回やりたいwwwでは、ポチリお願いしますッ